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修羅の国編完

「グオォォ!?こっ……これは……!?」


虚神核が不規則に点滅し羅刹の四肢から力が抜けていく。


「時雄!貴方まさか冥府の術式を……!?」


「そーだよん♪冥途帰り特典ってやつ?」

時雄がケタケタ笑う。「羅夢ちゃんに教えてもらったんだけどな♪」


「ぬぅ……!!こんな技……我が禁書庫にすら……!」


羅刹の巨体が徐々に萎縮し始め黄金の神力が霧散していく。


「さて、そろそろフィニッシュと行きますか」


時雄が【天照】を構え直す。「虚神核ごと崩壊させてもらうぜ!」


「ま……待て……!取引を……!」


「却下☆」


時雄の刀が閃光と共に羅刹の胸を貫く──刹那。


「グアアアアァァァァァ!!!」


断末魔が天を揺るがし羅刹の身体が内側から崩壊。漆黒の瘴気と黄金の神力が渦巻きながら散り散りになっていく。


「終わった……?」かぐやが安堵の溜息を漏らす。


だが次の瞬間──


「油断するな!」


時雄の叫びと同時に上空から黒い槍が降り注ぐ!


「チッ!」かぐやが咄嗟にバリアを展開。


ドガガガ!!


激しい衝撃に砂塵が舞い上がる。「新手か!?」


「違う」時雄が遥か彼方を睨む。「羅刹の遺伝子が……新たな個体に進化してる!」


煙幕の向こうで輪郭が歪に再生され羅刹とは別の何かが胎動している──


「これで終わりと思ったか?」

黒い塊から不気味な声が響く。

「我は完全なる存在へと……神の超越へと進化するのだ」


「めんどくさッ!」時雄が舌打ち。「おいお前!新しい名前考えとけよ!」

「名など……」

「早くしろよ!さもないと──」

時雄がニヤリと笑う。

「今度はお前を『中二病皇帝』と命名してやる!」

「黙れ!人間めが!私はただの皇帝ではない!」

「じゃあ何様なんだよ」

「私は……」

「あーもういいや。面倒だし略称でいいやん。『中二病キング』ってことで」

「貴様っ……」

「はい決定ー!そんじゃあ改めて自己紹介よろしく!」

「ふざけるな!」

「さっさとしろよー。じゃないと永遠に『中二病キング』で呼んじゃうぞ?」

「ええい……!いいだろう!我が名は──」

「うん?」

「『煉獄の支配者』……ルシフェルだ」

「長げーしダサッ!『ルシくん』でいいか?」


「ふざけ……!」

「もう決めた!『ルシくん』と『中二病キング』どっちがいい?」

「クソが……!好きに呼べ!」

「わーい!よろしくな『ルシくん』!」

「(怒りのあまり血管が切れそうになる)」

かぐや「・・・本当に終わるのかしら・・」

「まあ、最後は中二病全開で行きますよ!」時雄の分身が分散してエネルギー弾を撃ちまくる。

「かぐや流瞬殺黒人形!」「かーぐーやー姫ー!」時雄の分身がのりのりで次々と必殺技を繰り出す

「ぐわーーー姫ってなんだーーー!」ルシフェルの体が崩壊していく。そして数秒後跡形もなく消え去ってしまった。


「よし、これでかぐやちゃんのナースコスプレを拝める」

「いやいやいや待って! そんな約束してないでしょ!」

「しましたよ」

「してないわよバカ! 作戦会議で言ったのは『生き延びたら考える』であって絶対条件じゃないの!」


かぐやが焦燥感を露わにして言い放つ。焼け焦げた戦闘服の下で肌が透け、汗で貼りついた布地が妙に艶めかしい。

「嘘つきは懲罰房行きよ!」


「そりゃ卑怯すぎじゃね?」


突然、彼女の冷却パネルからアラームが鳴り響く。

「え……嘘でしょ……」

画面に『エラー:神力過負荷/緊急冷却システム作動中』の文字が赤く点滅していた。

「おっとぉ?」

時雄が意地の悪い笑みを浮かべる。

「冷却装置が壊れてるな。代わりに俺の『神分身』で扇ぐか?」


「必要ないわよ!」

かぐやが真っ赤になって叫び戦闘服のファスナーを限界まで開く。冷却液が蒸発する音と共に甘酸っぱい芳香が漂った。

「あ……」

一瞬固まる時雄。しかしかぐやの瞳に宿る決意を見て真顔に戻る。

「……分かった。けど約束は反故にならないぞ」

「約束なんか最初からないと言ったでしょ!」

「俺の中では有効です!」

「今の戦闘服姿で我慢して!」


かぐやが半ば投げやりに叫ぶ。冷却パネルから立ち上る湯気に包まれた乳房が薄い布地越しに露わになり、汗で貼りついた生地が複雑な模様を描いていた。


「それって……」時雄が喉仏を上下させる。「『戦闘服コスプレ』ってこと?」


「違います!現実逃避しないでください!」


かぐやが拳を振り上げようとして──ぐらりとよろめいた。神力を使い果たした彼女の身体は限界を超えていた。


