第16話 王都に行くことになりました。
メルテツシナ魔王国、ドロテシア大陸にある唯一の国である。しかしなぜその国の国宝が聖都の蚤の市で売られていたのだろう?
「この剣は本当にメルテツシナ魔王国の物なのですか?見間違いや似ているだけの可能性は?」
「この禍々しくも美しい刀身、そして何よりもこの圧迫される程の力強さ、間違いなく本物です」
セバスは本物だと断言した。
「この件って一体どうしたら良いのでしょうか?」
俺の質問に皆どうしようかと顔を見回す。
「とりあえず陛下に相談しなければな、明日王都に向かう」
カロンの言葉に皆が頷く。
「ではドリュサス男爵に王都に行くとお伝えしないと行けませんね」
「いや、その必要はない」
「え!何故ですか?」
「今回は緊急だからな、カレンに王都まで連れていって貰う」
カロンの言葉の意味がいまいち理解できない、カレンに連れていってもらうって一体どうやって?
「カレンちゃんはね、ゲートが使えるんだ、だから直ぐに王都に行けるし戻っても来れるんだよ」
俺の疑問にタリアが答えてくれた。
成る程ゲートか、ならばその日のうちに王都に行き用事が終われば直ぐに戻って来れるな。てっきりゲートはミルの専売特許かと思っていたがそうでもないのかな。
「今回は仕方ないわね」
カレンは肩をすくめる。
俺はふと思い神眼を発動させてカレンのステータスを見てみた。
名前:カレン=エレノール
年齢:永遠の22歳
性別:女
種族:人族
称号:十二聖天序列二位
HP:?
MP:?
攻撃:?
防御:?
魔力:?
敏捷:?
幸運:?
技能:?
PS:今の神眼の力だとはるか格上の相手には対処出来ないよ。
カレンのステータスはほぼ不明だ、表示されてるのはすでにわかっていることだけだった。唯一解せないのは年齢だ、しかし深く追求するのは止めよう、後が恐そうだ。
次にタリアのステータスを見た。
名前:タリア=エレノール
年齢:永遠の22歳
性別:女性
種族:人族
称号:十二聖天序列八位 冒険者Sランク マッドサイエンティスト
HP:3500/3500
MP:10000/10000
攻撃:470
防御:340
魔力:990
敏捷:400
幸運:1150
技能:火魔法 水魔法 風魔法 土魔法 光魔法 闇魔法 無属性魔法 錬金術 詠唱破棄 双剣術 格闘術 魔功術 状態異常無効
PS:因みに神眼を何度も使ったり自分のステータスを上げていけばどんどんと見れるようになるよ。
どうやら今のところカレンのステータスだけが見れないようだ、それにしてもまさかタリアも年齢が永遠の22歳になっているとは、解せぬ。
「帰りはミルにでも頼んで、めんどくさい話しになりそうだから私はあなた達を送ったら直ぐにこっちに戻って来るから」
どうやらカレンはこの件に関わる気はないようだ。
「私はこっちで待ってるねめんどくさそうだし」
タリアもこの件にかかわる気がないようだ。まったく、母様達は仕方のない人達だ。
「なら俺も待ってますね」
「テンリには来てもらう」
「何故ですか!」
「何を驚いているんだ、その剣を陛下に見せる必要があるだろう」
「ならマジックバックに入れて父様が持っていけばいいのでは?」
俺は面倒事に巻き込まれないよいにしたい、その為にカロンに提案する。
「ほほっ、多分無理でしょうな」
しかし俺の案を否定する言葉がセバスから返ってきた。どうやら落ち着いたようで笑いが戻ったようだ。
「なぜ無理なのですか?」
「ほほっ、その剣、コクロウは認めた相手以外は先程のカロン様のように拒絶するらしいのです、マジックバックに入れるのを拒否されるのではないかと、それに借りにマジックバックに入ったとしても取り出すときに拒否されるのでは」
確かにそうかもしれない。しかしあくまで可能性だ。
「なら試してみましょう」
俺はアイテムボックスからマジックバックを取り出しコクロウをマジックバックにしまった。
「入りましたよ」
「ほほっ、そのようですな」
「では取り出してみてください」
俺はマジックバックをテーブルに置く、しかし誰も手を伸ばそうとしない。
「どうしたのですか?」
「これは取り出す時に吹き飛ばされそうなんだが」
先程吹き飛ばされたカロンは警戒している。
「私は嫌よ」
「私も嫌だなー」
「ほほっ、テンリ様が持ち運ぶ事になりましたな」
カレンもタリアもそもそもかかわる気がまったくない、それに加えセバスの一言に皆が力強く首を縦に振った。
結局は俺が持ち運ぶ事になりしぶしぶながら明日の王都行きに同行する事になった。
「それにしてもテンリは次から次によく問題を起こすな」
カロンはとても大きな溜め息を吐く。いかにも俺が問題を起こしているような言い方は止めて欲しい、俺が問題を起こしてるのではなく俺の周りで問題が起きているだけなのだから。
その後は明日の予定を決めた後にドリュサス男爵に詳細を省いて簡単に説明を行った。
その日の夜何となく眠れない俺は水を飲みに部屋を出た。食堂に着くとセバスが珍しく座って飲み物を口にしているのを見かけ近付いていく。
「ほほっ、テンリ様寝付けませんでしたか?」
「いえ、少し喉が渇いたので水を貰いに」
「ほほっ、そうでしたか」
「はい、所で一つ聞いてみたい事があったのですが」
「ほほっ、なんですかな?」
「コクロウの持ち主ってどんな人だったのかなって」
「ほほっ、お聞きになりますかな?」
「はい」
「ほほっ、では飲み物を入れてきましょう」
セバスは厨房に入り暖かいミルクを持ってきてくれた。
「それでどんな人だったのですか」
「ほほっ、そうですな、先程の話しでわかるようにあの剣、コクロウは魔王の証として代々受け継がれるものです、持ち主もやはり魔王その人でした」
こうしてセバスの話が始まった。
次はセバスの昔話です、長くなるか短いかはまだ未定です。




