女だけの世界40
「あら、こんにちは。旅の方々?」
かぐや:「ええ、そうですけど、どちらさまでしょう?」
「私はこの国の姫のエマと申します。よろしくお願いいたします」
羅夢:「姫!?」
エマ:「はい、そうですよ」
かぐや:「こんなところで何をされているのですか?」
エマ:「ちょっと気晴らしに散歩をしておりましたの。ところでお二人はどうしてこちらへ?」
かぐや:「それが……」これまでの事を話す
エマ:「そうだったのですか……それは大変でしたね。ですが、もう安心です!」
かぐや:「えっ!どうしてでしょうか?」
エマ:「私はラグナロク神聖王国の第十三王女なのです!」
羅夢:「マジか!?」
エマ:「ええ、本当ですよ」
かぐや:「そうでしたの……、お恥ずかしいところをお見せしてしまって申し訳ないです」
エマ:「いえ、気にしないで下さい。困っている方を見捨てたりしたら女神に怒られてしまいますから」
羅夢:「女神?」
エマ:「はい、この国の守護神様です。その方のお告げにより私はここに参ったのです」
羅夢:「そうなんだ……(でも、もしかしたら)」
かぐや:「やはり、姫様でもロッドの事をご存知ないのでしょうか?」
エマ:「ロッドというのはなんですか?」
かぐや:「えっと、……いえ、やっぱり何でもないです……」
エマ:「そうですか……あっ、そう言えば私、あなた方にお願いがあるのですが‥」
羅夢:「なんでしょう?」
エマ:「実は私、結婚相手を探してるんです。」
かぐや:「でも、相手が見つからないんですよね?まあ、女性しかいないんだから当然よねえ」
エマ:「そうなんです。なのでどなたかを紹介してもらえないでしょうか?」
羅夢:「そう言われてもな……」
かぐや:「姫様、残念ですが私たちに紹介できるような人はいませんね。我々の目的は『クリスタルロッド』を集めることですから」
エマ:「そうなんですか……(ちょっと期待してたんですけど残念です)」
かぐや:「ごめんなさいね。お願いを聞いてあげられないのに申し訳ないんだけど、王様に合わせて欲しいんだけど?」
エマ:「えっと…、この国に王様と言う者はおられませんけど。女王様だけですね。」
かぐや:「え、また女王様?」
エマ:「またとは?」キョトンとした顔をした。
かぐや:「いや、こっちの話」手を振ってなんでもないの仕草。
「そうですか‥、(また後ろで操ってるのかしら?)」
羅夢:「その女王様の名前は何と言うんですか?」
エマ:「確か、アリア様とおっしゃってました。とても美しい方です」
羅夢:「ほう……アリアって言うのか……」
かぐや:「それって、まさか‥」
羅夢:「ああ、多分そのまさかかもな……」
エマ:「どうかなされました?」
かぐや:「いえ、なんでもありません」
羅夢:「それで、そのアリアさんはどこにいるんですか?」
エマ:「はい、たしか王宮のどこかにいらっしゃると思います」
かぐや:「そうですか……ありがとうございます」
エマ:「はい、私はこれで失礼させていただきます。また何かありましたらお気軽に呼んでください」
羅夢:「はい、わかりました」
かぐや:「ええ、ありがとうございました」
エマは立ち去って行った。二人は顔を見合わせた。
かぐや:「やっぱり、そうだよね?」
羅夢:「ああ、まず間違いねえな」
かぐや:「うん、そうだね。とりあえず女王様に会いに行こう。そうしたら全て解決するよ!」
羅夢:「だといいけどな」そう言って歩き始める。
数分後、二人は王宮に到着。
門の前にて
羅夢:「頼もう!」大きな声で叫んだ。すると兵士がやって来た。
兵士:「なんだ!道場破りか?王宮と知っての狼藉か?」
と刀を抜き斬りかかった。が羅夢は難なく避けて平然とした態度。
羅夢:「違うわ!女王様に会いに来たんだよ」
兵士:「何だと?この無礼者が!ならば首をはねてくれる!」と言いつつ上段に構え斬りつける。
かぐや:「あらあら、血の気の多い兵隊さんね。危ないわよ」
兵士:「黙れ!死にたいのか貴様!」と言いながら横薙ぎに払いながら袈裟懸けに斬り込んだ。が当たらない。
羅夢:「お前の攻撃、まるで止まって見えるぜ!」そう言って相手の腹に蹴りを食らわせる。兵士は吹き飛ばされ壁に激突して倒れた。
