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第35話 ダンジョンに放り投げられました。

「さて、テンリには今からここでひたすら戦ってもらおう」


 そう言って連れて来られたのはどこだかかわからないダンジョンの前だ。


 なぜダンジョンかわかるかと言えば大きく立派な扉がありいかにもな雰囲気を醸し出しているからだ。


「取り敢えず今日は様子見だから三時間くらいかな、倒した魔物はこの袋に入れといて」


 カリナは話が終わると俺を扉の中に放り投げる。


「それじゃ頑張ってね」


 その言葉を残して扉を閉めてしまった。


 ちゃんと着地したから問題はないけど放り投げるとか扱いが雑すぎる。


 いきなりの事で状況がよくわかってない俺は困惑したが三時間程で迎えに来ると言っていたので取り敢えずこの中を調べてみることにした。


 広い部屋のような作りで壁側は青白く光っており不気味な感じだ、そこそこ広い空間で奥には扉がある、それと今俺がたっている扉の前と奥の扉の中間地点に魔方陣が書かれている。


「なんだかヤバそうな雰囲気の魔方陣なんだけど」


 俺は一旦入ってきた扉を開けようとしたがびくともしない。


「開かないか」


 俺は溜め息を吐きながら手を前にかざす。


「ゲート」


 俺はすかさず脱出を試みた、ダンジョンの入り口に出ようとゲートを開こうとしたのだが全く反応しない。


 ゲートが使えず少し不安になったので他の事を試すことにした、まずはアイテムボックスにあるコクロウを取り出す、これは普通に取り出せた。


 次に最近練習し始めた魔法を使ってみる事にする、とりあえず初級魔法の中でも基礎の基礎を試す。


「ファイア」


 火が燃え上がり壁にがぶつかりゴウッと音をたてる、どうやら初級魔法は使えるようだ。


 次に中級魔法を発動させる。


「ファイアトルネード」


 渦を巻いた火が勢いよく壁にぶつかる、これも普通に使えるようだ。


 次は上級魔法を発動させる。


「エクスプロージョン」


 物凄い炎に加え大きな爆発がした。


「ヤバ!」


 俺は急いで自分の周りに風の魔法で障壁を作った、物凄い音をたてながら爆発に巻き込まれる、危うく自分が放った魔法で被害を受けるとこだった。


 だがこれで上級魔法も難なく使えた。


 試しにもう一度ゲートを開く事にした。


「ゲート」


 やっぱり発動しない、空間に干渉する魔法は使えないようになっているのだろうか?だけどアイテムボックスは使えたし、とりあえず俺は自分がいる扉から奥の扉にゲートを開いてみる、さてどうなるだろうか?


「ゲート」


 すると奥の扉の前にゲートが繋がった。


 どうやらこの部屋内でならゲートが使えるようだ、そしてこの部屋の外に出ようとしたら何らかの形で阻害され外には繋がらないみたいだ。


 俺はゲートを通り奥の扉の前に出た、そのまま開けようと押してみたが動かない、手前に引いても動かず横にずらそうとしてもやっぱり動かなかった。


 ここで現状を把握した。


「閉じ込められた!」


 どうやらこの部屋から出られなくなってしまったようだ。


 三時間程でカリナが迎えに来てくれるみたいだがそれまでやることがまったくない、なのでこの部屋の中央にあるヤバそうな魔方陣を調べてみる事にした。


 魔方陣に近づきよく見てみる、術式が複雑でとてもわからない。いったん魔方陣の周りをくるっと一週する、しかし何かがわかるわけもなく今度はしゃがみこみ魔方陣に触れてみるすると魔方陣は赤く光だし俺は慌てて距離を取った。


 赤い光が収まり魔方陣から以前シュレフェット迷宮で戦った一匹の魔物が現れた。


 俺はすぐに神眼を発動させ魔物のステータスを確認する。


名前:デスウルフ

ランク:A

HP:7500/7500

MP:1400/1400

攻撃:650

防御:500

魔力:100

敏捷:550

幸運:130

技能:統率 狂化 無属性魔法 縮地

PS:個体によって強さが変わるから気をつけてね。


 デスウルフ、以前戦った時と同じAランクの魔物ではあるが今目の前にいるデスウルフの方がステータスが高い、しかも魔法が使える何てやめてほしい、さらに縮地が使えるとか反則でしょ!


「グルァー!」


 デスウルフは俺を見ると吠え真っ直ぐ突っ込んでくる。


 俺は直ぐに魔法を放つ。


「アイスショット」


 氷でできた塊がデスウルフに向かって飛んで行く、しかしそれがどうしたと言わんばかりにそのまま襲い掛かって来る。


「チッ」


 俺は舌打ちをし縮地で距離を取ろうとした次の瞬間デスウルフが消えた。


 俺はすぐさま全方位に風の魔法で障壁を張る、その直後真後ろで変な音が聞こえ風の障壁を越えて鋭い爪が襲いかかる。


 俺は焦りながら縮地で距離を取り再度風の障壁を張り直し自分に無属性魔法である身体強化をかける。


 しかしデスウルフも無属性魔法である身体強化を発動したらしく先程とは比べものにならない速さで迫ってくる、しかも縮地を混ぜて動くからまったく目で追えない。


 なのでこの部屋全域に魔法を発動させる事にした。


「グラビドン」


 そしてドンんとデスウルフは地面に押し付けられ身動きがとれなくなった、俺は自分の重力を調整しているので影響をあまり受けない、姿を捉えすぐにデスウルフに近づきコクロウで首を切り落とした。


「ふぅ、姿を見失った時はヤバかった」


 魔法を解除し俺は一息ついてからデスウルフをカレンから渡された袋に入れる、この袋は当然のように異次元になっているのでデスウルフはあっさり袋の中に納まった。


 すると奥に進む為の扉が大きな音をたてて開いた。


 俺はこの場で少し休憩をしてから開いた扉に向かった。

 投稿遅くなりました、今回はかなり短いです。


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