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病室にて
病室に入るとベッドで上半身だけ起こしている露木と、その横にある椅子に腰掛けている那由多の姿があった。
「遅いですよ。どこで油を売っていたんですか」
那由多は少しご立腹のようだ。
「悪い悪い、ちょっと腹が痛くてトイレに行っていたんだよ」
「それなら仕方ないですね」
納得してくれた那由多を横目に樹は露木に話しかけた。
「よっ、体調は大丈夫か?」
「元気過ぎて、どうして入院しているのか分からないぐらいだよ」
露木は笑いながらそう言った。
「そうか、とりあえず、これ。
買ってくるの忘れたから、そこの売店のやつだけど」
「そんな気を遣わなくてもよかったのに」
「いやいや、この前、俺の見舞いに来てくれた時に買ってきてくれただろ?
そのお返し、に釣り合う品じゃないけど、受け取ってくれ」
好意の押しつけだ。しかし、露木は嫌な顔をすることなく、袋を受け取ってから眩しい笑顔で「ありがとう」と言った。
それから露木と世間話をしてから病室を後にした。
前回と分けずに書けばよかったなと後悔しています。
次から物語は急展開していきます。
なんじゃこりゃと思うかもしれませんが、読んでいただけたらと。




