表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裏神様に願いを!  作者: ぞのすけ
16/28

夜が明けて

 一夜明けて、スマホで予めセットしていた目覚ましアラームで目が覚めた。時刻は午前七時十分。少し早い気もするが、久々の学校ということもあり、樹はベッドから起き上がることにした。

 しかし、昨晩の事はまるで夢みたいな出来事だったと思う。いや、実際に夢だったのかもしれない。体に痛みは無かったわけだし。まぁ、頬をつねって確かめたわけじゃないけれど。

 まぁ、夢でなければ空を飛べるなど、青色の猫型ロボットが机の引き出しから出てこなければ有り得ない話だろう。

 「何を朝から呆けたことを言っておるのじゃ」

 不意に後ろから声がしたので樹は振り返った。そこに居たのは半透明の裏神様だった。

 「お、おはようございます」

 樹が挨拶をしても裏神様の呆れ顔は変わることはなかった。

 「あ、あの、今日はなんでそんなに透けているのですか?」

 「これか? これはな、力の使い過ぎを防止する為じゃ。

 妾はまだ安定しない存在じゃから、あまり力を使い過ぎると存在そのものが危うくなるから仕事以外は力をセーブしておかないと、いざという時に困るからのう」

 神様なのに安定しないとは、それは果たして神様と呼べるのだろうか?

 「おい、お前は妾の従僕だということを忘れるなよ。

 お前の魂は妾の物なのじゃぞ。お前が口に出さなくとも考えていることは妾にも全て伝わるのじゃぞ」

 ということらしい。まぁ、従僕じゃなくとも神様なのだから心の中を読むなど、簡単なことなのだろう。

 裏神様はどこから取り出しのか分からないが、いつの間にか手には煙管が握られていて、その煙管を一つ吸い込み煙を吐き出すと、こちらを見てニコリと微笑んだ。

 すると、丁度そのタイミングで樹の部屋の扉が勢いよく開け放たれた。樹は後ろを振り返ると、そこに立っていたのは双子だった。

 「お、おはよう。どうした?」

 「どうしたもこうしたもないよ! 朝起こしにくるのは由果の仕事だったでしょ?」

 「そうだったっけ?」

 俺はそう言いながら考える素振りを見せて、裏神様がいる方に目をやった。裏神様は我関せずという表情で煙管を吹かしている。

 そう言えば、裏神様は他の人に見えるのだろうか?

 「見えんよ。他の人間には姿、形は見えないし声を聞きとることも出来ん」

 裏神様はわざわざ樹の疑問に答えてくれた。

 「まぁ、見る事の出来る人間もおる。その人間はお前と同様に神に魂を差し出した人間が主じゃな」

 「へぇ、そうなんですね」

 樹がそう言うと那由果が反応した。

 「うぇ、朝から何独り言をブツブツと言っているのさ。気持ちわるっ。

 お母さんが朝ごはん出来ているから早く降りてきてってさー」

 那由果はそう言うと樹の部屋を後にした。那由果の姿が見えなくなると裏神様は「だから、さっき言っただろうが」と言いながらケラケラと笑った。

 樹は深いため息をついて自分の部屋を後にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