48
ダイズ商会の馬車が見つかった。場所は小さな休憩用の広場でそこには複数の足跡が森の方に続いていて途中で途切れていた。兵士達の噂では盗賊から逃げたとも、禍神に会ったのではないかとも言われている。
ダイズ商会の方では捜索隊の依頼をギルドに出しているとの事。
「そんな訳で、今日中にここから離れたいと思います」
『タマナシの出しそうな結論だな。ここは俺が解決してやるぜっていう気概はないのか?』
『お兄ちゃん、コウガン食べる?』
『ホーリーが拐われた事に関係ありそうなのに……』
『寝られれば十分』
四郎の腰の引けた提案にダメ出しする女神達。
「おいらの目的はおっぱいの神を見つける事だ。それに何だよ禍神って」
『だから言っただろ? 壊れた神だって』
己の存在の意味を見失いその形さえも亡くした神。信仰心の代わりに人の血肉で存在を維持するだけの化け物。
「そんなのに関わりたくないの! 盗賊の金貰って他の場所に神探しに行こう」
女神達の不満の声を背にギルドに届けてある金を取りに行った。受付で金を貰い、他の街に行く護衛依頼がないか聞くと、
「今、ギルドでは腰抜けにしてもらう依頼はありません」
そう見下したように言われた。実際、四郎より背の高い受付に見下されていたが。
「他の街に行く依頼ぐらいあるよね?」
「昨日までの依頼は処理されてます。そして今日からの依頼は領主より止められてます」
「何でだよ!」
カウンターを叩いて抗議する四郎に、
「サゼットに対する危険も鑑みてダイズ商会の人達が見つかるか、何か解決があるまで外に出ることは止められてるのです」
「解決なりなんだりしたら出れるんだな」
「その為の依頼が出ています」
その言葉に四郎は考えて、
「……わかった」
『よし、四郎行くぞ!』
『お姉さまのサポートします』
『ホーリーちゃんの為に頑張るの!』
『お布団入りたい』
「みんな、宿でグータラするぞ!」
『『ハァ?』』
『よっしゃ!』
サゼットから出られるまでふて寝することを決めた四郎だった。驚きの声をあげるカーリン達。それに同意したのはヒピュスだけだった。




