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第3王弟と解除契約 2


1か月ほど前、第3王弟の側近をしていた友人からの相談を受けたことから始まった。

最近、王家の方がとある伝統のある場所に入り浸っていると。

ただそこは良識のある方々からは、眉をひそめられるような場であるとの事。

「婚約者の御令嬢が切れてますんで、やめさせたいのです。」

泣きついてきた。

ギルバードは、そんな所へ行くタイプではなかった。もちろん相談にきた友人も。

勉強のできる坊ちゃん育ちで、付き合った女性はいるけど、ごく真っ当な範囲のお付き合いだった。

もちろんそのような場所への個人の伝手はない。

王族の関わることなので、他に知られたくない。父親にも、自分家の諜報部隊にも。

そこで、連れて行ってくれる会員を紹介してもらえるようフルーラ商会に依頼した。

仕方なく自分で情報収集することにした。念のため、簡単な変装はしている。

この場所の照明は暗めなので、人の顔はかなり近づかないとわかりづらい。

噂話を収集するため、適当に話を合わせる。一歩間違えると女性に襲われる。

ふと、目の前にいる若い青少年が目に入った。女性の手の甲に口付けしながら口説いているようだ。

その後ろ姿に、見覚えがあるような気がした。もう少し顔が見えそうな位置に移動して、確信する。

ノア オースティンだ。

数年前まで、親同士の交流があり、家の庭先で走り回っていた少年達の一人だった。現在進行形でアルバート絡みで交友がある。

騎士として指導を受けているのか、女性の扱いが同年代ではかなり上手く、幼い妹達のちょっとしたお茶会のエスコートを頼んだりもしていた。

しばらく唖然としていたら、ノアが話しかけて来た。

そして、今回の紹介人であり、ノアの先輩だと名乗るケインに連れられて行った居酒屋で、ノアに調査を依頼することにした。


2週間後には、詳細な報告書が提出されていた。とある個人のプライベートが時系列で書かれていた。それも詳細に。

目の前にはノアがいる。

「…ありがとう。助かった。」

彼に頼んだことはよかったのだろうか?と、違う意味で悩んでいた。

他家のことに関して口を出す権利はまったくない。ないのだが…。

「本当に困ったことがあったら相談してくれる?特に恋愛相談。」

情操教育の欠如を感じる。

今のところなさそうだが、誰かに本当の恋心を抱いた時にどうなるのか ?と、やはり保護者のように心配になった。

ノアは、よくわからなそうな表情で了承した。


一応裏を取った後、第3王弟の婚約者に一部を報告。彼女に手綱を握らせ、改心させた。

王弟と関係のあった女性に関しては、すごい勢いで別の男性に心変わりした後、消息が途絶えた。

某諜報員が暗躍した。おそらくハニートラップ返しだろう。

その女性探ったら、国王陛下に繋がりそうだったので、早急に処理したと報告書に記載されていた。

王国官僚は仕事が早かった。


これが例の事件の真相だった。


第3王弟は、頻繁に起きる毒混入事件で命の危険を感じ、情緒不安定になっていた。

さらに、王宮が怖いので、さっさと結婚して婚約者の家に入り婿として臣下に降りたいと言い出したのだった。












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