第36話 魔物が仲間になりました。
扉を通り中に進むとドンと勢いよく扉がしまった、閉じた扉をすぐに確認したがびくともしない。
「また閉じ込められた!」
周りにを確認したがどうやら先程の部屋と同じで入って来た扉と反対側の奥に扉、その間に魔方陣が書かれている。
俺は気合いを入れ魔方陣に近づき触れる、すると赤く光だし俺は直ぐに距離を取った。
出てきた魔物は骨の馬に股がり片手に大鎌を持っている、鎧を着て腰には長い剣を装備している、もう片方の手に兜を持っており首がない、俺はステータスを確認する。
名前:デュラハン
ランク:A
HP:8110/8110
MP:5480/5480
攻撃:500
防御:350
魔力:420
敏捷:490
幸運:99
技能:火魔法 闇魔法 無属性魔法 縮地 剣術
PS:ちょっとそれ私のケーキ!何で勝手に食べて、な!それは私が大事に取っておいた秘蔵の。
今まで気にしないようにしてたけどPSってリアルタイムなのかな?
そんな余計な事を考えた瞬間目の前にデュラハンが現れ大鎌が素早く首目掛けて振るわれる。
「くっ!」
何とかギリギリで大鎌をかわす。
「まったく、手綱も引かずに器用なもんだ!」
俺はすぐさま魔法を放つ。
「ホーリーチェーン」
光の鎖が骨の馬を縛り上げるがデュラハンは縛られる前に骨の馬から飛び降りそのまま俺に向かって襲い掛かる、デュラハンの身体がブレ真後ろから大鎌が振られるが俺は大鎌をコクロウで切り落とした。
デュラハンは驚いたかのような反応を示し火の魔法を放ち距離を取る、俺はそれを水の障壁を作りしのいだ。
そして俺は大鎌をあっさり切り落としたコクロウの性能の良さに驚いて動きを止める。
「まさか大鎌を切り落とすとは、それに以前よりも性能が上がってないか?」
戦闘中な事を思いだし俺は急いでコクロウを構える、デュラハンはゆっくりと剣を抜き片手に持っていた兜を本来あるべき位置に載せた。
「兜を手に持ってなくてもいいの!」
気のせいだろうか、俺の突っ込みに軽く肩をすくめた気がした、いや、きっと気のせいだろう、しかし何だろう、軽く腹が立ってきたぞ、第一手で持っていた意味はなんだったんだよ!演出か、演出なのか?デュラハンだから兜を手で抱えてるって、イメージを崩さないように登場したのか?
そんな余計な事を考えているとデュラハンはこちらに向かってくる、また一瞬ブレたかと思うと目の前で剣を振り下ろしていた、俺はコクロウで何とか受け止めたがそんなのは関係ないと言わんばかりに剣を振るってくる、俺はそのまま防戦一方だ。
俺は距離を取ろうとしたが黒い鎖が脚を拘束した。
「ダークバインド!?」
先程骨の馬を縛り上げたホーリーチェーンの意趣返しと言わんばかりだ、俺は急いで身体強化の魔法を発動させる。
「ブースト」
デュラハンは俺が身体強化の魔法を使ったのを見て火魔法を放ちさらにダークバインドで俺の身体を縛り上げようとする。
俺は魔力を使い一時的に全体の能力を上げる魔功術、それに加え体力、この場合HPを使い一時的に全体の能力を上げる気功術この二つを同時に行いさらに飛躍させた術である魔気統合術を使う。
「ハッ!」
身体能力を底上げして無理やりダークバインドを引きちぎり抜け出す、しかし火魔法をくらいそこそこのダメージをおった、それを見逃してくれる程甘くはなくデュラハンは素早く接近して剣を振るおうとした、しかし俺に近づいたはいいがそのまま地面に叩きつけられる。
「グラビドン」
デュラハンは重力魔法により一切動けない。
「おまけだ、フレアムバースト」
俺は距離を取りつつ魔法を放つ、デュラハンに激しい爆発が襲う、俺は爆発が落ち着いた頃に風魔法で煙を晴らす、そこにはバラバラになった鎧があった。
「何とか倒せた」
俺は盛大に息を吐きその場に座った。
大きな音をあげながら扉が開いた、しかし俺は動くきにならない、ふと周りを見渡し気がつけば骨の馬がただの骨になっているのに気がついた。
「これも一応後で回収しとくか」
何はともあれまずは休憩だ。
それから20分程休憩し鎧や骨を回収して次の部屋に向かった。
部屋に入るとまた扉は閉まりやはり奥に扉が、部屋の中央には魔方陣があった。
「これがずっと続くのかな」
うんざりした顔をしながら呟く。
俺は魔方陣に触れ起動させる。
「さて、次は何が出てくるのやら」
赤く輝く魔方陣から出てきたのは一匹の黒いスライムだった。
Aランクが立て続けに二体出たのにここでスライムが出てくるとは。
俺は一応神眼を発動させスライムのステータスをみた、そして見た目で判断するべきではないと思わされた。
名前:ダークスライム
ランク:SS
HP:30000/30000
MP:18000/18000
攻撃:13
防御:1000
魔力:250
敏捷:1330
技能:物理攻撃無効 魔法攻撃無効 吸収 放出 反射
PS:ちょっとこれ今のテンリだと勝てないんじゃないの!ノルンどうしよう、え、テンリならきっと何とかするですって、いやもう少し戦いかたを、いやいや信じてるよ、私ほどテンリを信じている相手はいないよ!
