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第68話 嫁会議をしました。

 今日も更新です!

 目が覚めると酷く身体が重い、そして両腕が痺れている。


 右に顔を向けるとアトレイア、左に顔を向けるとリリナがいる。


 またかと思いどうにか腕を引っこ抜き布団をめくる、俺の身体にはハクロウが抱き付いていた。


 昨日はハクロウに部屋に勝手に入るなと言われたが自分は勝手に部屋に入って来てるじゃないか。


 俺は起きる気配のない3人からどうにか抜け出し服を着替え部屋を出る、勿論3人は放置だ。


 廊下を歩いているとカロンとセバスに会った、昨日出来なかったハクロウの話をしておくべきだろう。


「父様、セバス、おはようございます」

「おはようテンリ」

「ほほっ、おはようございます」

「報告があるんですが」

「カレンとタリアに聞いた、ハクロウと言う娘の事だろう」

「はい」

「まさかもう孫の顔を見ることになるとはな」

「そうですね」

「後で連れてきなさい」

「わかりました」


 2人と別れ訓練場に向かう、そこには既にフォルク達が訓練をしていた。


「あ、テンリ」


 フォルクが俺に気づき近付いてくる。


「おはようございます」

「あぁ、おはよう、今日はリリナ様達と一緒じゃないんだな」

「まだ部屋で寝ているのでしょう、それより今日は一段と気合いが入ってますね」

「レイア様だったか、昨日あの人にぼろ負けしたからな、いつも以上に気合いをいれて訓練してるんだ」

「そうですか、なら俺と模擬戦をしましょうか」

「ホントか、それじゃ皆に言ってくる」


 その後1時間程訓練をした。


「フォルク君は勢いに任せすぎて前に出すぎる傾向があるのでもう少し回りと連繋してください」

「気をつける」

「リュリュネさんは手数が多いですが決め手に掛けますね、一撃必殺とまでいかなくても魔法などを駆使して強力な一撃を放てるようにしておくと良いでしょう」

「はい」

「トロネさんは急に接近戦になると焦って動きがぎこちなくなりますね、何時でも対応出来るようにしてください」

「頑張る」

「フォンさんは回りを気にしすぎて次の動作が遅れてます、回りに合わせる事は大事ですが回りに振り回されては行けませんよ」

「はーい」

「コークルダ君は渡した魔道具に頼りすぎです、今は魔道具で能力を底上げしてなんとかついていっていますが魔道具がなければ話しになりません、技術的なものをもっと身に付けてください」

「頑張ります」

「ヘイトット君は接近されると話しになりません、魔道具で能力を底上げしている状態ではありますが今のままでは意味がないですね、近接戦闘も出来るようにしてください」

「わかりました」

「ナユユさんは動きが素直すぎますね、搦め手でこられたら手も足も出ません、もっと臨機応変に対応出来るように」

「うん」

「ソーシャルさんは特にないです、指揮も戦闘も充分です、能力もまだまだ伸びますし今のところは言うことないです」

「ありがとうございます」


 よし、これで一通り終わったな、俺も良い運動になった。


「それでは俺は先に失礼しますね、今日も訓練を終えたらお休みでいですからね」


 俺はそう言って訓練場を離れた、少し汗をかいたしお風呂に入ってからアトレイア達を起こして朝御飯でも食べようかな。


 俺はさっさと屋敷に戻りお風呂に入って汗を流す。


 アトレイアとハクロウは今日の夜には神界に帰るんだよな、ちょっと寂しい気もするがやらなければいけないことがあるのなら仕方がない。


 風呂を出て自分の部屋に戻る、そこには既に着替え終わったアトレイア、リリナ、ハクロウの3人がおりその中でアトレイアが不満そうな顔で俺を見ていた。


「ちょっとテンリ、美少女が同じベッドで寝てたのに何も言わず部屋を出てくのはどうかと思うよ」

「何も言わずに勝手にベッドの中に入るのもどうかと思います」

「私はいいんだよ、それよりもテンリは謝るべきだよ」

「何について謝るんですか?」

「私を置いて部屋を出ていったこと」

「理不尽!」


 俺は溜め息をついた後アトレイアの前に膝をつき手を取る。


「アトレイア寂しい思いをさせて申し訳ありません、ですがとても幸せそうに寝ている貴女を起こす事が出来なかったのです、それに貴女の素敵な寝顔をもう一度この目に焼き付けておきたかったのです、そのためにあえてお起こすことはしませんでした」


 俺は大袈裟に芝居かかった口調でアトレイアにそう言った。


「え、そ、そう、なら仕方ないかな」


 アトレイアはそう言って照れていた。


「ママ様チョロすぎです」

「・・・チョロ神」


 こら2人共余計な事を言うな、せっかく機嫌が良くなったんだから。


「さぁ食堂に行きましょう、その後はハクロウを父様に紹介しなければ行けませんからね」


 そう言ってこの場をさっさと切り上げて食堂に向かった、朝食を食べた後カロンとセバスにハクロウを紹介した。


 カロンもセバスも顔を綻ばせて自己紹介をした、しかし仕事の関係でカロンもセバスも屋敷を出なければならず残念そうな顔をしていた、とりあえず少しでも話ができて良かったと思う。


「テンリ、今日は聖都に行くよ、そこで嫁会議をするから」

「なんですかそれ?」

「テンリの妻としてのあれやこれやを話す会議」

「いつ決めたんですか?」

「1時間程前かな」

「いきなり過ぎませんか」

「世の中臨機応変に対応できなきゃ困るよ」

「そうですね」


 つまりリアナ、アルナ、クロナとも会うわけか、でもわざわざ会う必要があるのだろうか?リンクで繋がっているから必要無さそうだが、俺は深く考える事はやめた、どうせ考えたところで意味はないのだから。


