剣と魔法の世界編⑮
時雄:「頑張れよ!応援してるぜ!」
クエンリー:「任せときな!」
ガイル:「フッ、せいぜい楽しませてもらうとするか」
エリーゼ:「必ず勝つから見ててね!」
司会者:「それでは両者位置について!」
クエンリー:「さて、始めるぜ!」
エリーゼ:「行くわよ!」
二人は同時に呪文を唱え始めた。「ファイア・ボール!」
両者の炎弾が衝突し、爆発が起こる。
その後も互いに激しい魔法をぶつけ合う。
エリーゼ:「なかなかやるわね」
クエンリー:「お前こそな!だがまだまだこれからだぜ!」
エリーゼは右手を上に掲げる。「エクスプロード・ボム!」巨大な火球を放った。
クエンリーはそれを躱しながら接近する。
クエンリー:「させるか!」
エリーゼは左手を横に突き出し、水竜を呼び出した。
エリーゼ:「ウォーター・サーペント!」
巨大な水柱が現れ、クエンリーの姿を包み込む。
エリーゼ:「これで終わりよ!」
水柱の中で激しい水流が巻き起こる。
だが次の瞬間、水柱が吹き飛んだ。
中にいたはずのクエンリーの姿がない。
エリーゼ:「どこに行ったの!?」
クエンリーの姿を探すエリーゼ。しかし見つからない。
時雄:「あれは幻影だ!本物はどこか別の場所に隠れているぞ!」
エリーゼ:「うそ!いつの間に!?」
クエンリー:「隙ありだぜ!」背後からクエンリーが現れた。
エリーゼ:「きゃあ!」
クエンリーの剣がエリーゼを貫いた。
時雄:「やったか!?」
アリーシャ:「まさかここまでやるなんて……」
ガイル:「大したもんだ」
司会者:「なんと、まさかの一撃必殺!これは衝撃的な結末を迎えた!優勝者は『月の女神』所属のクエンリー選手!おめでとうございます!!あと重大発表があります。なんとクエンリー選手とエリーゼ選手は後日結婚するそうです」
観客達は大歓声を上げた。特に女性陣の黄色い声が目立った。
時雄:「よっしゃー!ついに決まったな!」
ガイル:「ああ、そうだな」
アリーシャ:「よかったわね!」
クエンリーはエリーゼを抱き上げた。「やったぜ!俺たち夫婦だ!」
エリーゼ:「うん、嬉しい!ありがとう!」
二人は見つめ合い、キスをした。
エリーゼ:「愛してるわ」
クエンリー:「俺もだ!」
時雄:「お熱いねぇー!ヒューヒュー!」
ガイル:「全くだぜ!」
アリーシャ:「素敵よ、二人共!」
クエンリー:「へへっ、照れるぜ!」
エリーゼ:「これからよろしくね!」
クエンリー:「ああ、幸せにするぜ!」
こうして二人の恋路は実ったのだった。
司会者:「続いて第三試合の時間です!『月の女神』所属の魔法剣士ガイル選手VS同じく『月の女神』所属の魔導士アリーシャ選手!」
ガイル:「ついに俺の出番か!」
アリーシャ:「絶対に負けないから!」
司会者:「それでは準備が整いました!」
二人はステージに立つ。
ガイル:「行くぞ!」「サンダー・ブレイク!」
青白い稲妻が降り注ぐ。
アリーシャ:「いきなりですか!」
アリーシャは飛び退いて回避する。
しかしガイルの追撃は止まらない。
アリーシャ:「フリーズ・ランス!」
氷の槍が無数に現れ、襲いかかる。
ガイル:「甘いぜ!」
ガイルは全ての攻撃を受け流す。
アリーシャ:「だったらこれはどう?」
アリーシャは右手を上に掲げる。
「ウォーターブラスト!」
大量の水が放出される。
ガイルは咄嵯に防御の態勢をとったが間に合わず押し流される。
アリーシャ:「もらったわ!ファイヤー・バレット!」
無数の火の玉が迫ってくる。
ガイル:「しまった!」
ガイルの身体が炎に包まれる。
司会者:「これはヤバイ!ガイル選手ピンチです!」
ガイル:「舐めるんじゃねえ!テイルブレード!」尻尾が伸びてアリーシャを切り裂いた。
アリーシャ:「キャァ!」
アリーシャは傷を負い倒れ込む。
ガイル:「どうした、立て!まだ終わってねーぞ!」
アリーシャ:「言われなくても!」
アリーシャは起き上がろうとするが力が入らない様子だ。
ガイル:「終わりだ、闇刃!」
漆黒の刃がアリーシャに向かって飛んでいく。
アリーシャ:「くっ!」
アリーシャはギリギリで躱すことができたもののバランスを崩してしまう。
ガイルは追い打ちをかけるように連続で攻撃を繰り出してくる。
アリーシャは必死に抵抗するものの徐々に追い詰められていった。
遂に壁際に追い込まれてしまう。
司会者:「いけない、完全に袋小路だ!絶体絶命のピンチを迎えてしまいました!果たしてアリーシャ選手はどう切り抜けるのでしょうか!」
ガイル:「これでトドメだ、ダークネス・スピア!」
闇色に染まった槍がアリーシャを貫いた。
アリーシャ:「くぅ……」
アリーシャは苦悶の表情を浮かべる。
ガイル:「やったか?」
煙が晴れる。そこには誰もいなかった。跡形もなく消えていたのだ。
