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 朝になり四郎は起きると神殿に行き、神殿の回りを掃き祭壇に花を添えて祈りを捧げる。その後でバストアップ体操をしているあたりである神に喧嘩売ってるとしか思えない。


「ふう、今日もおっぱいに会えるおまじないで良い汗かいたな」


 四郎は前の世界で間違った知識を教えられてそのままこっちに来てしまった為に真実を教えてくれる者は誰もいない。そしてこちらの神もバストアップ体操を知らないので放置されている。


 その様子を祭壇の上でじーっと見ている一羽の小鳥がいた。青い羽をもち、頭に2本の角に見える羽があるこの世界に1羽だけの鳥である。バストアップ体操を終えたのを見計らって四郎の肩に止まる。


「サムパ、おはよう」


 昨日、みんなで話し合い付けた名前を呼ぶ。サムパはそれに頭を下げた。


 サムパは元々、アマテーラス伸に仕える神であり、四郎の事を知り、アマテーラス様に告げ口して誉めてもらおうと思ってやって来ていた。しかし、その四郎の回りに女神達がいることを知らずに来たために出会った瞬間見破られ、なんの力も持たないサムパはペットとして過ごすしか選択肢が無くなった。


「小鳥の名前といったらピーちゃんに決まってるだろ!」


 そう言って強引にピーちゃんにしようとする四郎を説得(物理)した女神達のおかげで元の名前のままとなった。


 そうこうしていると、ディーニュが朝御飯が出来たと呼びに来た。サムパは飛び立って逃げようとするが、ディーニュに睨まれ逃げ出せなかった。こうしてまた、青虫を食べるという何処の罰ゲームだよ! っと言うような食事を取らなければならない。本来、神なので取らなくてもいいのに……。


 そうして不味い青虫を食わされて胸焼けしているサムパは四郎の肩に止まって無人となった村を出る。轍が続いている方に行ってみるらしい。


「道は悪いしどこまで行けばいいんだろうか?」

『サムパ、見てきて』

「いや、ディーニュちゃんサムパに行かせても話せないだろ?」

『そこは、神の力でどうにかなるよ』


 サムパも神なので喋ることはできる。四郎の前ではただの小鳥と思われているので喋らないが……。


「サムパ、行ってこい」


 四郎の肩から飛び立ち青空へ舞い上がる。四郎達が米粒のように小さくなって見える距離になってもサムパの目はその細部まで見ることが出来た。その目でこの道の先を見て次の村まで何日かかるか考える。その途中に馬車があるのも目にしてその事を伝えるために風に乗り下りていく。


 下りていく途中で上空から影が差しサムパが身を捻りその体にかかる爪をかわす。サムパと入れ替わるようにして下に飛んだ大型の鳥はその身を風にのせてもう一度サムパを狙う。サムパは鳥が体制を整える前に風を操り羽に纏わせて首を断ち切る。


『喧嘩売る相手を間違えたな』


 落ちていく鳥にそう呟いて四郎の元に戻る。そして、


『とりあえず、遠いって』


 ディーニュがサムパの言ったことをそのまま伝えた。鳥頭のために記憶がもたなかったようだ。

 

 こうして村までの距離とその間にいた馬車のことは四郎達に伝わらなかった。




 


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