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惑星タウリ16

この文章は以下の要約である。

我々は平穏な生活を送っていた。ある日突如として地中から現れた物体によって侵略を受けた。戦闘に負け、降伏したが奴らはその時捕虜を捕らえ研究し兵器を開発した。その兵器はあまりに非道で犠牲になった者達は無念のまま死んでいったことだろう。その後残った住人は奴隷となったのだ。今でも毎日のように仲間を失っている。もう限界なのだ。だからここに集められた者達に託したい。未来ある者たちの命を守るため死力を尽くして戦ってくれ。もし仮に、最後の望みが潰え、絶望の淵に立たされた時こそ、己の命を投げ出せ。

最後に生き延びた者達に告ぐ。

我々は地下に眠る種族である。

お前達の力で地上を手に入れろ。さすれば我らは永遠に封印されるだろう。

その代わり、我ら以外のすべての人類は消滅するであろう。

これを読んだ者は、すぐさまこの星から立ち去るがいい。

お前達は、その程度の存在なのだ。その程度の知能しかない。馬鹿だな。我々のような優秀な生物を造り出せば世界を牛耳ることが出来るのだぞ。なのに愚かな人間共は自分達の首を絞めることを選択したのだ。まったく理解できん。これだから野蛮な土人の知能は信用ならんのだ。せっかくやれるだけの知識を与え、道具を与え、教育してやったというのに。その結果がコレでは笑止千万というものだ。ああ全く嘆かわしい。これでは文明の利器など持ち合わせていない猿も同然ではないか。いや、もしかしたらそれ以下かもしれんな。ククククク、アハハハハ!愉快痛快実に素晴らしい!貴様らは救いようのない阿呆ばかりだ!だからこそ都合が良いのだがなぁ。この世は力を持つ者が支配するのだ!弱ければ淘汰される。当然の摂理ではないかね?フン、くだらん妄言を垂れる暇があるなら、さっさと武器を持ち敵を討てば良いものを……。まぁいい。せいぜい足掻くがよい。我らを滅ぼす事が出来ればだがな……。ハッ!その時は笑ってやるさ。せいぜい精進することだ。クク、アハハ!実に滑稽だ。我々を倒す為に戦う者がいるというのに、我らと同じように兵器を作るとはな。なんという矛盾か。バカバカしい。そちらこそ笑わせてくれるではないか。貴様らは一体全体何がしたいのだ?結局同じ穴の狢ということか。やはり人間は醜く愚鈍で下等な生物という事だな。我々が敗北する事など万に一つもあり得ないというのに。所詮は烏合の衆。この星に存在する全ての生命の中で最も優れているのは間違いなく我々なのだから。そもそも貴様らのような劣等種に負ける道理などないのだよ。我々は進化を重ね続け、さらに強大な力を得ているというのに。それに比べて、貴様らはどうだ?進化するどころか退化しているのではないか?こんな程度の低い生物が我が種族に太刀打ちできると思っていた


時雄:「ちょ、ちょっと待て‥もういい‥結局何が言いたいんだこれ?役に立つ情報何もないじゃん。」


高柳:「まあまあ、落ち着きなさい」

時雄:「うん‥わかった」

高柳:「まず、最初に重要な事が分かったわ」

時雄:「何?」

高柳:「この文章を残した人物はおそらく敵側の組織の人間でしょうね」

時雄:「なぜそう思う?」

高柳:「だって、そうでしょ?自分たち以外の種族は下等生物だとか言ってるんだから。それにこの文章からは私たちに対する明らかな敵意を感じるもの」

時雄:「なるほどな」

高柳:「それにこの文章には明らかに矛盾している箇所があるの」

時雄:「矛盾?どこがおかしいんだ?」

高柳:「例えば、『我らを滅ぼす事が出来ればだがな』という部分があるけれど、これはどう考えても変よ」

時雄:「ん?どういうことだ?」

高柳:「考えてみなさい。もし仮に、本当にこの文章を書いた人が敵だとすると、どうして自分の弱点をわざわざ教えているのよ?普通だったら絶対に教える筈がないでしょう?つまりこれは、別の意図があって敢えてこのような表現をしていると考えるのが自然よ」

時雄:「いや、あなたの言ってることすら理解できんのですが」


高柳:「つまりね、この文章にはダブルミーニングがあるんじゃないかってこと」

時雄:「ダブルミーニング?」

高柳:「そうよ。要するに二つの意味があるってことよ。表面的には、『我らを滅ぼす事が出来ればだがな』って書いてあるけれど、その裏側には、本当は『絶対に我らを滅ぼすことなんてできない』っていうメッセージが込められているんじゃないかな?少なくとも、私はそう感じたわ」

時雄:「ほう‥それはなかなか興味深い話だな」

高柳:「そうでしょう?それにこの文章からは、敵は相当用心深い性格をしていることが窺えるわ。文章から推測する限り、敵は我々がこの文章を解読することを想定して書いているように思えるもの。だからこそ、文章の中では敢えて曖昧な言い回しをしているんじゃないかしら」

時雄:「俺にはよくわからん。地下からの種族に敗北したと言いながら我々は地下に眠る種族だって言ってるし」



高柳:「そうね‥そこが不思議よね」


高柳:「それで、他に何か分かったことはある?」

時雄:「いや特には‥。これ以上読んでも無駄じゃないか?」


高柳:「うーん‥そうだねぇ」

と唸っている。

時雄:「‥(さっさと切り上げたいんだけどなぁ‥)」



と内心思っている。

高柳:「そういえば、一つ気になることがあるの」

時雄:「何だ?」

高柳:「この文章を書いた人物って誰なんだろう?」

時雄:「さあな。そんなことを知ってどうするつもりだ?」

高柳:「いや、単純に気になったから聞いただけよ」

時雄:「ふぅん。まぁ、確かに気になるところではあるが‥」


高柳:「うーん‥」

時雄:「ん?どうした?」

高柳:「ねぇ、この文章って誰が書いたと思う?」

時雄:「知らんがな。そんな事どうでもいいだろ」


高柳:「‥」

時雄:「?」


高柳:「じゃあ、この文章を書いた人を探すために調べてみましょうよ!」

時雄:「はぁ!?」

高柳:「だって気になるじゃない!もし、この文章を書いた人を見つけ出せたら、色々と情報が得られるかも知れないわ」

時雄:「‥」

高柳:「それとも、何か問題があるの?」

時雄:「‥別に問題は無いと思うが‥」

高柳:「なら決まりね!早速行動開始よ!」

時雄:「(‥何だこの展開は‥)」


高柳:「しかしその前に…」

武器庫に入りあちこち触ったりいじくりまわしたりし始め天川と一緒になって騒ぎ始めてしまった。やはりこの二人の頭のねじは何個か緩んでいるんじゃないか?


時雄:「……(置いてっていいかな……)」


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