剣と魔法の世界編⑦
ジョルアーガの塔では神の階段の手前で時雄はうろうろしていた。
時雄:「うーん、ここを通って昇って行くのは簡単なんだけどねー」
すると後ろから声が聞こえた。
ヒメカ:「お兄ちゃん、久しぶり。話は聞いてるは。かぐやお姉ちゃんにしごかれるですってね♪」
時雄:「ヒメカちゃん……。会いたかったぜ。ヒメカちゃんは俺の救世主だよ。ずっと会いたかったんだよ」
ヒメカ:「ありがと、ウフ♡」
時雄:「そうか。じゃあどこからスタートするんだ?」
ヒメカ:「そうね。今お兄ちゃんは神力を使えない状態ね。基本、修羅の国でやってたような空手などの格闘技の練習でいいわ」
時雄:「了解」といいながら木を殴ると拳が痛くなっただけだった。
「う~ん、これが普通の状態なのか?」
ヒメカ:「そうよ。まずこの世界の一般人的にはレベル1、HP15で筋力1,防御1,速度1,魔力1って感じかしら。魔法はまだ覚えられないから戦闘技術を磨いてステータスが上がるまでお姉ちゃんと一緒に鍛錬しましょう」
かぐや:「じゃあ行きましょう。頑張りましょうね、じゃあ、まずは正拳付きの練習から」
時雄:「了解」といって二人は訓練場へと向かった。
カミル:「あいつらいよいよスタートしたのか。面白いものじゃ」
ヒメカ:「そうだね、お兄ちゃんがどう成長するか楽しみだわ、ってかカミルさん、あなたの作った腕輪でいいのかい?」
「ああ、心配はいらぬ。確かにあの腕輪でレベルを1にするがきちんと修行しないといつまで経ってもレベルはあがらない」
「しかし本来は素質が高いから頑張って努力していけば強くなるぞ!」
ヒメカ「お兄ちゃんの成長を期待してるみたいだけど私は彼が挫折するのが怖いな」
カミル:「ワシは神だ。人の運命など見通せる。お前らはワシの思い通りに動くのだ」
ヒメカ:「まあ、そうかもしれないけど……」
かぐや:「お待たせ、今日はこれからの計画を立てるわよ!」
「かぐや様、それはどういう意味ですか?」
かぐや:「さっきも言った通り。時雄は今現在素質が高く努力次第で強くなるから今は基礎体力作りをしてもらいましょう」
時雄:「基礎体力作り?何それ?」
ヒメカ:「神力も使えず身体的に弱くなったから普通の人と同じトレーニングするってことよ」
時雄:「わかった。ありがとう。楽しみだぜ」
かぐや:「じゃあ始めましょう」
ヒメカ:「そうね。今日はまず腹筋と背筋をやっていきましょう。100回づつよ」
時雄:「おい、やけにハードだな?」
かぐや:「甘えている時間はないわよ。しっかりやりなさい」
ヒメカ:「そうだね。手抜いたら痛い目みるよ!」
時雄:「わかったよ」
ヒメカ:「ほら、ちゃんとやらないと怒られるよ」
かぐや:「そうね」
ヒメカ:「はい、次は腕立て伏せ100回!」
時雄:「わかったよ」
かぐや:「次はスクワット100回!」
時雄:「了解」
こうして日課の特訓が始まった。
時雄:「うっ、キッツイ……」
かぐや:「弱音を吐くんじゃないわよ。あと50回よ」
ヒメカ:「そうだよ。最後まで諦めずに頑張ってね」
時雄:「わかってるって……それよりさまた前みたいな報酬ってあるのかな?」
かぐや:「報酬?」
時雄:「うん。また二人のバニーガール姿と水着姿がみたいです♡」
ヒメカ:「えぇ、またそれ?お兄ちゃんって本当に変態だね」
かぐや:「しょうがないわね。わかったわよ。ただし今回は水着だけね。それでもいい?」
ヒメカ:「まあ、いいんじゃない?それじゃあ頑張ってね。お兄ちゃん♡」
時雄:「やったぜ!これでモチベーションが上がるぜ」
二人の衣装が変わった
かぐや:「さて、今日のトレーニングはここまでにして、明日からは実戦形式の組手に入って行くわよ。もちろん木刀、竹刀を使用するわよ」
ヒメカ:「そうだね。私も剣術や魔法でバトルするのが楽しみだわ」
時雄:「いいぜ、望むところだ!二人とも頑張ろうな」
時雄vsかぐやの空手の組手開始
かぐや:「それじゃあ行くわよ。準備はいい?」
時雄:「ああ、いつでも来い!」
かぐや:「いくわよ。ハアッ!」
時雄:「くっ!」
時雄はかぐやのパンチを避ける。しかし、次の瞬間
かぐや:「まだまだ!」
かぐやは連続攻撃を仕掛けてくる。そして、ついに
時雄:「ぐふっ!?」
かぐやの蹴りが時雄のみぞおちに入る。
ヒメカ:「お兄ちゃん、大丈夫?」
時雄:「ああ、平気さ。まだまだこれからだ」
時雄は立ち上がり再び構える。しかし
かぐや:「甘いわね!」
かぐやの回し蹴りが炸裂する。
時雄:「ぐっ!」
時雄は吹き飛ばされる。
ヒメカ:「お兄ちゃん……」
かぐや:「次で終わりよ」
ヒメカは不安そうな目で二人を見る。時雄はフラフラになりながら立ち上がる。
ヒメカ:「お兄ちゃん、もう限界だよ」
時雄:「まだ、だ……」
時雄は再び構えようとする。
ヒメカ:「やめて!」
かぐや:「やめておきなさい。これ以上はあなたの身体がもちません」
ヒメカ:「そうだよ。お願いだから……」
時雄:「ダメなんだ。ここで負けたら、俺は前に進めない。二人のバニーと水着姿を見るためにも!」
かぐや:「そこまでして……」
ヒメカ:「お兄ちゃん……」
時雄、意識を失ったため中断
ヒメカ:「私も行く!私も闘う!」
かぐや:「ヒメカちゃん!」
ヒメカ:「私が相手だ!」
ヒメカvs時雄のバトル開始
ヒメカ:「いくぞ!おりゃあ!」
時雄:「うおぉぉぉ!!」
時雄はヒメカの攻撃をかわす。
かぐや:「いけ!」
ヒメカ怒涛の正拳付きの連打、見た目とは違いさすが人間離れしている重量感と貫通力が襲ってくる。
時雄「ぐふっ!」
時雄再び失神
!
