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第2話 託されたその力

探偵の條と刑事の零士は、連続行方不明事件を調べていく途中、街に謎の怪人が出現した。

條は父の形見の謎の赤い球を使ったのだが、逆に怪人にそれを使われてしまった。

條の運命は如何に!

凶暴な怪人の投げた赤い球は、その超スピードに避ける間もなく條の胸元に直撃した。

ズギュウウウウウウウッ!!!

不思議なことに、條の身体にめり込んだ球はズブズブと体内に侵入し、球から機械的なギミックが飛びててきて條の胸元と一体化した。

ビシイイイイ!!ガシイイイイイ!!!

「ぐうう!何だ!?俺の身体に何が起きて!?」

「これは・・・一体?!」

更に條の身体の中心からスーツのようなものがまとまれて、顔も包まれるようにメット状の物体が出てきて目の部分が角っぽいモノが出てきた。周りからは赤いオーラのような光とも煙ともつかないモノがほとばしっている。

シュオオオオオオオ・・・

「力が・・・・みなぎってくる!」


條は感じていた。その球の効果により身体が熱くたぎり、体重が軽くなったというか俊敏に反応できるような感覚を。

両手を握りしめ拳を作って試しにパンチを放つ。

ビシュン!と空を切り裂くかのように鋭く重い徒手空拳。

ブウォン!!と回し蹴りを放てば、その足は鞭のようにしなり小さな風を起こす位の圧力である。

「すごい!これが・・・親父の作ったあの球の力なのか。」

「・・・博士はこのようなものを研究していたのか・・・・。」



主に生物学の研究をしていた満博士。特に人間の潜在能力を極限まで引き出せることに興味を持っていた。そこでそれを一早く引き出そうとする考えが「コア概念」というものだった。

人間は心臓があって生きている。言いかえればそれが「コア」に該当するのであるが、それが活性化すると人間は強力なエネルギー源となって人間の身体能力を飛躍的に向上させたり未知なる能力を開眼させることが出来る。

それが満博士が唱えるコア概念の思想である。

そのコアを補助的に向上させれるのが、條に託した赤い球「ブラッドコア」であるのだ!



「ようし!」

変身した條は、怪人に闘いを挑んでいく。

漲る力、軽いフットッワーク、そして何よりも條が感動しているのは、

「超かっこいいい・・・!」

見た目が條のハートにベストヒットなのである!


「ほうらああ!」

バシイイッ!

條の放った右ストレートが見事に怪人の顔面にヒットした。

その影響か、怪人は1メートル位下がり、顔が拳の形の跡が残るようににめりこんでうめき声をあげて痛がっている。

ウグオオオオオ・・・・・


続けざまに攻撃をしようとする條だったが、怪人は口から白い液体を放ってきた。

「おおっと!」

すんでのところで液体を回避して、それが地面に落ちた。ジューっと煙がたちこめて、その部分の地面が少し溶けたようだった。それを喰らったらたちどころに身体が溶けてしまったであろう硫酸の液だった。

「あぶねーあぶねー」

グオオオオオ!

間髪入れずに怪人はその太い腕で攻撃をしてきた。ブンブンと振り回していく怪人の攻撃は喰らったらひとたまりもないが、條は余裕でかわし続ける。

「へっ、どうしたどうした。そんなもんかい!」

ビシッ!ドスッ!

怪人の攻撃を避け、そのスキに自分の攻撃を顔、腹に当てるヒットアンドアウェイ戦法でアドバンテージを握る。

ガシイッ!

調子に乗って連続して攻撃をした條の腕を怪人は捕らえた。そこから條の身体をその馬鹿力で締め上げていく。

ギュウギュウと締め付けてくる攻撃はさすがに條も苦しかった。

(ぐうっ、これはまずいぜ・・・。何か他の武器はないのか・・・あ、これは!)


シュパア!!

條の変身した姿は、背中に剣が装備されている。さっきは興奮して気づいてなかったのか、この窮地に陥った時にようやっとその存在に確認し、怪人に締め付けられている最中に右手を剣の鞘に何とか掴める状態にして手首のスナップを利かせてそれをさっと抜いてみた。

その瞬間、剣の刃の部分がうまく怪人の腕を少し斬っていた。それに伴い、怪人の腕の締め付けが緩んで條はかろうじて脱出できた。

グウアアアア・・・・

怪人の斬った腕から緑の液体がぽたりぽたりと滴り落ちている。それがこの生物が人間とは程遠い存在の証明でもあるかのようだ。しかし奴は怯むことなく、條に襲い掛かる。ひたすら雄叫びを上げながら。


ガアアアアア!!

「くたばれええええええ!!!」

剣を突き立て身構える條。

ズブアアアアア!!!!


條の剣は怪人の胸の中央、球のような部分に突き刺した。ずぼりと入っていった剣は怪人の背中を貫いており、奴の動きも完全に止まっていた。

怪人の身体からずばっと剣を抜いたその瞬間、その球から光を放ってきた。


ボウウウウウン!!

球が破壊され粉々になったと同時に、怪人の肉体も木っ端微塵に吹き飛んでしまった。

吹っ飛んだ怪人の肉片はぼとぼとと地面にべっとりとついたが、その肉片からシュワシュワを泡が発生し溶けていってしまい跡形もなくなってしまった。

(あれが奴の力の元だったのか・・・・?俺が持っている球と同じように・・・・。)


「條!」

零士はこの一部始終をずっと見て、ただ驚くばかりであった。

怪人にしろ、條の父の研究、そしてこの変身は、想定外すぎて頭の整理がつかない状態。

「ふうっ、ああ、零士さん、どうでした?俺の闘い!」

「ああ・・・、すごかった、な。まさか変身するなんて思わなかったよ。」

「これが親父の言ってたことなのかもな。強くなる、ていうことへの手がかり!

零士さん、俺、この力を使って、連続行方不明事件を解決できるかもしれない!いや、あんな怪人なんかも出てくるようだから、この力がないと駄目なのかもな!」

「いや、それは・・・。」

「そして、何が何でも、親父を探し出してみせる!この球に誓って!」

「はあ、條。お前ってやつは・・・。」


思いがけない力を手にした新堂條。

これからの條の運命はどうなってしまうのか!

連続行方不明事件は見事解決できるのか!

そして條の父、満にまた出会うことができるのか!

新たなヒーロー伝説、ここに誕生するのであった!

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