司会者:「おっと!これは一体どういう事でしょう!アリーシャ選手が消えてしまったぞ!」
ガイル:「なにぃ!?」
ガイルは辺りを見回すがどこにもいない。
ガイル:「どこに行きやがった!」
すると突然、ガイルの頭上から声が聞こえてきた。「ここよ!」
上空からアリーシャが現れた。
アリーシャ:「私の勝ちね!」
ガイル:「なに!」
アリーシャは急降下しながら、魔法を放った。「エクスプロージョン!」
轟音と共に爆発が起きた。
爆風によって会場全体が揺れた。
観客達は悲鳴を上げて逃げ惑う。
ガイル:「ぐはっ!」
ガイルは大きく吹き飛ばされた。瓦礫の山に埋もれて身動き一つできなくなった。
司会者:「なんと、驚きの結果です!まさかのアリーシャ選手の勝利となりました!」
ガイル:「くそ……」
アリーシャ:「私の勝ちだね!」
ガイル:「認めるしかないみたいだな、俺の負けだ!次は絶対勝つぜ!」
クエンリー:「ガイルの奴、負けてやんの。ダッセー」とにやにやしながら話しかけてきた。クエンリーとガイルは幼馴染みである
ガイル:「うるせえ!次は勝つさ!」
クエンリー:「どうだかなぁー?」
二人は睨み合ったまま黙り込んでしまう。
その時だった。舞台の上で司会者の声が響く。
司会者:「次はいよいよ1回戦最後の試合となります。『月の女神』所属の時雄選手、対するは…こ、これは‥ちょっちょと待ってください。こんな方が?事実確認を…」
観客達の歓声が上がる。
司会者:「あーっ、こちらが正しい情報のようです。失礼しました。それでは改めてご紹介しましょう!時雄選手の対戦相手はなんと、S級冒険者で伝説の存在でもある、「剣聖」ソフィア選手だあぁぁー!!」
会場がざわめく。
時雄:「え、誰?」
??「私が相手だ!覚悟するんだな!」
女性の声が響く。現れたのは凛々しい鎧をまとった少女だった。
時雄:「あなたは……」
彼女は名乗りを上げた。「私は隣国王女だが最強と自負してる。A級冒険者にしてS級パーティメンバーの一人、ソフィア・ハートフィールドだ!」緑色の長い髪をなびかせ凛としている。
見た目年齢は16才くらいだろうか。
ソフィア:「どうした、怖気づいたか?」
時雄:「いや、全然。むしろ好都合だ」
ソフィア:「ほう、言ってくれるじゃないか。なら試させてもらおう」
時雄:「来いよ、返り討ちにしてやる」
司会者:「それでは位置についてください!」
二人は指定された場所につく。
時雄は右手に持っている剣を構える。
ソフィアは刀を鞘に入れたまま構えた。
司会者:「それでは始め!」
ソフィア:「ふふふ、お前などこの私の指先一つでダウンさせてやる!」
時雄:「なんか聞いたことあるセリフだな。だがあの漫画がここにある訳ないか‥」
ソフィアは指にエネルギーのようなものを溜めていく。
時雄:「??まさかな‥」
ソフィア:「喰らえ!」
ソフィアは指先を突き出した。その先から紫色の光線が放たれた。
時雄:「やっぱりかよ!」
思ったその時光線は時雄ではなく武舞台に当たり武装した兵隊人形が数体現れた。
ソフィア:「どうだ!我が魔法奥義、戦闘人形だ!」
時雄:「いやいやいや‥北〇神拳かド〇ン派のような中二病攻撃かと思ったら『指指立てたら』のチックルかよ‥まさかチックル・ちーこで来るとは思わんかったぜ!」
ソフィア:「何を言ってるか分からんが油断は禁物だぞ?こいつらは一見ただの人形に見えるが侮れないぞ。私の指示に従い自動で戦ってくれるのだ」
時雄:「まじかよ‥魔法で意思があるかのように動く人形なんてあるんだな‥まぁ、あるならあるんだろう‥ってかなんか、あんまり強くないような。とりあえずこいつらを片付ければいいんだな?」
ソフィア:「そういう事だ」
時雄は剣を構える。戦闘人形達は時雄を囲うように配置される。
時雄:「よーし、いくぞ!うおおぉぉーー!!」
時雄は勢いよく走り出す。
ソフィア:「では行け!兵士達よ!」
戦闘人形は時雄に向かって突進してきた。
時雄:「はっ!てやっ!」
時雄は次々と人形を倒していく。だがどれも簡単な動きしかしていないためあっさり倒れてしまう。
時雄:「なんか拍子抜けだぜ‥これだけなのか?」
ソフィア:「そう思うだろう?でもまだまだこれからだよ!」
ソフィアが手をかざすと、先ほどよりも多くの人形が現れた。
ソフィア:「さあ、まだまだ続くぞ!」
ソフィアは次々と人形を出してくる。
時雄:「おっと、そう来なくては!これは燃えるぜ!いくぞ!」
時雄は新たに現れた戦闘人形に切りかかる。
しかし今度は簡単には倒せないようだ。攻撃を繰り出しても防御されてダメージを与えられない。
時雄:「くそっ!やっぱり簡単にはいかないな!」
ソフィア:「ははは!いくらやっても無駄だ!もっと数を増やすぞ!」
さらに新たな人形が現れた。
時雄:「やれやれだぜ‥」




