第55話 売ることに決めました。
7人の男達を倒しとりあえず1ヶ所に集めて縄で縛り上げる。
「とりあえず貴方達の治療をしますね」
俺はそう言って止血を始めマジックバックからポーションを取り出し回復させる。
「おい、俺達はお前達を襲ったのになんで治療を」
「決まってるじゃないですか、貴方達がなぜ俺達を襲ったかをきちんと把握するためですよ、たまたま俺達を狙ったのか誰かに雇われたのか、安心してください、拷問なんてしませんから、ただちょっとしたお薬を1滴飲んでもらうだけです、それに傷だらけで動けないと奴隷として売った時に安くなってしまうので」
笑顔でそう話すとリリナ以外の全員が顔をひきつらせた。
「それではお口をあけてください、もし口が嫌なら注射でも良いですよ、まぁ注射の場合はタップリいれてあげますからどうなっても知りませんけど」
そう言って一人づつタリア特製の自白剤と飲ませていった。
「それでは答えてください、貴方達はどうして俺達を狙ったんですか?」
男達は虚ろな目をしながら答えていった。
話を聞く限りこの7人の男達は今日の朝に雇われて待ち伏せしていたとの事、相手はフードを被っていてわからないが前金が高額で更に依頼を達成したらその倍を払うと言われ承諾したのだそうだ、因みに狙いは俺だった。なぜ10階のボス部屋後だったかと言えば消耗した状態で確実に仕留めるためだそうだ、俺達を追っていた奴等もここのボスを余裕で倒せる程の実力があったためもしボス部屋に入らずそのまま戻るようなことがあれば追って来ていた奴等が仕留める手筈だったそうだ、因みに3人組の事はこの7人は知らず俺達を追っていた奴等がついでにこの3人も仕留めてしまえと思ったんじゃないかとの事だ、最後に彼等はここで合流予定だと言うのでせっかくだからこっちを狙っていた5人組もここで捕まえて犯罪奴隷として売ることに決めた。
「さて、ここで残りの獲物を狩る訳ですが今度はフォルク君達にお願いしましょう」
フォルク達はそれを聞き力強く頷いた。
「あ、殺したらダメですよ、後で売るんですから」
フォルク、リュリュネ、トロネ、フォンはひきつった顔をしソーシャルは「え!殺処分じゃないんですか」と驚きフォルク達4人は一歩後ずさった。
「あ、あの、俺達はどうしたらいいですか?」
3人組のリーダー、確かコークルダだったな、彼は恐る恐る聞いてくる、リリナと魔に仕えるものとの戦いのあとはとても従順で素直になった。
「先に進んで貰って大丈夫ですよ、ここにいても仕方ないですし」
それを聞き3人組は一度顔を見合わせ頷くと深く頭を下げる。
「あ、あの、出来ればテンリさんとリリナさんについて行かせて欲しいです」
「え?」
「あのボス部屋での戦いや今の男達との戦い、凄かったです、何でもしますからどうか俺達を鍛えてもらえないでしょうか」
俺はどうするべきかと悩みフォルク達を見た。
「俺は鍛えて貰ってる側だからテンリの判断に任せるよ」
「私もフォルクの意見に賛成ね」
「そうだね、私達もテンリ君にいろいろして貰ってるから何かを言える立場じゃないし」
「なのでテンリ君にお任せします」
フォルク、リュリュネ、トロネ、フォンはそう言って俺判断に委ねた。
「リリナはどうですか?」
「・・・テンリが決めれば良い」
最後にソーシャルを見る。
「お任せします」
そう言って俺を見る。
「そうですね、分かりました、鍛えてあげましょう」
3人組はパッと笑顔になり頭を下げる。
「「「ありがとうございます」」」
「とりあえず詳しい話は帰った後にしましょうか」
「「「はい!」」」
さて、彼等をどう鍛えていこうか、っとその前にカロンに話をしないとそう思っていたらボス部屋の扉が開く、そこから出てきたのは俺達を追って来た5人組のパーティーだ。
すぐさまトロネが拘束の魔法で動きを封じる。
「な、き、貴様らなんで!」
男達はとっさのことに驚き前を歩いていた2人はトロネの魔法に身動きを封じられそこをソーシャルがメイスでおもいっきり頭を殴る。
後ろの3人は何とか魔法を避けるもののバランスを崩しその内の1人はリュリュネが放った矢が太股に刺さり身動きがとれなくなり近付いて来たソーシャルのメイスでおもいっきり頭を殴られ倒れる。
残りの二人は体勢を立て直そうとして途中で身体が動かなくなる。
「な、なんだこれは!?」
「この身体に巻き付いてるのは糸か!」
いつの間にか仕掛けられていた糸に絡め取られ身動きがとれなくなりこれまたソーシャルの容赦のない一撃を頭に受けて動かなくなった。
「油断していたとは思うんですがずいぶん呆気ないですね、これじゃ訓練にならないじゃないですか」
もう少し手応えがある相手かと思ったがすぐに終わってしまった。
「なぁテンリ、あれ生きてると思うか?」
「どうなんでしょうね」
ソーシャルに容赦なく殴られた5人は頭から血を流しピクリとも動かない。
「ちょっと確認してみましょうか」
「お待ちください」
俺が男達に近付こうとしたらソーシャルがそれを止める。
「確認なら私達が行いますのでテンリ様はリリナ様とそちらに用意した椅子とテーブルで休憩なさって下さい」
いつの間に用意したのかお茶とお菓子が乗ったテーブルが用意してありそして既にリリナは椅子に座りお菓子をたべていた。
「いつの間に!」
「メイドとして当然の事です、それでは確認してまいります」
ソーシャルはフォルク達と5人組に近づく。
「ソーシャルちゃん、これって生きてるのかな?」
フォンはオドオドしながらソーシャルを見る。
「それを確認するんでしょ」
「脈でも計るの?」
リュリュネはどう確認するか聞く。
「敵に近づいて脈を計ってる最中に襲われたら危ないでしょ、危険なまねはしないわ」
「ならどうするの?」
トロネは首を傾げる?