かぐや:「大丈夫? しっかりしなさい!」
かぐやは倒れた時雄を抱きかかえる。時雄は気を失っていた。
ヒメカ:「ごめんね。お兄ちゃん。やりすぎちゃったかな?」
かぐや:「そうね。でも仕方ないわよ。これは試練なんだから」
ヒメカ:「さあ、続きをやるよ。立って、お兄ちゃん!」
時雄:「ああ、わかってる。行くぞ!」
時雄は立ち上がり再び戦闘体勢に入る。今度はヒメカに向かって突進していく。
ヒメカ:「来い!」
時雄:「ハァ!」
ヒメカは受け流すと同時にカウンターを食らわせる。
時雄:「ぐっ!」
ヒメカ:「まだだよ!ハァ!」
時雄:「うぐっ!」
ヒメカ:「ハァ!」
時雄はまたしてもダウンしてしまう。
かぐや:「ヒメカちゃん、もうやめましょう。これ以上は無理よ」
ヒメカ:「そうだね。私もそう思う」
かぐや:「でも、まだ諦めちゃダメ。まだまだこれからよ」
ヒメカ:「そうだね。お兄ちゃんならきっと出来るよ」
時雄:「ああ、もちろんだ…ヒメカちゃんのために頑張るぞ!」
ヒメカ:「まったく、お兄ちゃんったら。でも、そういうところも好きだよ」
かぐや:「さあ、次に行きましょう」
時雄:「ああ、頑張る。ヒメカちゃん、今度は寝技で勝負だ!」
ヒメカ:「望むところよ!」
ヒメカは時雄に飛びかかる。しかし時雄はヒメカの動きを見切っていた。
ヒメカ:「なっ!? なんで!?」
ヒメカはバランスを崩し倒れてしまう。その隙に時雄はヒメカを羽交い締めにする。
ヒメカ:「キャア! 離して!」
ヒメカは必死にもがくが抜け出せない。
時雄:「ヒメカちゃん、捕まえた!」
ヒメカ:「離してよ!」
時雄:「逃さない!」
時雄はさらに強く締め付ける。
ヒメカ:「痛い! 痛いよ!」
ヒメカの目に涙が浮かぶ。
時雄:「俺の勝ちだな!」
ヒメカ:「ズルいよ! こんなの反則じゃない!…なーんてね!」
ヒメカが力を込めるとあっけなく羽交い絞めが外れ逆に十字固めを決められてしまった。
今度はヒメカが優勢に!
時雄:「ぐっ、ぎゃああああああ、関節がはずれるー!」
ヒメカ:「まだだよ。もっと行くよ!」
時雄:「うぐぅぅ!!!」
時雄は苦悶の表情を浮かべる。時雄はヒメカの関節技に耐え切れずギブアップしてしまう。ヒメカはそのまま時雄を押し倒し、マウントポジションをとる。
ヒメカ:「ふふっ、私の勝ちみたいだね」
かぐや:「ヒメカちゃん、すごかったわ」
ヒメカ:「ありがとう。でも、まだまだこれからだよ」
時雄:「くっ、強い……」
時雄は悔しさのあまり涙を流していた。
かぐや:「でも、あなたも頑張ったわ」
時雄:「そ、そうだよな!俺だって頑張ったんだ!」
時雄は立ち上がり胸を張る。かぐやとヒメカは微笑み合う。
かぐや:「さて、次は私が相手になるわ」
時雄:「かぐやさん可愛い顔していても全然手加減してくれないからヒメカちゃんとがいいです」
かぐや:「あら、私は結構優しいと思うけど?」
かぐやは両手を腰に当てて首を傾げる。しかし、その目は笑っていない。