「おっと危ない!」


時雄が反射的に抱き止める。かぐやの肌は焼けた鉄のように熱く、髪から滴る汗が彼の頬を濡らす。

「……助かるわ」

小さな呟き。時雄の胸板に額を預けたかぐやの目は潤んでいた。


「おうよ。でもナースコスプレは譲れないぜ☆」

「わかったから今すぐ黙りなさい」


かぐやが顔を伏せたまま囁く。その声音に隠しきれない疲労と安心感が滲んでいた。

「まったく……」時雄が苦笑しつつかぐやの背中を優しく叩く。「今夜は休息が必要だな」

「当然でしょう。……ありがと」

「へいへい。感謝はナース服姿で受け取るからさ♡」

「……やっぱり撤回するわ」


二人の笑い声が静寂を取り戻した海岸に響く。水平線の彼方から新たな朝日が昇り始めていた。羅刹の残滓は跡形もなく消え去り世界には束の間の平和が戻っていた。

そしてかぐやが気絶した後に起き上がって「やっぱり危険すぎる。私の責任で罰を与えておかないと」

かぐやは懲罰房に時雄を送った。

時雄は懲罰房の中で苦痛の声をあげていた。

「うう~~~ん?なにこれ?え?懲罰房?なんで?」

「しばらくそこで反省していなさい」

かぐやは一週間ほど時雄を懲罰房に入れておくことにした。


「……うわあああ!?」


時雄が叫ぶ。暗黒の立方体空間には奇妙な力場が満ちており、触れるものを即座に分解する。彼は必死で天井に張り付いているが……


「なんで俺だけこんな目に遭うんだよ……!」

「自業自得でしょ」

かぐやの声が壁に反響する。「私をナース姿で眺めたいなんて不埒な発想がいけないの」


「けど約束は約束だろ!」

「そんな約束してません!」


壁が歪み青白い光線が時雄を掠める。彼は素早く身を翻して避けたが右足首に触れて肉が焼け焦げた。

「ぎゃああ!足が!」


「……反省してる?」

「してます!してますから治療お願いします!」

「ふーん?」


かぐやが冷ややかに笑う。彼女の掌から放たれた治癒光線が傷口を包んだ。

「あ……ありがてぇ……」

「ついでに教えとくわ。この空間は神力を無効化する特殊結界よ。つまり──」


「つまり?」

「私の治癒力も十分の一に制限されてるの。あと一時間は足首が完治しないわ」

「マジかよ……!」

「そして……」

かぐやが指を鳴らすと空間に巨大な時計が浮かび上がった。


「カウントダウン開始。残り6日11時間48分」

「……え?」

「お仕置き期間一週間よ♪」

「ちょちょちょ待ってくれ!」

「なによ?」

「せめてトイレは許可してくれ!」

「無いわよ。トイレなんて必要なかったじゃない。三途の川でそうだったでしょ。」

「贖罪のためよ諦めなさい☆」

時雄の絶望の叫びが懲罰房に響き渡る。一方かぐやは巨大なベッドを具現化させ寝袋に入った。


「明日からまた修行再開よ〜」


呑気な声と共に眠りにつく。月明かりの下彼女の寝顔は女神の彫像のように美しかった。


◆◆◆


六日後──


「……あの」

「なによ?」

「そろそろ出してもらえませんかね?」


懲罰房の壁にしがみついた時雄は既に精根尽き果てていた。筋肉は痙攣し眼球は充血している。

「あと一日あるでしょ」

「マジで無理ゲーなんですけど……!?」


「んー?」かぐやが伸びをしながら起き上がる。「まあ良いわ特別に釈放してあげる」


パチン☆

指を鳴らす音と共に暗黒空間が消失し二人は海岸に降り立った。

「さてと」

かぐやが腕組みする。「約束通りナース服姿を見てもらうわよ」


「え……本気?」

「冗談でこんなこと言わないわよ」

かぐやが衣類変換術式を発動すると戦闘服が青いナース制服へ変貌した。ミニスカートからのぞく太腿が眩しい。

「どう?」


「……」

時雄が固まる。頭の中の理性と欲望が全面戦争を始めている。

「おい」

「……」

「なんとか言いなさいよ!」

「……尊い」

「は?」

「あまりにも尊すぎて言葉が出ねぇ……」

「……」


かぐやの顔が真っ赤に染まる。「そんな恥ずかしいセリフ使うな馬鹿!」

「えぇ〜だって本当のことだし〜」


時雄が緩んだ表情で近づこうとするとかぐやが高速回転脚蹴りを放つ。風圧だけで周囲の樹木がなぎ倒された。

「調子に乗るな!」

「わかったわかった!」

時雄が慌ててバックステップ。「冗談だよ冗談!」

そして、かぐやの空間移動で階段へ到着し、邪魔が入る前に階段に入った。

すると周りの空間が閉まりひっそりと静まり帰ったがとりあえず体力回復をするためにしばらくその場所に滞在した。


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