18
少し遅れました!
……地震コワイ。
アオザメとの戦いを見たあとで、他の場所を探して奥に入っていく四郎達。奥にも広がった岩場があり、そこで釣りをしている集団がアオザメを釣り上げる現場を見たり逃げられるのを見てアオザメの難易度が高いんじゃないかと考える。
「安全第一を座右の銘としているおいらとしてはこの依頼はキャンセルで……」
『出来高制で違約金はなかったはずだがホントにいいのか?』
「何が?」
『その……プライドとか』
『お姉さま、その男にあるのは足元に生えている雑草並の高さしかないプライドですから依頼ができなかろうが裸踊りしようが平気なんです』
「アルッテ! テメエ!」
『ハンッ! 何ですか?』
見下したように鼻で笑うアルッテに指を突きつけ、
「裸踊りしたことない奴が言うんじゃねえ! それこそプライド捨ててやる覚悟がいるんだぞ!」
『知りませんね。そんなこと』
相変わらず仲の悪い二人を呆れた顔で見るディーニュとカーリンは、1人釣りをしている女性を見つけた。そこは今まで見た岩場よりも広く辺りもならされようになっている。
『おーい! あんたは1人なのか? アオザメとやるのは危ないんじゃないんじゃ……』
「ん? 誰?」
振り返ったのは眠そうな目をした女性だった。日に焼けた茶色い髪で片目を隠し服装もそれなりの装備を着けているが今まで見てきた人達に比べれば軽装だ。その人は胡座をかいたまま四郎達を見て、
「そんな格好じゃ、危ないよ! ここは狂暴なアオザメが出るから戻った方がいいよー」
そんな忠告をしてくる。海岸から岩場を奥に行くにつれて、大きさも狂暴性も上のアオザメが釣れるらしい。
そんな話をしていると女性の竿に当たりが来る。大きくしなる竿を握り右に左に振り回される。四郎達はそれを見て海に引きずり込まれかねない女性を助けようと近寄った。
「うおりゃー!!」
竿の引きが弱まると気を逃さず竿を引き上げ海から強引にアオザメの巨体を引きずり出す。
「はぁぁっ!?」
女の細腕で頭上高く飛び出したアオザメを見て信じられないものを見たように驚く四郎を置いて女性はそばに置いてあった武器を持つ。
それは先が三又に分かれた銛だった。
アオザメはヒレで体を支える10mを越える体をしならせて女性に迫る。
「カーリン!」
『よし!』
カーリンの鉈がヒレを切りつける。半ばまで切り裂き血を撒き散らす。アオザメはバランスを崩し女性に避ける隙を与える。アオザメはそのまま海に落ちるのかと思ったが、体をひねりこっちを向いた。アオザメの目は怒りで赤く染まり四郎達を食らうまでは海に戻る気は無さそうだ。
「大丈夫なのか?」
『たかが魚一匹』
『上手にさばいてあげるよ』
四郎の前にカーリンとディーニュがそれぞれ鉈と包丁を構えて立つ。
『お姉さま~! ガンバって!』
「お前も何かしろよ!」
とりあえず鍬を持って構える四郎。その背後に隠れて応援するアルッテにつっこむ。
アオザメはカーリンに見定めてヒレを使い地面を滑り噛みつこうとする。
「邪魔よ」
アオザメの頭上で銛を構えた女性が脳天にそれを突き刺す。アオザメが暴れだすよりも早くさらに奥に突き刺し銛を捻る。アオザメは電気ショックでも受けたように全身を一瞬跳ね絶命した。
「このくらいならいつも相手してるんだから邪魔しないで」
銛を引き抜き四郎達を怒ったように見る。その前に四郎がでる。
「最初から決めてました! おいらと付き合ってください!」
頭を下げて手を差し出した四郎の前で女性は困惑する。首をひねり胸を持ち上げるようにして腕を組む。
『……デカイ』
カーリンとディーニュは表情を厳しくして女性の胸を見る。胸はメロンだった!
カーリン達に強敵が現れた!