「それで嫁会議の間ハクロウを見ていてくれるかな」

「わかりました」

「よしそれじゃ行こうか」


 そう言ってアトレイアはゲートを開き俺とハクロウの手を取りそのまま進んでいく。


「今すぐ行くんですか」

「そうだよ」

「俺達も行っていいんですか?」

「挨拶くらいするでしょ」


 アトレイアに連れられゲートをくぐった。


 ゲートの先にはリアナ、アルナ、クロナがすでにソファーに座って待っていた。


 派手ではないが高級そうな装飾が飾られお菓子や飲み物がテーブルに並べられている。


 ハクロウに服を引っ張られ耳打ちされる。


「パパ様、パパ様、ママ様がたくさんいます、ママ様ハーレムですね」


 なんて言葉を返せば良いのか、苦笑いだ。


 こちらに気づいたクロナと目が合い手招きされる、リアナとアルナもこちらに気づき手を振っている。


 挨拶を交わしソファーに座る。


「それでここはどこなのでしょうか?」

「私も何も聞いてないけど」


 リアナとアルナは首をかしげる。


「我も何も聞いておらぬ、今朝いきなり2人をここに連れてくるようにアトレイア様から一方的に指示されただけだからな、ここが何処かも知らない、それにその子供は何者だ?」


 俺は驚きアトレイアを見る。


「何も伝えてないからね」


 皆が呆れた顔をしながら説明を求める。


「それではまずはここが何処かを説明しよう、ここは聖都にある大聖堂地下の隔離部屋だ、見てわかると思うけど扉はないよ、出入り出来るのはゲートのような空間魔法が使える者だけだね」


 聖都の大聖堂にこんな部屋があったのか、アルナですら驚いている。


「次に今日集まったのは大事な会議をするためだよ」

「会議ですか?いったいなんの?」

「テンリの妻としての会議、その名も嫁会議だ!」


 リアナは成る程と納得していたがアルナとクロナは呆れた顔をしていた。


「2名程呆れてますけど」

「あれ?おかしいな?」


 リアナだけは「大事な事ですね」と気合いを入れている。


「ま、まぁ最後にこの子だけど」


 アトレイアはハクロウの肩に手をおく。


「私とテンリの娘です」

「「「え?」」」


 若干3人の目が鋭くなりハクロウを見る、その視線にビクッとし急いで俺の腕に抱き付く、結果俺も睨まれた。


「いったいどういう事なのですか?」

「いきなり娘って言われても」

「説明をするべきだ」

「まぁまぁ、その説明も今からしてあげるから、とりあえずテンリとハクロウは外で時間潰してきてよ」


 俺とハクロウは頷きゲートを開いて直ぐにこの場を逃げ出した。


「またね」

「「「逃げた!」」」


 3人は納得いかず今度はアトレイアに視線を向ける。


「2人も行ったし、それじゃ今から嫁会議を始めようか」

「さっそくですが娘とはどういう事なのですか?」

「その事からね、あの子の名前はハクロウ、魔王国にあった国宝コクロウの片割れだよ」

「どういうこと?」

「コクロウもハクロウもこの世界を創るより前にいた世界で産んだテンリとの子供だよ、そして子供であると同時に武器でもあるんだ、あの子達が産まれたその世界は皆が人であり武器でありそして使い手でもある世界だったんだよ」

「そんな世界もあったのか」

「そうだよ、その時の子達をそのままこの私が創った世界に連れてきたんだ」

「つまりコクロウも人の形がとれると言うことか」

「そうだよ、ただ今は人形を保てない状態なんだけどね」

「そうか」

「そもそも君達が持ってる記憶は私が各世界でテンリと共に過ごした時のほんの一部でしかないからね、解らない事があるのは仕方がない事だよ、それに私の存在と記憶の一部を切り離しているとはいえこの世界で産まれ自分の意思を持っているわけだから君達自身は別個体でもあるわけだ、リンクなんかである程度は共有できる訳だけど共有するかしないかは君達の自由だよ」

「では次です、なぜあなたはここにいるのですか?」

「3日程お休み貰ったからおりてきたんだよ」

「今日から3日も滞在するんですか!」

「違うよ、今日で3日目なんだよ、名残惜しけど夜には帰るよ」

「既に3日目!何をやらかしたんです!?」

「特に何もしてないよ、ね、リリナ」


 一瞬でリリナに視線が集まる、今まで隠れるようにお菓子を食べていたのになぜ今自分に話を振るのかと信じられない顔をしている。


「「「リリナ!」」」

「・・・だ、大丈夫、何もしてない、カロンとタリアとセバスにアトレイア様が女神で在ることと私達がアトレイア様によって存在の一部を切り離して産まれた存在である事を教えただけ」

「な!大変な事じゃないですか!」

「お父様達にもその情報が流れたら、それにもし回りの者達が知ったら変な動きを見せるかもしれませんよ」

「リリナお前近くにいながら何もしなかったのか!」

「・・・隠してる訳じゃないから問題ないってアトレイア様に言われた」


 3人は大きな溜め息をついた。


「今さら何を言っても仕方ありませんね」

「なら今後の対策を考えておきましょう」

「記憶を消すか?いや後遺症が残るのは困るか」

「・・・開き直る」


 あぁそれもありかもしれないと思い始める3人がいた。


「・・・後はテンリと同じベッドで寝るようになったことくらい」


 その言葉で5人の話し合いはヒートアップした。

 いつもお読みいただきありがとうございます。

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