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禍神の腕が鉈によって切り落とされた。それを無表情に見ていた禍神は背後から襲った白い鉈を首の受けた。
「やったか?」
禍神の背後に鉈を振り抜いた姿勢で立つ四郎が呟きながら、足元に落ちた禍神の首を見る。その首が目を見開き四郎を見る。
『自分でフラグ立ててどうする!』
「ごもっとも!」
四郎の首が捕まれて後ろに引かれる。その顔があった場所を黒い手が薙いだ。
『ほら、フラグ何か立てるから、こうなる』
四郎の背後でアルッテが言った。その間に頭を持ち上げて元の場所に着ける。そのまま辺りを見渡した。
『ここは……?』
禍神の今いる場所は木々に囲まれた広場だった。その中で禍神を囲むように四郎達が構えている。
『四郎の作戦が当たったな』
「まあ、おっぱい様の力ならできるかなって」
『……ワシはおっぱい様じゃないし、“水鏡に映る”神じゃし』
四郎の言葉に納得のいかない顔をする。“水鏡に映る”神の映す力で村より手前に村を映し出し、禍神を待っていたのだ。それに見事に引っかかり更に“水鏡に映る”神の茶番に引っかかったのだ。
『しかし、禍神の力は本物だ。ワシの力が削り取られた』
肩口を押さえて四郎達より後方に避難した“水鏡に映る”神は禍神を睨み付ける。
『そうだ。ここにいる奴ら全員喰らってやる』
4本の手が伸びてそれぞれに襲いかかる。それをかわし、土砂で潰し、爪で切り裂きながら禍神の体に襲いかかる。
『無駄だ』
かわした腕があり得ない方向に曲がり、土砂で潰された腕が土砂を削りながら伸びて、爪で切り裂かれた腕は再生して襲撃を止める。
『お前達はこいつを取られると終わりだろ?』
みんなの視線が手に捕まった四郎に集中する。そのまま禍神の側に連れていかれる。
『四郎!』
駆け寄ろうとするカーリン達が更に増えた腕に阻まれて近づけない。四郎は喉を掴まれ宙吊りにされている。
『こいつを喰らえばここにいる意味は無いだろ?』
四郎の首にかかる力が強まる。それに耐える四郎。地味にゲテモノ料理が着けた力で対抗している。
「おっぱい様を見るまでは……死なない」
黒い手に指をかけて引きはなそうとする四郎の呟きを聞いて禍神が四郎を目の前に持ってくる。
『そんな物でいいのか? よく見て逝け』
四郎の目の前で黒い手が禍神の胸元に寄せて上げて大きな胸を形作った。
『これで思い残すことは無いな』
四郎の首にかかる力が更に強まりそのまま首の骨が折れてしまうはずだった。……が、
「おっぱいを……ナメるな!」
首にかかる手を引きちぎり地面に降りた四郎は、その手で禍神のできたばかりの胸を鷲掴みにして、
「こんなのおっぱい様じゃねえぇぇぇ!」
引きちぎった。呆気に取られる面々の前で胸を捨てると、
「こんな扱いは、胸なんて脂肪の塊ですたい! という野郎と同じじゃねえか!」
『フグッ!』
思いの丈と共に繰り出された拳は禍神の顔を打ち抜き吹き飛ばす。吹き飛ばされた禍神は立ち上がろうとし、その前に仁王立ちする四郎に睨まれて硬直する。
「……正座だ」
『……は?』
「さっさと正座しろ!」
『は、はい!』
あまりの迫力に思わず正座してしまう禍神。それにおっぱい教の教えを説く四郎。
『今のうちに禍神を……』
『いや、今の四郎に近づかない方がいい』
『あのおっぱい教の信者には近づくと危険です』
そう言って“水鏡に映る”神を止めるカーリン達。
「いいか、おっぱいというのは……」
こうして四郎はおっぱい教の洗脳教育を禍神に施すのであった。




