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第四十七話 新敵登場


暗闇の中、赤く光る眼が私を見つめる。

その瞳は燃え滾る様に紅く、どう見ても友好的には見えない。


私はデュランダルを抜いて瞳がある方へ剣を構える。



(暗くて良く分からない……目の位置的に身長は私より大きい……2mぐらい?)


剣を持つ手に力が入る……。




シュッ!



私の耳が空を切る音を捉える!!


反射的に剣で受け止める構えを取った。


ガガッ!!


瞬間! 剣が何かを受け止め火花が散る!!

力もそれなりに強く私も力を入れて押し返した。


(くぅ! 何が来た? 瞳の場所は動いていないのに!)

剣で何かを受けつつも、視界の端に赤い瞳を捉えている。


受け止めたのは……何か鞭の様な……伸縮性のあるような?



「『火炎ファイヤ』」


その時、私の背後からマリーの声が聞こえ、私のすぐ横を火球が通り過ぎていく。

それは赤い瞳目掛けて真っ直ぐ飛んでいき……命中した!!


炎が飛び散り瞳の持ち主を覆っていく……それによってその姿が明らかになった!


身長は予想通り2m程、身体つきはしなやさを感じさせるような体型。

人と同じように二足歩行で手もある。


しかし特記すべきはその見た目。


体中が青い鱗で覆われており、顔つきも人と言うよりまるで蜥蜴の様だ。

手には鋭い爪も生えており、長い尻尾も見える……その尻尾が伸びて私の剣と交差している。


尻尾これで襲ってきたのか!



竜人族ドラゴニュート!?」

マリーが困惑したような声を出す。


「知ってるの? マリー」


「昔全滅したって聞いたけど……竜の血を引く勇猛な戦士の一族として有名。 魔族に与した為人間に滅ぼされたって聞いた」



炎に包まれた竜人は、マリーの言葉が聞こえたのか、

「そうだ。 そして竜人は俺だけとなった」


流暢な言葉で話しかけて来た!


「話せるのね? ……どうしていきなり襲ってきたの?」


竜人は尻尾を下げる……私は剣を竜人に向けて構え直す。


「先程そこの小娘が言った様に、俺は魔族の者。 人間を襲うのであれば理由は十分だろう?」


「魔族は王を討ち取られ破れたはずでしょ! 何でいまでも襲ってくるのよ!」


「……そこまで話す義理はない。 ただ俺が来たのは」

言葉を切って私を見る……違う、見ているのはデュランダル?


「その剣の持ち主がいたとヘルゲイズからの情報であったのでな」



ヘルゲイズ……野生化していると思ったけど、偵察の仕事もこなしていたのね。

何度か会っていたけど……。



「この剣がどうしたっていうのよ?」


「……お前、その剣の事を何も知らないのだな」


(……デュランダルの事? お父さんから貰ったこの剣が何か?)

少し黙り込んだ私に、


「知らないまま使っているとは……お前は持ち主に相応しくない様だ。 その剣、返してもらう!」

竜人はそう言うと腰を落として構える。


マリーの魔法によって炎に包まれているが、全く気にしていない様だ。


!!


竜人が地を蹴り私に肉薄する!!


私も剣で迎え撃つ!


「華月流 五色」


私の五連撃!


竜人は体を傾け、捻り私の連撃を躱す!

三撃目の横払いをしゃがみで躱され、四撃目を尻尾で受け流される。

そして最後の右下からの切り上げ……。


バシッ!


「!?」

剣を握る手を掴んで止められた!!


「これが今のお前の実力だ」


竜人はそう言って、拳を私の腹に叩きこんだ……。



私が覚えているのはここまで。






……なんか顔に当たる。


水? 雨?


少しずつ意識が覚醒していく……そして閉じていた目をゆっくりと見開いた。

ぼやけている私の目にのぞき込んでいる誰かの顔が映る。


そして私の顔にまたしても水滴が落ちてきて……。


「ライラ! ライラってば!!」


……ぼやけて映る人が大きな声で私の名前を呼んでいる……。


必死になって意識を深い沼から引き揚げていく……。


私をのぞき込んでいるのは……カンナだ。


「ライラ! ライラ!!!」

カンナの目からは大量の涙が溢れて、そのいくつかが私に降り注ぐ。


私は……カンナに抱きかかえられているようだ。

カンナの後ろにリアとマリーも見える。


「カ……ンナ」


私が振り絞って声を出すと、


「ライラ! 大丈夫!? しっかりして! 怪我はもう治ったから!」


怪我……怪我……私、どうし……。


そこでようやく記憶が戻ってきた。

そうだ、私は竜人に殴られて……!?


ハッとして飛び起き……ズグゥ!


腹の鈍痛……吐き気やめまいが一辺に襲ってきた。


「う!」


「ああ! 無理しないで。 怪我は治ったけど、さっきまでお腹に穴開いていたんだから!」


「ぅ」

気持ちが悪く私は再度横に倒れこむ……。


っていうかお腹に穴って……うぅ、駄目だ。 気分が悪い。


私は再度……そのまま意識を失ってしまったのだった。


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