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第14話 イレギュラーが起こりました。

「ほほっ、では次の魔物を探すために先に進みましょうか」


 しかしその後はまったく魔物と出会う事なく下の階に降りるための階段を見つけた。せっかく見つけたので地下2階に降りる。少し進むと左右に分岐する道にでた。そこでヒューラが詠唱をして索的の魔法を使う。


「どうやら左にはなにもいないようです。右には複数の魔物の反応があります、ただ冒険者もいるようですね、魔物に襲われて逃げているようです、どうしますか?」


 どうするもなにも襲われているなら助けてあげないと。


「直ぐに助けに行きましょう」


 ソリュアは焦りながら答え走り出そうとするがそこにカロンが待ったをかける。


「ダメだ、何の情報や作戦なく突っ込んで行っても二次被害が起こるかもしれない」

「ですがこのまま見捨てるなんてできません」


 ソリュアは必死にカロンに食らい付く。


「俺達の今の最優先事項はテンリとソリュアの安全の確保だ、それを危険があるかもしれない場所に連れていける訳がないだろう」

「ですが」

「お前一人が突っ込んで行きなにができる?」


 ソリュアは悔しそうな顔をして黙ってしまう。


「父様、今のこのメンバーなら地下2階の魔物を倒すのは大丈夫ですよね」

「そうだな」


 俺の話にカロンはあっさり同意した。それを聞きソリュアは何とも言えない顔をする。


「ソリュア君、どんな状態でも冷静さを失ってはダメですよ」

「わかっています」

「焦って皆の同意もないまま一人で突っ込んで行くのはとても危険ですからね」


 ソリュアはハッとなり黙ってしまう。どうやら自分が冷静な判断ができずに皆を危険にさらす行為をしたことに気付いたようだ。実際は余程の無茶をしても何とかなるメンバーなのだが、もしこれが駆け出しの冒険者だったりすれば全滅もあり得る。


「父様どうしますか?」

「セバスと′夢を掴む者′は先行して状況の把握と冒険者の安全の確保だ、俺とテンリ、ソリュアは後で追いかける」


 皆が頷き行動に移る。なぜ二手に別れたか、俺やソリュアの安全の確保もあるが一番の理由は全力の彼等のペースに子供が着いていけないからだ。正確にはソリュアがなのだが。


 そこまで遠くない距離なので直ぐに追いついた、かなり広い空間だ。ただ予想外にセバス達は苦戦を強いられていた。相手は体長が四メートルはあるんじゃないかと思われる狼のような魔物だ、二足歩行で大きな牙と爪を持っている。セバスは女性の冒険者二人を庇いながらどうにか対峙しているが女性の冒険者は怪我をしているようで動けないみたいだ。


 もう一方の′夢を掴む者′達は離れた位置で狼の魔物の群れと戦っている、こちらは四足歩行のようだが二メートル程の大きさだ、十匹程だが魔物と思えないほど連携がとれている。


「そ、そんな、地下2階であんな魔物が出るなんて聞いたことありません」


 ソリュアは身体を震わせながら話す。


「あの集団になっている狼の魔物はレッドウルフですね、単体ではBランク程の魔物ですが集団になればAランク程の魔物の扱いになるそうです、あちらの大きい魔物はデスウルフですね、あれはAランクの魔物です、ただどちらもアシュフォード大陸に生息しているはずの魔物のはずですが」


 俺は首をかしげる、何でこんなところに他の大陸の魔物がいるんだろうか?しかし今そんなことを考えても仕方がないか。


 魔物には冒険者ギルドがランクをつけている、基本的なランクはF~Aの六段階だ、さらにその上にS~SSSの三段階あり合わせて九段階まで存在する。Sランク以降の魔物は滅多に出てこないが出てきたら国が揺らぐ程の大打撃を受ける、過去には国が滅んだ話もあるほどだ。


 冒険者にもランクが存在する、魔物と同じくF~Aランクの六段階、その上にS~SSSの三段階の合わせて九段階。Sランク以降になるためにはどこかの国の国王の推薦と王都にあるような大規模のギルドマスターの推薦を取り冒険者ギルド本部にて適正か判断されその資格があれば試験が行われる、それに合格できればSランクになれる。


 今目の前にいるのはAランクの魔物とAランクに匹敵する集団の魔物だ、こちらには十二聖天の序列四位のカロンと元序列二位のセバスがいる、そして冒険者としては二人共SSランクの冒険者として登録されている。しかし本来は圧倒的な実力で魔物達を倒せるのだが今は怪我人に子供に格下パーティーと足手まといがいる状態での戦闘だ本来の実力を出せないでいる。


「困りましたね、このままではじり貧です、父様どうしましょうか?」

「お前はあまり困った風に見えないがな」


 カロンは苦笑いをしながら答える。


「取り敢えず俺とソリュア君はあちらの怪我をしている冒険者達の側にいた方が良いですよね、守る相手は固まっていた方が守りやすいですし」

「そうだな、しかし簡単にはいかないだろう、魔物達も俺達の事に気付いているようだしな下手に動けば狙われる」

「ならまずはあのデスウルフの足止めをしましょう」

「どうするつもりだ?」


 カロンの問い掛けに答える事なくデスウルフに一瞬で近づいた。これは縮地と言う技だ、そして手にしていた剣で切りつけた。


 デスウルフは驚きながらも剣をガードして距離を取る、俺はそのままセバス達に合流した。


「ほほっ、まさか縮地を使えるとは驚きました」

「とても驚いているようには見えませんけど」


 俺の事を面白そうにセバスは見ている。俺がセバスと合流したのを見てカロンはソリュアを抱え直ぐに俺達に合流する。デスウルフとそこそこの距離を離れたために簡単に合流できた。


