#03 最終試験①
「最終試験は1:1バトル。自分の得た能力を自ら発見しそれを利用して相手を倒す。
…と言っても殺し合いではない、2人の体に仕込んである鈴を先に取った者が勝ち。無事入学となるわ」
「つまり、ここにいるどちらかしか残れないと」
そう発すると先輩は無言で頷いた
「ただ、合格した側が残したいと思うのなら追試を受けて救い出してもいい。そこで落ちたら…」
続きは聞きたくないものだった、ハイリスクハイリターンというやつか
それにしても能力とかどう出すのだろう、手から炎が出てくるわけではなさそうだし、急にエスパーという感じで心が読める訳でもなさそうだし
頭上にはてなを浮かばせながら両手を見るそして向かい側の長髪でハーフアップの子も同じような顔を浮かばせていた
誉本彩華
小学生の頃同級生で私に少しだけ話してくれてた
と言っても挨拶だけだったが、クラスでほぼいない者とされていた自分にとって少しだけ心の救いの人物
彼女が私に優しくしてくれた恩はある、そしてこの先何があるか分からないがきっといいことに違いない
勝つ気がない訳ではない、ただお互い蹴り落とすような関係ではないため争い事はなるべくないままであってほしいし、まして新しく入る部活に彼女がいるわけだ、恨みを作られたら息苦しいに違いない
お互い硬直しているのを見た先輩は溜息をつく
何も刺激がないのがつまらないのだろう、だがエンタメのためではなく私たちは何もよくわからずここにいるわけなだ、少しはこちらの身にもなってほしい
「なかなか動かないわね...児山ちゃん、ちょっと奥の方歩いていってくれるかしら?」
「え?」
「いいから」
と私は宮園先輩に押され少し歩く、すると少し遠くから声がする
「そこから飛ぶようにこっち来て!」
飛ぶように、とまた変な頼みだが昔やってたトランポリンの先生によく言われてたのを思い出す
「児山の跳び方は飛んでいるようだ」と
その時の気持ちを思い出し左足を後ろにし少し屈む、すると床が少しやわかくなったのだろうか少しだけ跳びやすくなった気がする
そして力を込めて跳ぶと瞬くに宮園先輩と誉本さんを追い越した
何が起きているのかわからず次は上を目指すように飛ぼうとまた床がぐにゃりとなり常人だと絶対無理な距離を跳ねた
「おめでとう児山ちゃん、あなたの能力は跳、身体能力の一種」
元々やっていた習い事が今この時に役立つとは思わなかった
ただ自分の思い通りに止まるわけではなく自分の出した力に応じ距離が決まりその計算は自分でやらなければ狙いが定まらない、計算力も問われるもの
自分の能力の不便さを考え込むがこれ以上考えていても意味がなくいい加減鈴を取らなければ
制限時間はないが少しずつ焦りが生じる
このわけわからない世界に入り込みもうどれくらい時間が経ったかわからない
「!?」
そうしていると次には自分の横を横切る何かが出てきた
見た目は雀のような小さい鳥だが、速さは鷹のようだ
あと少しで奪われそうになった鈴のとこに手を反射的に置いてしまう
突然な攻撃に誉本を瞠目で見つめる
右手には団栗ほどのサイズの球のようなものを掴んでおり左には注射器のようなもの
注射器はとても大きくシリンジの上辺が回るような構造になっている
手を置いた場所に違和感を瞬時に察した彼女はシリンジの上辺をカチカチと回しては右手には小さい球のようなものに注入する
それをまじまじと見てしまい逃げようとも思えずほぼ負けを認めていたに近いだろう
そうすると先程指2本で挟める程の球はみるみる大きくなり雀のような形に変形しまたもや自分の方を襲いかかる
そしてまた最初の雀が襲いかかり逃げられるのが難しくなっていき隙を見つけ逃げようとも周りを飛び追いかけ回されてしまう
止まってしまうのもだが何より手を添えてしまうのが1番不利な位置立たさせられてしまった
自分の鈴は脇の傍にある
初めて能力を使った時はならなかったが抑えたからだろうが、先程からなり続けてしまい雀がそれに反応してしまう
誉本の方がなっておらずどうにも自分の方が不利になってしまいます避けならが抜けるも不器用さが出てしまいどこで捕まるか分からない、向かうにも近づけばまた雀がやってくるだろう、彼女の手にはまたあの球が残っている
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結果は惨敗、近寄ろうとすると案の定雀がやっきどうにも近寄れずだった
鈴を奪われたあとすぐに雀は消え児山の鈴は誉本が左手で摘んでいる
「ここからあなたが追加試験を受けるか受けないか決めれる、どうする?」
誉本は考え込み1度児山の方をみる
誉本とは長い付き合いだがそこまで仲は深まらず続いていた
自分などどうでもいいのだろうそう頭によぎる
「受けます、追試」
彼女は決めきった顔をしていて表情に曇りが一切なかった
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