「簡単よ」
そう言ってソーシャルはおもいっきり男達を蹴り飛ばしていく。
「ぐはっ」
「がっ」
「グッ」
「ギャ」
「かはっ」
男達は呻きながら身体を震わせる。
「ちゃんと生きてたわね」
ソーシャルの行動にフォルク達は唖然とする。
「なぁ、ソーシャルってあんな乱暴はしなかったよな」
「そ、そうね」
「あの人達の狙いがテンリ君だったから相当怒ってるんだよ」
「ソーシャルちゃん恐い」
4人は小声でひそひそと話す。
「どうかした?」
それを不思議そうに見て首を傾げるソーシャル。
ビクッとして「「「「なんでもないです」」」」と答え5人組を素早く拘束していく、その後簡単な治療をしてタリア特製の自白剤を使い情報を聞くが待ち伏せていた者達と変わらない情報しか持っていなかった。
いつどこで俺達がこの塔に来るのを知ったのか何が目的で俺達を狙ったのかが知りたい所ではあるがそれは後々でいいだろう、今はフォルク達に加え新しく鍛える事になった3人組だ、予定していた階層まで行けなかったがこれだけ問題事が起きてしまったので今日はこの辺で切り上げていったん街に帰ろう、カロンにいろいろと報告もしなければ行けないことだし。
俺は手をパンパンと叩き注目を集める。
「今日はいったん街に帰ります、フォルク君達は後日またここで訓練をしますので覚えておいてください」
皆は頷く。
「それとこれ等をいったん牢に入れてきます、俺が戻るまでに準備をして置いてください」
俺はゲートを開きそこを潜っていく、その際新しく加わった3人組は驚いた顔をしていた。
屋敷の門前にゲートを開き男達を連れて出る、その際に門番にかなり驚かれたが事情を説明し何人かの兵を呼んで男達はその兵達に連れていかれた。
再度ゲートを開きリリナ達の元に戻る、そしてボス部屋を通る、ボスは上に行く時に出現するが下に行くときは出てこない、しかし油断は出来ない、なにせ魔に仕えるものと言うイレギュラーが起こったばかりなのだ、身構えたもののボス部屋はなにも起こらず通る事ができた。
その後は順調に進み1階まで降り塔のダンジョンの外に出て馬車に乗り街に帰る。
行きとは違いなにも起こらなかった。
街に戻りそのまま屋敷まで進んでいく、コークルダ、ナユユ、ヘイトットの3人には馬車の中で俺達の事を話しておいた。
その時に俺が貴族でリリナが王族だと知り顔を青くさせ馬車の中で土下座を始めた、そこまで広いとはいえないのでこんな所で土下座は止めてほしい。
どうやら初対面で生意気な事を言ってしまい不敬罪で処罰されるんじゃないかと身体を震えさせてたようだ、俺はそんな事しないと安心させる。
屋敷の門につき先程あった門番達に男達の話を聞く、どうやら牢に入りそれぞれ素直に聴取を受けているようだ、その話しを聞き門番達に礼を言って門の先に進んでいく、今からカロンにいろいろ報告をしないといけないがさて何から話していこう、そんな事を悩みながら屋敷に帰って来たのだった。
暑くなったり涼しくなったりと気温の変化が激しいので身体の調子がよろしくないです、油断せずに気をつけましょう。
いつも呼んでくださる皆様ありがとうございます、今後もよろしくお願いします。




