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仮面のない空へ:常闇編  作者: R


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第7話

【Rの仲間たち】


丘の向こうから

三つの影が走ってきた。


一番前にいたのは

長い金髪の女だった。


勢いよく駆け上がってくる。


「Rー!!」


手を振りながら叫ぶ。


「また仮面壊してるでしょ!」


Rはため息をついた。


「……うるさい」


女は目の前まで来ると

腰に手を当てた。


「うるさいじゃない!」


「街の人が困ってたわよ!」


Rは平然と言う。


「仮面なんて壊されて困るなら」


「最初から持つな」


女は呆れた顔をした。


「ほんと極端なんだから」


その後ろから

もう二人がやってくる。


一人は長身の男。


黒髪を後ろで束ねている。


もう一人は

まだ若い成年だった。


青髪の男が言う。


「……あれ?」


カナタを見て

首をかしげる。


「この人誰?」


女もそこで

カナタに気づいた。


「え?」


Rを見る。


「誰?」


Rは肩をすくめた。


「知らん」


カナタが思わず言う。


「さっき話してたじゃん!」


女が笑った。


「面白い人ね」


そして手を差し出す。


「私はユナ」


「この無愛想な人の仲間」


Rが小さく言う。


「勝手に仲間にするな」


ユナは無視した。


長身の男が一歩前に出る。


「ジンだ」


短く名乗る。


静かな声だった。


最後に青髪が言う。


「カイ!」


元気よく手を上げる。


「よろしく!」


カナタは少し戸惑いながら

頭を下げた。


「カナタ」


ユナが聞く。


「どこの人?」


カナタは言う。


「……別の世界」


沈黙。


カイが目を丸くする。


「え?」


ユナも固まる。


「……今なんて?」


カナタはもう一度言った。


「別の世界から来た」


カイがRを見る。


「R」


「この人ヤバい?」


Rは腕を組む。


「多分な」


カナタが怒る。


「本当だって!」


ユナが笑う。


「まあまあ」


「詳しく聞きましょ」


四人は丘に座った。


青い空。


風が流れる。


カナタは

自分の世界の話を始めた。


黒い空。


仮面の軍勢。


常闇の支配。


そして――


アルカディア。


話が終わる頃。


誰も笑っていなかった。


カイが小さく言う。


「……それ」


「かなりヤバいんじゃない?」


ジンが腕を組む。


「仮面で世界支配か」


ユナがRを見る。


「どう思う?」


Rは少し黙る。


そして言う。


「……あり得る」


カナタが顔を上げる。


Rは続けた。


「仮面は人を変える」


「力を与えるが」


「同時に」


「心も縛る」


ジンが言う。


「王の仮面か」


Rが頷く。


「多分な」


カナタが言う。


「その王が」


「アルカディア」


ユナが考える。


「仮面の王……」


カイが聞く。


「それってRより強い?」


Rは即答した。


「知らん」


ユナが笑う。


「相変わらずね」


カナタは立ち上がる。


「だから頼んでる」


「俺の世界を救ってくれ」


Rは立ち上がらない。


ただ空を見ていた。


沈黙が流れる。


カナタは言う。


「仲間もいる」


「待ってる」


「でも」


「俺一人じゃ無理だ」


Rは何も言わない。


ユナが小さく言う。


「R」


Rは目を閉じる。


少しだけ考える。


そして言った。


「……帰れ」


カナタが固まる。


Rは続ける。


「お前の世界は」


「お前が戦え」


カナタが叫ぶ。


「だから!」


その時だった。


ジンが言った。


「待て」


全員が見る。


ジンはカナタを見ていた。


「その仮面」


カナタの胸元。


時空の仮面。


ジンの目が細くなる。


「……時空の仮面か?」


カナタが驚く。


「知ってるのか!?」


ジンは小さく言う。


「昔」


「聞いたことがある」


ユナが聞く。


「どこで?」


ジンは答える。


「……クロウ」


Rの目が動いた。


一瞬だけ。


空気が変わる。


カナタは聞く。


「クロウ?」


Rはゆっくり立ち上がる。


そして言った。


「……俺の師匠だ」


風が止まる。


Rは少し黙った。


そして


小さく呟いた。


「……師匠」


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