表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/116

44

『ZZZ……』

『まだ、寝てるのか?』

『お姉さま、危険です! そっとしときましょう』


 ヒピュスの布団を剥がそうとするカーリンを青ざめたアルッテが押し止める。坑道から出るまでの間、ヒピュスにイタズラして布団の中に引きずり込まれた事で怖がるようになっているのだ。中で何があったかは固く口を閉ざすので不明。


『しかし、道端に布団ごと寝てられるとな』


 ゴゼットの中まで戻った四郎達は宿に戻ることにしたが、このまま引きずっていくわけにもいかず、困っていた。


『そうです! お姉さま。四郎にさせれば良いんです!』

『いや……それは、そうだ……が』


 座り込んでいる四郎を横目で見て、どうするか迷っていて声をかけることができない。というか、先ほどの事で声をかけづらいだけだが。


『お兄ちゃん、これどうするの?』


 カーリンが言わないのでディーニュが四郎に聞いた。


「……起こしてみるか」


 眠っているヒピュスの頭を軽く叩き反応を見る。少し薄目を開けたのを見て、


「起きてくれ、部屋に行って寝ていいから」

『……わかった』


 布団から出て白い浴衣のような服に布団を仕舞うと四郎に続いて歩き出した。その姿は墓場から起き上がった死者のように緩慢な動きのために道行く人が道を開ける。


『あ~、う~』


 さらに変な声をあげる為に人々はさらに距離を取る。それを気にしないで歩く四郎は宿に着くと部屋に入れて眠らせる。


『非常識な神だな』

「いや、そうでもないだろ?」

『寝過ぎの神だな』

「それはそう思う」

『それでも連れていくんだよな?』

「せっかくメダル貰ったしね。後、胸もあるし」

『そーいうのがお兄ちゃんだよね』


 カーリンと変わらないだけの胸はあったヒピュスだった。


「カーリンの鉈もできたし、次はどこ行こうか?」

『待て、鉈がまだ“鍛冶”の神から戻ってきてない』


 “鍛冶”の神に鉈を預けていたのを思い出してカーリンは言った。


『お兄ちゃん、私はホーリーちゃんと帰りたいな』

変態紳士ローリー付きだけどいいの?」

『私がローリーを守るのだ~!』

「うん、いい子だね」


 ディーニュの頭を撫でる四郎を見て、カーリンも頭を出す。


『アタシも守ってやる……だから撫でーー』

『ど~こ~か~で、甘酸っっっぱいに~お~い~がするぞ~!』

『お姉さまの頭はウチが撫でます!』


 どこからともなく現れたヒピュスとアルッテの乱入でごちゃごちゃしてきてこの日は終わりになった。


 

 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