表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/258

第二十六話 激闘共闘


階段を駆け上った私を待ち受ける様に、二体のガーディアンが棒で殴りつけてきた!


あの電流が流れているやつだ!


私はとっさに身をかがめてやり過ごす!


私の頭上を棒が通り過ぎたのを感じると、前転して直ぐに起き上がり、振り向きざまに剣を叩きつけた!


右にいたガーディアンの胴に命中するが……やはり普通の斬撃では斬れない!



こちらにレンズを向けると、再度棒で殴りかかって来た!


(体が硬いなら!)


私はそれを躱すと体を低く沈め、


「華月流 一輪刺し!」


ガーディアンのレンズに剣先を突き出した!!


ガラスが砕ける音と共にガーディアンのレンズの奥……頭部深くを剣で貫いた!



(もう一体は?)


そちらを見ると、ユリが仕留めていた……首にある関節部の隙間に槍をねじ込んでいる。

ガーディアンは首をカクカクしていたがそのうち動かなくなった。


「レンズごと貫くなんて凄いですね」

「ユリこそ、そんな貫ける場所があるなんて教えてくれたら良いのに……」

「ああ、アレたまたまですよ?」

「ええ? そうだったのね……」


廊下の向こうからまたガーディアンが数体向かってきた。

それを見た私はユリに声を掛ける。


「また来たわよ! 一体何体いるのやら……」

「大丈夫、恐らくそこが領府長がいる場所です」

「なんで分かるの?」

「……あれですよ」


ユリが示す先……走ってくるガーディアンの後ろに一回り大きいガーディアンが座している。

その腕は八本あり、今までの棒状では無く剣の様に刃が付いていた。


「ああ……どう見てもあれが守っている場所がそうね」



走って来たガーディアン数体が私とユリに襲いかかる!


「華月流 三斬華」 「叢雨流槍術 五月雨さみだれ


私が一体を叩き伏せ、ユリが二体に素早い突きを繰り出す。

ユリの槍は的確に関節部分を貫き二体がそのまま沈黙する。



「よっし! あとはあのデカいやつね!」

「行きましょう」


私とユリが並んで駆けだす。


デカいガーディアン……ボスガーディアンとでも言うのか、そいつがこちらに向きなおる。


体の片側に四本ずつ取り付けられた剣がそれぞれ構えられる。


「私左ね」

「では私が右で」


私が左に、ユリが右による……通路はボスガーディアンの為か幅が広く取られている。



(左の四本……まずは数を減らしたい!)


私が走り寄ると同時にボスガーディアンの剣が一斉に襲い掛かる!!


上段から二本、薙ぎ払い一本、下からの切り上げ一本……しかもほぼ同時!!



(これは……無理ね)


「神速!」


私は速度を上げると、足を止めステップで一旦下がる!


ギリギリ間合いから外れて私の目の前を四つの刃が通り過ぎる!


(でもって!)

振り切った瞬間を狙って飛び込み、腕の付け根に狙いを定める。


「華月流 三斬華!」


ガキ!! ガリギギ……。


金属と私の剣が擦れ合い異様な音を立てた後……。


ガシャン!!


相手の腕が切断されて落ちる!!



(よっし!)


喜んだ私に相手の剣が迫る!!


しかし一本崩したことで隙が出来ている……横からの薙ぎ払い、そして下段から二本の切り上げの順で襲ってくる……どうやらタイミングも少しずれたらしい。


(神速が切れた……でも軌道は把握している!)


「華月流 双刃葵」


横からの薙ぎ払いを受け流し、下からの切り上げにぶつける!!


キーン!


剣同士がぶつかり合い高い金属音が響き渡る。



剣同士が絡み合っている隙を狙って私は再度相手の腕を切り落とす!!


それにより左側の腕が二本になる……ちらりとユリを見るとユリも腕の付け根を狙って槍を突き入れていた。

それにより腕の二本が停止したらしくだらりと垂れ下がっている。


と、急にボスガーディアンが動きを止め一気に飛び退ると距離を取った!

そして胴の場所をパカッと開くと……。



「あれって!」

「!」


開いた場所にはいくつもの矢が収められている……という事は……。


「カンナ! リア! 曲がり角へ逃げて!!」


私が叫んだと同時に無数の矢が放たれた!!!



(くっ! まだ後ろにはカンナ達が!)


私は神速を再度使うと、


「華月流 明月」

円を描くように矢を叩き落とす!! しかし……数が多い!!


数本落としきれず……頭を掠め、左肩、左腕、腹、太腿と矢が刺さっていく!


しかし腕を止める訳にはいかない!

矢はまだ何本も飛来している!


「華月流 明月」

何度も剣で円を描き飛来する矢を落としていく……。


(早く止まって! 神速が切れないうちに矢が止まらなければ……)



そんな私の願いが通じたのか……矢が止まった。



同時に私は崩れ落ちた……痛みで目がちかちかする。 

左腕に力が入らず、太腿も痛くて立ち上がれない。

腹からは刺さった矢を伝って血が流れて行く……。



「ライラ!」


ユリがボスガーディアンに目を向けたまま私に声を掛けるが……私は返事が出来なかった。


(ユリは大丈夫だろうか?)

痛みを押さえつつユリを見て見ると……どうやら無事の様だ。


(す……すごいなぁ。 私なんて……まだま……だ)

目の前が暗くなる……力が全身から抜けて……。



「ちょあ!!」


ズガン!!


「くあぁ!」


いきなり掛け声とともに頭に痛みが走る!! 一瞬目の前に星が散った!


「しっかりしなさい! この馬鹿犬!!」


くぅ~……。

頭の痛みを堪えて目を開けると、額を赤くしたリアが私に刺さった矢を抜こうとしている。

……もしかして今のって頭突き!?


そんな間にもリアは私に刺さった矢を握りしめ……、


「ちょっ……いたいからぁぁぁぁぁ!!」

ずにゅって……感じで抜かれた。


「『回復ヒール』 次行きますわよ! フン!!」

ずにゅ!


「ほわぁぁ!」

私から情けない声が出る。


「うるさい! 『回復ヒール』」

うるさいと言いつつ頭をこずかれる!


だって痛いし変な感覚だし……うぅ、おかげで目はさめたけどぉ!


「はい次!」


「ま、まっええええええ」


……こうして私の怪我をリアが治していく……治してるよね?



「はい、完治! じゃあ、さっさとお行きなさいな! ユリが一人で踏ん張ってるわよ!!」


「あう、そうだわ!」


ボーッと気が抜けていた。


完治した私は急いで飛び起きると、一人で食い止めているユリの元に向かう!!



走り寄りながら、


「華月流 双刃葵!」


相手の剣を受け流し……隙を狙ってユリが腕の付け根に槍を潜り込ませる!


(あと三本!)



「ライラ、大丈夫なのですか?」

「うん、ごめん! リアに助けてもらった」

「無事で良かったです。 ……では、このデカイのを一気に倒してしまいましょう」

「うん!」



私とユリは息を合わせると、


「華月流 三斬華!」

「叢雨流槍術 五月雨!」


二人の技がそれぞれ決まり、腕が全て使用不可能になる……しかしさっきの事もある。

止めを刺そう。


「華月流 三斬華!」

「叢雨流槍術 一雨!」


二人で一気に首の付け根を狙う!!


そして……ボスガーディアンの首が取れてガラン!と言う音と共に床に落ちる。



「や、やっとだわ……」

私は額の汗を拭う……さっき掠めた頭の傷は治ってなかったようで、手に少し血が付いた。


まぁ、リアも大きな傷を治すので精一杯だったんだろう……。


私はお礼を言おうとリアの方を振り返り、


「リア、ありがとう。 おかげで助かったわ」


リアはツンとそっぽを向くと、


「別に……この状況で死なれても私が困るからですわ」


さすがにこれが照れ隠しなのは私でも分かる。


「それでも、ありがとう」


私がそう言うと背を向けてしまう。


恐らく真っ赤な顔が恥ずかしいっぽい?……こうしてみると年相応で可愛いんだけどね~……。



そんな私とリアのやり取りを、カンナはニコニコ見ていたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