SSランク、しかも物理も魔法も効かないときた、俺に一体どうしろと?
スライムは何をするでもなくその場から動かない、俺は試しに魔法を放つ。
「アイスショット」
氷の礫がスライム目掛けて飛んで行くそれをスライムはバクッと食べた。
「今のは無効したのか?それとも吸収?」
俺の疑問に答えるかのように先程放った魔法と同じものが飛んでくる。
「アイスショットか、さっき食べたのは吸収で今のは放出になるのかな?」
俺の言葉にスライムはプルプルと反応する、どうだすごいだろと自慢しているかのようだ。
次に武器で攻撃してみようと思ったがもしコクロウで切ってそれがそのまま反射されたら困るので市販で売っている剣を取り出し攻撃してみる。
スライムは動く気配はなく素直に攻撃を食らったが途中で切りつけた勢いと同じくらいの威力で剣が弾かれた。
「これが反射なのか、凄いな」
俺の言葉にプルプル震え喜んでいるかのようだ。
これで攻撃手段はなくなってしまった、物理も魔法も効かないし吸収して放出して反射する、ズルくない。
こちらの攻撃手段がなくなったのを理解したのかスライムが動き出した、本来動きが速くないはずのスライムではあるがこいつは物凄い速い、床に天井に壁を利用してスーパーボールのように跳ねながら移動する、これはヤバい、神眼を発動させ何とか見えてはいるがどうしても身体の反応が遅れてしまう。
とりあえず自分の周りに風で障壁を作る。
こんな厄介な相手どうしろと?それとも?
俺が身動きとれずにいると風の障壁に何かが触れその瞬間消失した。
「ヤバッ!」
どうやらスライムに風の障壁を吸収されたようだ、しかしスライムの方が早く既に肩に乗っている。
「くっ!」
ここまでか、そう思っていたが一向に攻撃してくる気配はない、それどころか奥にあったはずの扉が開いた。
「あれ?」
肩に乗っているスライムを見るとプルプル震えている。
「仲間になってくれるの?」
スライムプルプル震え俺の頭に移動する。
どうやらスライムが仲間になってくれたようだ。
確か魔物を使役するテイマーがいたな、そんな感じなのかな?でもあれは契約しなければいけなかったよな?
