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サゼットに着いて盗賊を引き渡し、後日お金が入ってくるのでこの日は宿に泊まることにした。
『お兄ちゃん、ホーリーちゃん家に泊まっていい?』
「ママも良いって言ってくれた!」
「ルーデイさんいいんですか?」
「ホーリーが喜ぶので良いですよ」
こうしてディーニュはホーリーの所に泊まることになった。
『それでダイス商会に行ってみようと?』
「どんな所か見てみないと分からないしね」
『お姉さま、が行くならウチは行きます』
ダイス商会はすぐに見つかった。
「隣の隣の隣にあるとは……」
ルーデイ商会より大きな商会がそこにはあった。屈強な男達が商会の前で門番代わりに立っていて普通の客は寄り付きそうにない。その裏にどこかで見たような馬車があった。
「ホーリーちゃんが箱に入れられてた馬車?」
『血は拭き取られてますが、臭いが残ってますね』
「え? アルッテわかんの?」
『ウチの鼻にはわかる』
『なら、この商会がホーリーを拐ったので間違いないな』
「でも、何であの場所にこの馬車があったのかな?」
『悪人の考えることはわからん』
「おい! そこで何している!」
こそこそと見ていた四郎達は馬車に乗り込む男達に見つかった。
「少し前にサゼットに来たときに見た馬車に似てたもんで。どこの良いとこの商会のかなぁーって見てたんですよ」
「おっ、兄ちゃんいい目してんな。これはサゼットで有名なダイス商会の馬車だぜ!」
いかつい顔のオッサンが笑って教えてくれたが他の男達に呼ばれて馬車に乗り込んで行ってしまった。
『……男達が馬車のあった場所に行かなきゃならないって文句言ってる』
「……あそこか? そういや、あそこで森の奥に行く男達にあったな。見つからないように逃げたけど」
『……初耳なんだが?』
『ああ、いましたね。死体運んでいた奴等が』
『アルッテ?』
『どうやってこの男の息の根止めるか考えてたので忘れてました』
四郎は恐怖に震えてカーリンの後ろに隠れた。
『行ってみるか?』
「今行ったら宿代がもったいないよ」
『そうです。ご飯がもったいないです』
『……気になるだろ?』
カーリンは馬車の事よりも今夜の宿の事を考える四郎アルッテにジト目を向ける。
「戻ってきてからでもいいんじゃないの? ディーニュ置いていくと怒るよ」
『そう言われればそうだな』
『そうとなればお姉さま今夜は一緒に寝ましょう』
眉間にシワを寄せたカーリンの腕に抱きつきアルッテは宿に引っ張っていった。
次の日、ダイス商会の馬車が放置されて見つかったと兵士達が騒いでいた。




