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第47話 奴隷の首輪の出所

ドーラの右手の光が消えた時には地面に落ちた数滴の血が残っているだけで、それ以外は光の魔法によって綺麗さっぱり消えている。

ドーラの右手から滴っていた血も綺麗になっていた。


傍で見ていた親分は微動だにせず自分の死を受け入れているようだ。

目の前で起こった出来事を見て抗う事の無意味さを感じ取ったのだろう。



「無理だ・・・・・終わりだ・・・」



馬車から小さい子供が降りてくるが、その子供に親分はまったく気づいてない。

その子供は少しずつドーラ達の傍まで近づいてきて立ち止まった。



「お疲れ様。一時はどうなるかと思って心配したよ」



アーロンが二人に話しかけると、ドーラが頭を下げて謝りだす。



「アーロンすまぬ!久しぶりに侮辱されて感情を抑えられなんだ、許してたもう」


「大丈夫だよ、シルフィーのおかげで人類滅亡は免れたからもういいよ。逆に我慢させちゃってごめんね!シルフィーもありがとね!」


「別に良いわよ!大した事じゃないから」


「よーし二人とも頑張ってくれたから次の街でスイーツ巡りしようね」


「やったのじゃ!溜まったストレスをスイーツで解消するかの」


「良いわね、どんなスイーツがあるのか楽しみだわ」



先程までと違い穏やかでのんびりした空気が流れ始める。

3人が会話しているとようやく親分がアーロンの存在に気づいてこちらを見ていた。



「やぁ!お友達の事はごめんね。でも先に手を出してきたのは君達だからしょうがないよね」


「僕さぁ~聞きたい事が有るんだけどおじさん教えてくれないかな?」



親分は急いで首を縦にブンブンと振って答える。

目の前でアッサリと部下達を握りつぶしたこの化け物がこの子供に頭を下げて謝罪している所をみていたからだ。

見た目は普通の子供の姿をしているが間違いなくこいつも化け物だと親分は思った。

しかもドーラがアーロンに謝罪したこ事で一番ヤバいのはこの子供だと確信した。



「あのドワーフ達に着けてある奴隷の首輪なんだけどね。どこで手に入れたの?」


「教えて欲しいんだよね~」



アーロンが笑顔で親分に問い掛ける。



「話します!この(エアフルト)の|トットていう街の《食神の晩餐 ダリル&ドリル》ていう店で用意してもらいました」


「《食神の晩餐 ダリル&ドリル》だと!そこで売っているのか?」



ダリルとドリルの名前を聞いてアーロンの口調が変わった。



「いや!そこで売ってるわけじゃないです。あの店の仕事を手伝うために首輪を支給されてました」


「何の仕事していたのだ!」



親分はその後自分達がしていた事をすべて話し始める。



●《食神の晩餐 ダレル&ドリル》は裏で奴隷売買をしていた事、自分たちが奴隷の首輪を使用してドワーフ達を(トット)まで何度も連れて行っていた事。

●最近ドワーフの奴隷の値段が高くなっている事。

●奴隷を集めているのがこの(エアフルト)の貴族である事。

●ドワーフ達が貿易国家(ノルトライン)に送られているらしい事。

●俺達みたいな運び屋が他にもいる事。



知っている事をすべて話し終わった親分が深く深呼吸する。



「ふー、俺が知ってるのはこの位です。もう何も知りません」


「そうか・・解った!」


「ヒューーー ッ  ドサッ!」



アーロンが親分の首を風魔法の刃で切り落とした。アーロンのは拳を強く握りしめて王都(フルト)の方角を睨んでいた。



「許さんぞ!この国で奴隷の首輪を使用するなんて、しかも貴族が関わっているなんて許せん!」


「絶対に見つけ出して潰してやる!」



アーロンが王様のような口調で激怒している。



「シルフィーよ!アーロンがめちゃめちゃ怖いのじゃ。どうしたものかの?」


「知らないわよ!とにかく今は知らない顔をしておくのがいいと思うわ!」


「そうじゃな!それがよさそうじゃの」



アーロンを見ていたドーラが肩を震わせながらシルフィーに話しかける。



「しかし口調と見た目にギャップがあり過ぎないかの?( ̄m ̄〃)ぷぷっ!」


「しーー!黙ってなさい!解ってるわよ! ( *´艸`)クスクス」



2人が陰で笑っているとアーロンが魔法を使った。

アーロンは今しがた首を切り落とした男と部下達をクローンで造り上げた。



「シルフィっー!僕が造ったクローンに下級精霊達を宿らせる事って出来る?出来れば知能の高い子が良いんだけど。」


「出来るけど何で?」



アーロンがシルフィー達に自分が考えてる事を説明する。


自分達はビート領に行く目的があるので直接調べられない。

親分のクローンに自分の意識を、部下達に下級精霊達を宿らせることが出来れば代わりが造れるんじゃないか?