「テンリには言いたいことがあるんだが」

「父様、戦闘中です、後にしてください、それにこの二人の治療を」


 カロンはため息を吐き女性の冒険者二人にポーションを飲ませる。するとみるみる傷が癒えて行く


「あ、ありがとうございます」

「助かりました」


 二人の女性冒険者はお礼を言いながら起き上がる。


「あの魔物はデスウルフと言います、向こうの集団の魔物はレッドウルフです確かアシュフォード大陸にいる魔物達のはずなのですが」

「大丈夫です、わかっています」


 俺は笑顔で頷いた。それを見た女性冒険者は少し頬を赤くした。


「私は魔眼で魔物のステータスを見ましたがあまりの強さに私達では逃げることもできなくて」


 魔眼で魔物のステータスを見るか、そう言えば俺の技能に神眼があったな、すっかり存在を忘れていたよ。俺は心眼を使いデスウルフのステータスを見た。


名前:デスウルフ

ランク:A

HP:4800/4800

MP:0

攻撃:450

防御:300

魔力:0

敏捷:500

幸運:3

技能:統率 狂化

PS:ダンジョンや迷宮と言えばイレギュラーが起こるのは定番だよね。


 デスウルフのステータスを見て冷や汗を流す、ステータスが高いのはわかったが何よりもPSの文だ、このイレギュラーの犯人はアトレイアだった。


「お前かよ!」


 俺がいきなり大声を出した事に周りの皆は驚いていた。


「テンリどうしたんだ!」


 カロンは急に叫んだ俺を心配そうに見る。


「すいません大丈夫です」


 俺は神眼を発動させたままカロンのステータスを見た。


名前:カロン=エレノール

年齢:31

性別:男

種族:人族

称号:辺境伯 十二聖天序列四位 冒険者Sランク 

HP:9900/9900

SP:16000/16000

攻撃:790

防御:750

魔力:1600

敏捷:700

幸運:1100

技能:火魔法 水魔法 風魔法 土魔法 光魔法 闇魔法 雷魔法 氷魔法 植物魔法 無属性魔法 詠唱破棄 縮地 剣術 格闘術 魔功術 気功術

PS:この世界のHPとSPの最高数値は99999だよ。


 カロンのステータスはやはりデスウルフより上だな。続いてセバスのステータスを見る。


名前:セバス=フォルミリア

年齢70歳

性別:男

種族:人族

称号:執事 冒険者Sランク

HP6500/6500

MP7000/7000

攻撃:600

防御:540

魔力:620

敏捷:880

幸運:1300

技能:治癒魔法 無属性魔法 詠唱破棄 魔眼

剣術 双剣術 格闘術 槍術 魔功術 気功術 魔気統合術 状態異常無効

PS:攻撃、防御、魔力、敏捷、幸運の最高値は9999だよ。


 セバスにも家名があったのか、年齢的な事でカロンよりもステータスが低くなっているようだ、歳をとると老化でステータスも低くなると言う事だろう。


 ′夢を掴む者′達とレッドウルフ達のステータスも見る。


名前:エリュン

年齢:23

性別:男

種族:人族

称号:冒険者Bランク

HP:560/1160

MP:170/280

攻撃:200

防御:190

魔力:50

敏捷:170

幸運:270

技能:無属性魔法 剣術 気功術

PS:テンリのアイテムボックスにある剣をそろそろ使ってあげてね。


名前:ヒューラ

年齢:20歳

性別:女

種族:人族

称号:冒険者Bランク

HP:390/500

MP:500/1300

攻撃:40

防御:60

魔力:230

敏捷:100

幸運:120

技能:火魔法 風魔法 土魔法 無属性魔法

詠唱短縮

PS:じゃないとそろそろ拗ねちゃうからね。


名前:ヴィレオ

年齢:19歳

性別:女

種族:人族

称号:冒険者Bランク

HP:310/460

MP:450/1200

攻撃:70

防御:65

魔力:210

敏捷:110

幸運:110

技能:火魔法 水魔法 氷魔法 無属性魔法 詠唱短縮 

PS:もしが拗ねて機嫌が悪くなると周りの人達に被害があるかもしれないから気をつけてね。


名前:サリュアス=ドロワース

年齢:22歳

性別:女

種族:人族

称号:ドロワース家の長女 冒険者Bランク

HP:700/1000

MP:390/970

攻撃:140

防御:130

魔力:180

敏捷:130

幸運:100

技能:風魔法 雷魔法 無属性魔法 詠唱短縮 弓術 格闘術 魔功術

PS:私は応援してるよ。


 ′夢を掴む者′達は連携が上手くレッドウルフ達の攻撃を何とか耐えている感じだ。


名前:レッドウルフ

ランクB

HP:680/900

MP:0

攻撃:120

防御:100

魔力:0

敏捷:190

幸運:2

技能:統率 意思疎通

PS:リアナとアルナも頑張ってだって。


「父様、俺が戦います」

風邪でダウンしながらも仕事が休めないので身体が辛いです。

皆さんも病気には気をつけてください。

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