惑星タウリ18
時雄が怒った様子を見せると二人ともシュンとしてしまった。確かに彼女達が破壊しすぎたせいで基地の半分ぐらいが壊れてしまい周囲には無数の瓦礫や遺体などが散乱している状況だ。だが、この状況を作り出したのは紛れもなく二人なのだが、本人たちはそんなことは気にもせず遊びほうけていたのである。
高柳:「ごめんなさい」
天川:「うぅ……」
時雄:「ていうか、響子さんはともかく、天川さんもなんでこんなに元気なんだよ?普通、あんな重くて堅そうなロボットを力技で制圧できるはずがないだろ‥」
高柳:「そりゃ、私たち優秀ですから。恋人にしたくなったでしょ?」
とウィンクしてくるが、当然、冗談だとわかっていても少々照れ臭い。
時雄:「まあね……」
高柳:「ねぇ、このスーツもうちょっと私に貸してくれない?」
と甘えてくるが
天川:「ダメだよ!」
と即座に断られてしまった。
天川:「さっきからしつこいわね!」
高柳:「いいじゃん!減るもんじゃなし」
と揉め始める始末だ。
時雄:「あんたらの体力無限大なの?」
高柳:「まあ、多少無茶しても平気なぐらいはあるかな?」
時雄:「そんな簡単に済むレベルじゃないと思うんだがなぁ‥」
高柳:「そんなことよりさ‥」
時雄:「はい?」
高柳:「そろそろ帰りたいんだけど?」
と聞くと、
時雄:「え?まだ終わってないですよ?」
高柳:「えーーーーーーー!何で!」
時雄:「いや、だって‥壊すだけ壊しておいて終わりってことはないでしょう。何かしら手がかりがないか探さなきゃ。」
高柳:「‥私に命令するな!」
時雄:「してませんけど‥(面倒くせぇな‥)」
高柳:「‥私がリーダーなんだから言うこと聞きなさいよ!」
時雄:「はあ‥」
高柳:「なによ!その態度は!私に従えって言ってるの!」
と胸ぐらを掴み引き寄せられた。
時雄:「(めんどくせーな‥)わかりました。二人だけで帰ってください。俺今回何にもやってないんでもうちょっと探してみるんで‥」
と棒読みで言ったが効果なし。
高柳:「あー!ひどーい!恋人を見捨てるつもり!」
時雄:「(だから、勝手に恋人にするなって‥)」
天川:「帰ろうよ~もう飽きちゃったよ~」
高柳:「うっさい!私はまだ遊び足りないの!」
時雄:「お願いだから先に帰ってくださいよ。後でいくらでも相手するんで…ね!」
と懇願すると渋々承諾してくれたようでようやく解放されたのだった。
高柳:「今度またデートしようね♡」
と言ってから、手を振って去っていく二人の背中を見送る。
時雄:「ふう、やっと解放されたか。あいつらいるといつまでも進まんからな‥さてと」
「あれだけ兵士が押し寄せてくれば記憶を探れば何かしらヒントらしきものはあるもんだ!さーて、俺もちょっと暴れてきますか。直接テレポートしたいところだが‥車で行くか‥」
車に乗りヒントらしき古代遺跡のある場所へ向かった。車で半日ほどかかったが‥
そこは廃墟となっており、周囲には草木が生い茂り、荒れ果てていた。
「まるで現代と過去が交差してるみたいだな‥とりあえず、遺跡の内部にでも行ってみるか」
車を降り、遺跡の入り口まで歩いた。中に入ると薄暗くひんやりとした空気が漂っている。
「明かりをつけておこう」
ポケットの中からマッチを取り出し火を灯した。
「よし、これで大丈夫だな。なるべく力は使いたくないが‥」
奥に進んでいくと広間に出た。そこは円形の空間になっており、中央に祭壇のようなものがあった。その周りには石碑のようなものが置かれている。
「これは‥文字が刻まれてるみたいだな」
時雄は石碑の前に立ちじっくり観察してみる事にした。見たこともない不思議な模様や記号が並んでいるが意味は不明。信仰的なものと思われる。
「古代文明の時代は確か石板とかに書かれてたりしたんだよな。こういうのもきっと古代人の知恵なんだろうけど全くわからない‥」
しかし一つだけ解ったことがあった。この場所聖なる場所でありは未知なる力によって何かが起こるようだということだ。その力は何かは解らないが普通の人間には到達できない力のようだ。
時雄:「未知なる力‥エネルギー…聖なる場所か‥」そう思い何気に神人のエネルギーを放ってみた‥ら、思った通り何かが投影され始めた。時雄:「なるほど‥やっぱりな。ここに来たのは正解だったようだな」
すると壁面に壁画のようなものが出現してくる。
時雄:「なんだこれ?壁画?にしては少し違うような‥まるでCGみたいに精密すぎてリアリティがあるような‥それに文字が書いてある。古代の言葉‥なんだろうか……」
すると突然目の前に女の顔が映し出されてきた。
時雄:「うわぁ!」
あまりにも突然過ぎて思わず後退りしてしまった。
時雄:「(なんだ今の画像は?)」
時雄:「(とにかく今はこの状況を打開しなければ‥)」
その時、突然脳内に声が聞こえてきた。
??:「あなたは何者ですか?」
時雄:「(え?誰だ?)」
??:「質問に答えなさい!」
時雄:「私の名前は時雄といいます。あなたは一体」
ミリア:「私の名前はミリア、この星をずっと見守ってきたのです」
「ある時この星に神を名乗る物が現れました。しかし本当の神ではありません。高度な科学技術を持った異星人です。そして私は彼らにより命令されたこの星の住民達によって追放され他の星へ行くことになりました。」
「しかし未来にどなたかがこの星を救ってくれることを願いここに映像を残しました。ただ誰でも見れる訳ではなく高度な文明を築いた者たちが使うような高密度のエネルギーを探知することにより私が表示されるよう設定しておきました。この映像が見れているということはあなたは偽りの神に対抗できる者だと思います。」
「私が知る範囲でですがお話しします。私はかつてこの星で生まれましたが元々は別の惑星から来た移民です。私の故郷は自然豊かな美しい場所でした。しかし現在は汚染され環境破壊により人々が住めなくなってしまいました。そのため多くの人々は他の星々へ移住し始めました。そのような中、ある日、偶然にも神々が降臨されました。彼らは私たちの世界を再生してくれると言ってくれたのです。まさに奇跡と呼べるでしょう。神様は全知全能であり様々な問題を解決してくださりました。やがてその恩恵に預かるために多くの信奉者が集まり、国ができあがりました。その後、さらなる発展のために宇宙へ旅立つ者も多くなりました。一方で、地上に残った人々は、かつての故郷のような姿を取り戻すことができたようです。こうして私達の祖先は幸せな生活を送ることができたのです。私自身もこの星の大切な歴史を守るために生きています。
ミリア:「神が私に与えた使命は星の管理をする者に忠誠を誓うことです。しかし、ある時を境に星の管理をするものが暴走し始めたのです。そして遂にそれは抑えられなくなりました。今では彼は自分の欲望の赴くままに暴れています。私は彼を止めようとしたのですが失敗しました。そして私は捕らえられてしまいました。その時に彼らによってこの映像を撮影させられたのです。私は、あなた達に伝えるべきことがあります。それは‥」
そこで映像は途切れてしまった。
時雄:「(なんなんだ一体‥)」再び神人のエネルギーを照射、すると続きを語り始めた。