そうすれば親分達に成りすまして奴隷の首輪を使っている貴族に近づき企みを調べられるし、捕まっている者達を助け出せるんじゃないか。



「面白そうね!」


「嫌な子も要るかもだけど、基本は暇してる子が多いから喜んで手伝ってくれると思うは!」



シルフィーか呼びかけると下級精霊が一列に並び始める。中には順番争いで喧嘩している子も要る。

かなりの数並んでいる。その数、数百精霊。部下のクローンの数は10人である。



「困ったわね、かなりの数だわ。」


「シルフィー賢い子の方が助かるんだけど。」



シルフィーが眼を閉じて考えている。



「ドーラって竜眼でステータス見れたわよね!知力の高い子を10人選んでくれないかしら?」


「面白そうじゃからかまわぬぞ」


「その子とその子そしてこの子・・・・あっちの子と・・・最後の10人目はコヤツじゃ!」



ドーラが竜眼を使って10人の選抜が終わった。

周りでは選ばれなかった下級精霊達が、がっかりとうなだれていた。

泣いたり不良(グレ)てしまったり地面に指で穴を掘ってる者もいた。

アーロンは申し訳なくなり下級精霊達に自分の魔力を分ける事にした。



「今日は皆ありがとうね、集まってくれた君たちには僕の魔力をあげるからまた何かある時は宜しくね」



その言葉も聞いた瞬間、集まったすべての下級精霊達が我先にとアーロンに群がって覆いつくしてアーロンの姿が見えなくなる。



「やばいのじゃ!これは大変な事じゃ!」


「アーロンのバカ!精霊界の理を捻じ曲げちゃったらどうすんのよ!」



2人の心配を知らず莫大な魔力を下級精霊達に与え続けるアーロン。アーロンの魔力を体に取り込んでいた下級精霊達の身体が少し大きくなった。



「アーロン!辞めなさい!」


「魔力の放出を止めるのじゃ!」



2人の声を聞いたアーロンは急いで魔力の放出をやめたが時すでに遅し。



「何?どうしたの・・・・? ピカーー!」



アーロンが魔力の放出を辞めたと同時に下級精霊達が光輝き始めドンドンと輝きを強めていく。数秒輝いて、輝きが消えた後には幼児位の容姿だった精霊達が中学生位の容姿になっていた。


※精霊たちの容姿は人型から動物まで様々であり精霊の階級によって容姿も成長する。例えば下級精霊は幼児位の姿・中級精霊は中学生位の姿・上級精霊は大学生位の姿・大精霊は基本成人の姿(容姿は自由に出来る)になる。



「やはりの。」


「あのバカ!やりやがったわ。ちょ~面倒な事になったんですけど~。私以外の大精霊に怒られちゃうじゃない」


アーロンが眼をぱちぱちさせながら変貌をとげた精霊達を見ながら聞いて来る。


「この子達は誰?」


「あんたが、またやらかしちゃったのよ!」


「馬鹿みたいな魔力をこの子達に吸収させたせいで中級精霊に成っちゃったの」


「成長しちゃったの!普通は数千年の時間をかけてゆっく成長するのを一瞬よ一瞬!何なのあんたって。」


「この際だから、あんたには説明してあげるわ!」



シルフィーが精霊について話始める。


●精霊は数千年単位で成長する。(精霊は強力な力を持つて生まれてくるため、その力に負けない精神と知識を時間をかて培う必要がある。)そうしないと馬鹿なままなのに、力だけが強くなってしまって勘違い精霊になる。※要するに問題児だ!


●この世界には6属性の精霊が存在てシルフィーと同じ大精霊が6人居る。その上に精霊神もいるが今は空席である。(現在はシルフィーが一番魔力が強くて最高齢なので時期精霊神の候補になっている。シルフィーはそれが嫌で放浪している。)


●数分前までは属性ごとに精霊の数は同数でバランスがとれていたがアーロンの行動によって風属性の下級精霊数百人が中級精霊に成ってしまい、一気にバランス崩壊してしまった。


●この状況を他の5人の大精霊が知れば必ず会いに来るであろう事。



「解った?又、あんたがとんでもない事したって事なのよ!」


「アーロンよ、今回の件は妾もやり過ぎじゃと思うぞ。しっかりと反省するのじゃ!」


「ごめんなさい。ご迷惑をおかけしました」



ドワーフ達は檻の中から目の前の3人が善人なのか悪人なのか解らず今もなおガタガタ震え続けている。


















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