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外出計画と交渉契約

数えるほどしか、城から出た事がないと、何気ない会話の中でもらした一言から始まった。

信じられん、せっかく元気になってきたのにもったいなすぎる。旅どころかって事か、といってウォルガは頭を抱えた。

「よくわからないけど、ジェスタが誤魔化してくれるんだろう?だったら城から外に出てみない?話通しておくからさ。」

ウォルガの提案にびっくりした。この城から外に出る!って。

3日後、人があまり通らない道を選んで、アルバートを城下へ連れ出した。

2人はウォルガがあらかじめ友達に頼んでおいたと言っていた、裕福そうな平民に見える服装に着替えた。帽子も着用させる。

「アルはメガネは必須な。迷子になったら俺が殺されるからこのままな。」

ウォルガは鼻歌を歌いながら、町の中をどんどん引っ張って進んでいく。手を繋いでいることにかなり恥ずかしいアルバートは、俯き加減でついていった。

「今日は、城下観光スポットをまわるから、疲れるかもな。」

アルバートがうつむいていたのは、はじめだけだった。

大胆にも城の正門前に連れて行かれたときは、さすがに顔が引きつったが、意外に誰も気づかない。

馬車も使って、建物や橋、騎士団の詰め所や上級貴族の王都邸街など幾つか回った。途中、人々の様子を見たり、外で簡単な食事をした。その中で行った事があるのは、兄王が結婚式を挙げた大聖堂だけで、今回は外から眺めただけだった。

ツアーガイド並みに名所説明をしてくれたウォルガが最後に連れてきてくれたのは、王家の霊廟だった。

父王の墓は葬式の時にきたが、実の母の墓に来たのは初めてだった。物心つく前に亡くなっていたから、何の記憶もない母の墓という認識だった。他人の墓に参るように、儀礼的に祈りを捧げた。

「いやにあっさりだな。母君は、残していくアルの事をとても気にしながら亡くなられたらしいから、もうちょい祈ってやれよ。」

「母の事は、全く記憶に無いんだからしかたがないよ。それよりは今も生きている義母様達の方が心配だよ。でも、母の墓に参ることができて良かった。」

「個人的には、義母様達っていうのがマザコンっぽく聞こえて気になるんですけど。アルも気分転換できたっぽいし、今日はこれで終わりだから帰ろう。」

そこへ、1人の初老の男が献花を持って、こちらへ向かってきた。黒の軍服をきた階級の高そうな男性。

ウォルガはさりげなくアルバートの前に立った。

























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