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第80話 扉に封印がされていました。

 投稿できました。

「以上が今回オークションで出品する予定の物でございます」

「いろいろ見せていただきありがとうございます」

「いかがでしたか、何か気になった物などございましたでしょうか?」

「そうですね、古い書物が並んだエリアがありましたがその辺が気になりました」

「そうですか、気になる物があれば是非オークションで落札して頂きたいです」


 あ、融通してくれるわけではないのか。


「さて、それでは上に戻りましょうか」

「はい」


 俺は頷きゲオルククの後をついていこうとしたがリリナに服を捕まれた。


「リリナ?」

「・・・まだ見てないところがある」

「それは」

「・・・この下」


 リリナは下を指差す、確かに俺達が見たのは地下8階9階でこの下が最下層の地下10階になっている。


「ですが」

「・・・大丈夫、クロナがちゃんと許可した」

「いいのかな?」

「・・・テンリ、行こ」


 俺はリリナに手を引かれ歩く。


「お、お待ちください」


 それをゲオルククは焦りながら俺とリリナの前に立ち塞がる。


「・・・邪魔」

「この下は危険です、リリナ様はよいかもしれませんがテンリ様は耐えられないかと」

「・・・大丈夫」

「その根拠は?」

「・・・テンリだから?」

「答えになっておりません」

「・・・けち」

「けちと言う問題ではなくてですね」


 ゲオルククはどうしたものかと悩んだ顔をする。


「リリナは下の階に続く階段の場所ってわかるんですか?」

「・・・知らない」

「えー!知らないのにどうやって行くつもりだったんですか?」


 リリナは腕を組み少し考える。


「・・・見つからなければ壊して進む?」

「やめてください、はぁ、ゲオルクク様、最下層に続く階段に案内していただいてもよろしいですか?」


 ゲオルククは難しい顔をする。


「下に降りる降りないは別にしてリリナがここで暴れるよりかは階段の場所に案内していただいた方が良いと思いますが」

「そのようですね、こちらです」


 ゲオルククは諦めた顔をして歩き出す、その後ろを俺とリリナはついていく。


「この扉の先に地下へ続く階段がございます、ただこの先に行くには扉を開かねばなりません」


 そう言って扉から少し離れる。


「しかし私ではこの扉を開く事は出来ませんでした、私が以前下に降りた時は魔王様が一緒だったので行くことができましたが、下に降りた時まともに立っていることができない程でした」


 うーん、ゲオルクク程の人物でもまともに立っていられないなら俺では無理だろう、それ以前にこの扉が開かないだろうし。


「仕方ありません、リリナ戻り、え!」

「・・・開いた」


 俺が言葉を言い終わる前にリリナが扉を開けていた、これにゲオルククは口を開けてポカンと眺めている、驚いている顔もまた恐い。


「開きましたね」

「そ、そのようですね」

「・・・行こ」


 リリナを先頭に俺、ゲオルククの順に扉の中に入って行く、扉の中には入るとすぐ階段になっておりそのまま降りていく。


 階段を一番下まで降りたとき威圧や殺気が今まで感じた事がない程に羽上がり更に身体に重りが乗せられた感覚に襲われ俺は片膝をついた、ゲオルククを見ると俺と同じく床に膝をついている。


「・・・テンリ、大丈夫?」


 リリナに話しかけられ何とか顔を向けると心配そうな顔で覗きこまれた。


「あまり大丈夫ではないですね、リリナは大丈夫なんですか?」

「・・・平気、この程度たいしたことない」


 これがたいした事がないなんて、さすが五行天竜の序列一位だ、俺はろくに立っていられない、って言うかもう帰りたくて仕方がない。


「・・・テンリ、こういう所はコツを掴めば平気」

「コツ、ですか?」

「・・・そう」

「是非教えて欲しいです」

「・・・とっても簡単」

「それは?」

「・・・歩いてれば気にならなくなる」

「リリナ、それはコツではなく慣れと言うんですよ、そもそも立てません」

「・・・うーん、あ!」


 リリナは何かを閃いたのか俺の後ろに回る。


「・・・これなら大丈夫」


 そう言って俺はお姫様抱っこをされる。


「全然大丈夫じゃないです、恥ずかしいからやめてください」

「・・・平気、全然恥ずかしくないから」

「リリナがじゃなくて俺が、それにゲオルクク様はどうするんですか」

「・・・両手はテンリで塞がってる、だから仕方がない、放置」


 リリナはゲオルククをその場に残し俺をお姫様抱っこしたまま歩き出す。


「リ、リリナ様、お待ちください!」


 ゲオルククは歩き出したリリナを急いで止める。


「・・・何?」

「ここには呪われていたり封印を施された道具などが多くあります、無闇に歩いて何かあればただではすまないのです」

「・・・わかった」

「おわかりいただけて何よりです、では戻り」

「・・・気をつけて進む」

「お、お待ちを」


 呼び止められるがそのまま奥に歩いていってしまう、しかも俺をお姫様抱っこをしたまま。


「リリナ、勝手に進んで良かったんですか?」

「・・・大丈夫、クロナが許可してる、何かあれば全部クロナの責任、私は何も悪くない」

「そ、そうですか」

「・・・そう」


 この最下層の構造は単純でただひたすらに一直線であり等間隔で左右には扉がある、その道をただひたすらに歩く。


「どこまで行くんですか?」

「・・・一番奥の部屋」

「そこに何があるんですか?」

「・・・本」

「どんな本なんですか?」

「・・・わからない」

「わからないって、一番奥にある部屋に置いてあるなんて危険なんじゃないですか?」

「・・・大丈夫、だと思う」

「不安だ」


 俺は頭を抱える、今からでも説得して戻ろう。


「・・・ついた」


 どうやら遅かったようだ。


「これ、かなりヤバくないですか」


 その大きな扉には何十もの結界で封印がされている。


「・・・開けて」


 リリナはそう言って俺をおろす、先程まで立つことが出来なかったが辛うじて今は動ける程度にはなっている、時間が少し立って慣れたのだろうか?


「開けるって、こんなのどうしようもないですよ」

「・・・大丈夫、多分」

「さっきから曖昧すぎます」


 一応近づき調べるだけ調べてみる、そしてわかった事はよくわからない事がわかった。


「・・・テンリ、扉に触って」

「こんな得体の知れない物に触るの嫌ですよ!」

「・・・いいから触って」


 リリナは俺の手を取り無理やり扉に触らせようとする、振り払おうにもびくともしない。


 普段俺が嫌がることをしないのになぜか今回は強引だ。


「ちょっとやめてください!」


 願いは届かず俺の手が封印されている扉に触れる、その瞬間ガシャンと壊れるような大きな音をたて何十にも結界を施されていた封印が全て消えた。


「え!?」


 驚き放心状態だ、するとリリナが俺の手を握る。


「・・・行こ」

「え、あ、はい」


 俺は放心状態のまま手を引かれ大きな扉の前に立つ、リリナがその扉を開け共に中に入っていた。

 いつもお読みいただきありがとうございます。

 誤字脱字の報告助かっております。

 次の投稿は3週間以内にはする予定ですのでよろしくお願いします。

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