3-3都合の良い相手
平岡「全身持っていかれるとか……ヤバいっス」
畳の上でゴロンと半回転させられて仰向けに倒れてる平岡くん。
「ううぅ……」と身体を起こしているが、精神的にダメージを受けているように見える。
私「よし、ここまではもしかしたらって想像出来てた。次が問題だよ」
平岡「そうッス、左は勝たないとヤバいっス」
しかし、大丈夫なのか? 何だか自分が勝負するのに、相手の気持ちも考えてしまうとか。だが、勝負は勝負、やってみよう。
私「いくよ。レディー……Go!!」
平岡君が身体を被せて来る位本気だ。浴衣の下の腕が僅かに見えるが、全身体重掛けてギリギリとワタシを追い込んでいる。
が、こっちも本気の力を返すと、「うっ」とか言って体重掛けてる上半身が少し戻されたりする。
ていうか、平岡くんの格好がそれこそ本当にヤバイのだ。
もう、自分の利き腕でも負けを考えてしまったのか、身体を思いっきし載せる支えみたいになってる。
そこまでしないと色んな意味でヤバイ状態なのだ。
自分のプライドを守りたいだろうし、生きるためにも必死なのだと思う。
何でここまで痩せてしまうほど追い込まれてしまったのか。
なめられないように、ある程度ひっくり返すことは出来た。体重を掛けてあとは潰すだけのはずだった腕がギリギリ互角近くまで返されて、体重どころか脚の力を込めて斜めに力を入れ始めた段階で、マジでウケて負けた。
必死さに負けた。
私「ハハハッ、その体勢は無いわ~(笑)。まあいいや、平岡君の勝ちー!!」
平岡「すみません、ありがとッス」
本気で返されて、もうダメだと思ってたけど、勝てて良かったようだ。
私「平岡くん、必死すぎて浴衣で腕隠れて筋肉とか見えなかったし~(不満(笑))」
平岡「そこッスか、申し訳ないッス」
私「とりあえずこれネ」
と、勝利者に与えて、
私「良かったら相撲もしてみる?」
平岡「追加でその……」
私「ハイハイ参戦してくれたらね」
平岡「OKッス」
長身ガリガリ選手と相撲対決出来ることになった。




