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『新しい鉈の使い心地を試したい。どこかいい獲物はないか?』
「それなら鉱山に穴掘り蜥蜴が出るって聞いたから行ってみるか?」
穴掘り蜥蜴とは鉱山の穴の中に住み着いた足の6本ある土色した蜥蜴だ。肉よりも鉱山の鉱物を食べるためにその鱗は硬い。ギルドである依頼にはその鱗を取ってきて鍛冶師に卸す依頼もある。
『その依頼を受けて行こう!』
『お肉はうまいのかな?』
「ディーニュちゃん、危険だよ」
『大丈夫ですよ。ウチが危険を排除するから』
「何故、おいら限定!?」
四郎達はこうして鉱山に行くことになったが、
「ホーリーちゃん、いいんですか?」
「構いません。私も行きますから」
「旦那さんは?」
「旧友に捕まっています」
ホーリーを親に引き渡しにいったらドルガが来て父親はカーリンの鉈を仕上げた打ち上げのために連れて行かれ、母親だけが残っていた。ホーリーの母親もホーリーと共に着いていくとの服装も皮鎧とバスターソードに変えてやって来た。
「四郎君の仲間の報はその格好で良いのか?」
『問題ない』
『熊は強い』
『料理道具は肌身離さないのだ』
カーリン達の普段と変わらないな格好に驚いているが本人達の言葉に納得したようだ。こうして鉱山に向かった。
坑道の入り口はゴセットから少し離れた場所に無数に開いていていくつか中で繋がっている。その一つに入りランプを持つ四郎を先頭に奥に進む。
「どうも代わり映えしないね」
『そりゃそうだろ』
掘り抜かれた坑道を進み続けて時折、音のする方に行くと壁を掘っている人がいるくらいで代わり映えがない。ディーニュと手を繋いで歩いているホーリーも退屈そうだ。
『早く出てこい穴掘り蜥蜴!』
「いや、振り回すなよ」
早く使いたいのか白い鉈を振り回すカーリンに危険を感じて壁際による。その時、壁を突き破って四郎を何かが突き飛ばす。
『お兄ちゃん!』
反対の壁に頭をぶつけて踞る四郎の背後で壁を掘り進んできた穴掘り蜥蜴が顔を出す。そして餌を見つけたと大口を開ける。
「キャァァァッ!」
突然現れた穴掘り蜥蜴に悲鳴を上げるホーリー。その前には母親が守るように立ち塞がった。
「この子には指一本触れさせない!」
そう宣言した時には穴掘り蜥蜴の首が地面に落ちていた。
『うむ、切れ味が良い』
一撃で首を切り飛ばしたカーリンが白い鉈を眺めている。その横からディーニュが穴掘り蜥蜴の体をジロジロ見て食べられる部分を確認している。
「ママ?」
『ダイジョーブです! ホーリーは僕ーーブヘッ!』
『先読みできるなら、空気を読みましょう』
母親との間に唐突に現れたローリーを一蹴りでアルッテが退ける。
「何があっても私が守るから」
「ママ!」
母親の胸に飛び込んだホーリーを抱き締め、優しく髪を撫でる姿にカーリン達が笑顔を浮かべる。
『あれ? お兄ちゃんは?』
ディーニュが一時二人を見た後に回りを見て気がついた。
『さっき、ゴミと共に捨てました』
穴掘り蜥蜴が掘ってきた穴を指差てアルッテが言った。ディーニュが除き込むと穴は途中で斜めになって奥深くまで続いている。
『お兄ちゃん!!』
ーーオニイ、チャンーーチャンーーチャン……。
音が木霊して奥から聞こえてくる。
『どうしよう! 四郎が、四郎が!』
『落ち着いて。ここは下に行って他の穴を見つけるしかないわ』
「ローリーお兄さん、四郎お兄ちゃんは?」
『オーケー! 大丈夫だよ!命に別状はナッシング!』
『あれ? 一緒に捨てたゴミが戻ってきてる』
いつの間にか戻ってきていたローリーがホーリーの前で笑っている。カーリンはその首首を締め上げて声を荒げる。
『案内しなさい!』
『おー! 僕はヨージョの頼みしか聞きません!』
「ローリーお兄さん御願い」
『ヨージョの頼みじゃシカタナイです』
ディーニュに首に紐を付けられたローリーを先頭にみんなで奥に進んだ。
四郎が行方不明だ!大変だ~!(棒)