兵士:「グハッ、強い、だが私もこの国の兵士!負けるわけにはいかないんだ!」と立ち上がる。
羅夢:「しつこい野郎だな。だが、これで最後だ!喰らえ!」と強烈な飛び蹴りを食らわせて兵士を沈めた。
「ふん!弱い奴だな」
かぐや:「確かにそうですね。しかし、何が頼もうですか?喧嘩売ってどうすんの?」
呆れてものが言えない。
羅夢:「すまねえ、ついな、つい」テヘッと舌を出して照れてる仕草。かぐや:「全くもう……」呆れてるが笑みも出ている。
かぐや:「さあ、早く中に入って女王様に会いましょう」
羅夢:「おう!」二人は城の中に入った。
兵士:「王宮に喧嘩を売るとはいい度胸だ!」と何人もの兵士が向かってきた。
かぐや:「ちょっと待って頂戴。喧嘩を売るつもりはないのよ!女王様に会いたいだけなの!」と必死に叫んでる。
兵士:「何?女王様の暗殺だと?」
と驚いている。かぐや:「違う!絶対に違うから!」と慌ててる。
兵士:「ならばなぜこんな真似をしたのだ?」
かぐや:「ここにいる鬼っコロが礼儀も意味も解らず叫んだだけなの。ほら、顔を見れば解るでしょ!いかにも教養がない顔してるでしょ」と必死に弁明。
羅夢:「おい!お前、いくらなんでも言いすぎだろ!てめぇ!!」と怒り心頭。
かぐや:「あら?事実だからしょうがないじゃない!」と余裕の表情。
羅夢:「なんだと!もう許さん!」
かぐや:「あら、やる気になった?」ニヤリとした笑みを浮かべる。羅夢:「望むところだ!」
かぐやに襲い掛かるがあっけなく瞬殺。地面に転がされ木刀で頭をコンコンされている。
完全に遊ばれている。
兵士:「すまない、勘違いをしてしまったようだな。謝罪する」
かぐや:「いえ、こちらこそ申し訳ございませんでした」ペコリとする。
兵士:「しかし、その割には楽しそうに戦ってるように見えたが‥気のせいか?」と不思議そうに覗き込んでいる。
かぐや:「はい、よく言われます!では、改めて女王様に会いたいので道案内をお願いします」
兵士:「わかった、案内しよう」
そう言って二人は女王様の部屋へと進んだ。
兵士:「失礼いたします。女王様、お客様をお連れいたしました」
女王:「そうか、入室を許可する」
兵士:「はっ、失礼します」そう言ってドアを開ける。
アリア:「よくぞ参られたな。私がこの国の女王のアリアである」
そう言い放った。が、かぐやは首をかしげている。
かぐや:「えっ?、なに、どうなってんの?」
羅夢:「ここも、確かに本物の女性だな。また神人が裏に隠れてんのか?」
かぐや:「いや、今度は記憶を読んでみたが本当に何も知らないみたいね」
羅夢:「記憶を読むだと?お前そんなこともできたのかよ」
かぐや:「ええ、できるわよ。でもあまり使う機会がなかったから忘れてたわ」
羅夢:「そうなのか‥って、おい!女王様の前だぞ。少しは言葉遣いに気をつけろ!」
かぐや:「あ、そうだったわ。女王様、申し訳ありません」深々と頭を下げた。
アリア:「いや、構わない。それより用件を聞こうではないか」
かぐや:「はい、実は……」今までの経緯を話す。
アリア:「なるほど……それで私に会いに来たというわけか。しかし、困ったな……さすがにその『クリスタルロッド』とやらは解らんな」悩んでいる。
羅夢:「そうか、じゃあいいです」
かぐや:「女王様に向かってじゃあいいですはないでしょ!」
と木刀でゲンコツした。
羅夢:「痛てぇな、何すんだよ!」頭を押さえて悶絶している。
かぐや:「常識を考えなさいよ!」
と怒鳴った。
羅夢:「ぐぬぬ、解ったよ」
と悔しそうな顔をしている。
アリア:「ふふっ、仲が良いようだな。良いことだ」
そう言って微笑んでる。
かぐや:「そうでしょうか……」
アリア:「うむ、お前たちなら信頼できそうだ。良ければお茶でも飲みながら話をしないか?」
かぐや:「はい、喜んで!」
こうしてお茶会が開かれた。テーブルの上にはケーキと紅茶が並べられている。
アリア:「どうだ?美味いか?」とニコニコしながら尋ねている。
かぐや:「はい!とっても美味しいです!」
と笑顔で答える。
アリア:「それは良かった」
かぐや:「はい、幸せです!」