俺は試しに契約魔法を使ってみる。
「テイム」
すると魔方陣が浮かび上がる、もし拒まれれば魔方陣は消え去るが受け入れられれば相手の魂に刻まれる。
どうやらスライムは受け入れてくれたようだ、スライムが仲間になった。
「そのままダークスライムって呼ぶのは長いよな、それにこれは種族名だろうし、名前をつけようか?」
スライムはプルプル震える、どうやら喜んでいるようだ。
さて、名前をどうしようか、悩むな、ダークスライム、う~ん、よしダムにしよう。
「お前は今日からダムだ」
どうやら受け入れてくれたようでプルプル震えている、ダークスライムの名前はダムに決定だ。
「ダム、よろしくね」
ダムもよろしくとプルプル震えている、どうやらテイムで契約したのでなんとなくだが感情を読み取れるようになったようだ、便利だな。
特に戦闘という戦闘をした訳ではないので次の部屋に進む。
次の部屋も今まで同様に一緒だった、ただ今回は魔方陣に触れるか悩む、ダムは仲間になってくれたので良かったがもし凶暴なSランク以上の魔物が出てきたら対処出来ないかもしれない、それにもうすぐカリナが迎えに来る時間のはずだ、そう思い待つことにした、しかしそれからどれだけ待っても迎えに来る様子がない、すでに6時間程がたっている。
「ひょっとして忘れられたのかな?」
俺はどうしようか悩んでいるとダムが頭から降り魔方陣に近づきプルプル震える。
どうやら戦って前に進めと言っているようだ。
「このままこうしていても仕方ないな、いっそここの部屋を全部クリアして自力で外に出てやる」
俺はそう意気込み魔方陣に触れる。
毎度のように魔方陣が赤く浮かびだし魔物が現れる。
そして気づけば3ヶ月をこのダンジョンで過ごしていた、アイテムボックスに食料をかなりの量入れておいたのでまだ1ヶ月程なら持つ、その間に俺は何とか58部屋を通って来た、少ないように思うがこれが今の精一杯だ、5部屋ごとにSランクの魔物が出てそれ以外は全部Aランクの魔物だった、ただSランクの魔物はAランクよりもはるかに強く1部屋クリアするのに3日程かかることもありなかなか先に進めなかった、ダムはどうやらイレギュラーだったようだが最初のうちに出てきてくれて良かった、ダムが居てくれたお陰で何とか精神を保つことができたからだ、こんなところに一人でいたら発狂してしまう。
次の部屋に向かおうとしたら真後ろに気配を感じて素早く距離を取る、そしてそこに立っていたのは俺をこんなところに放り投げてそのまま放置したカリナだった。
「なかなか成長しているようだね、感心感心」
俺は素早く行動に移す。
「虚空切り!」
そう叫び何もない空間にコクロウを振り下ろす、すると一瞬空間がずれる。
「危ない危ない」
カリナはそれを素早く避ける。
「死突」
俺は更にコクロウで貫く。
それもあっさり避けられるが俺の攻撃はまだ終わっていない。
「ゲート」
突きだした剣がゲートをくぐりカリナの首目掛けて突き刺さる、瞬間コクロウが捕まれた、しかも二本指でだ。
流石にこれには驚いて距離を取る。
「うん、躊躇いがなくてなかなかいい動きだね」
「それはどうも!」
俺は設置してあった魔方陣を使い大爆発を起こす、つもりだったのだが。
「甘い甘い、簡単に術式に割り込めちゃったよ」
それが不発に終わった。
「それよりどうしてそんなに怒っているんだい?」
カリナはわからないと首を傾げる。
「3時間程で迎えに来るって言ってましたよね!」
「そうだね、だから迎えにきたよ」
「いやいや、すでに3ヶ月程経ってますよっ!」
俺は言いながら黒い雷を放つ
「黒雷」
「これはなかなか」
ここで初めてカリナは防御に回った、しかしその顔は何の焦りもなく笑顔で受け止めていた。
「うん、威力もなかなかだね」
ほとんどのMPを注ぎ込んだにも関わらず受け止められてしまった、俺はそこで膝をついた。
「はぁはぁ、まさかこれも受け止められるとわ」
「いやいや、なかなか危なかったよ」
「余裕で防いだくせに」
「はははっ、あ、そうそうテンリは3ヶ月ここで過ごしたって言ってたね」
「そうですね」
「いい忘れてたけどここは時間がズレてるんだよ、実際は三時間ほどしか経ってないんだ」
「え?」
「だいたいここでの1ヶ月は本来の1時間ほどだよ」
「な!?」
「だから私は嘘をついてもいなければ忘れてた訳でもないからね」
「も」
「も?」
「もっと早く教えろやー!」
俺はほとんどない残ってないMPを使い重力魔法を使う、しかしカレンは肩をすくめるだけで全く効いてない。
俺はMPを使い切りそのまま意識を失った。
仕事もプライベートも忙しい、何でこう重なるのでしょうか。
さて前回はかなり短くなってしまいました、一応物語は書いているんですけど途中で何回か書き直していると話がかなり変わっていくので何度も書き直しています、なかなか思うようにいきません。
そんな感じですので温かく見守っていただけたら嬉しいです。




