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第42話 初めての街 トット

自分の漏れだす魔力を結界で包んで隠すことが出来るようになったアーロン達は、夕方には王都(フルト)に近い(トット)に来ていた。

(トット)に入るのは、エイベルから貰っていた身分証があったのですんなり入ることができた。

王都に近いだけあってそこそこ大きい街である。


街に入ると結構賑わっていた、しかしある違和感にアーロンは直ぐに気づく。

その違和感とは、王都(フルト)に多くいた人族以外の種族がこの街に居ない事である。



「なんで?どうして人間しかこの街には居ないの?他の種族の皆はどこに行ったの?」



アーロンが戸惑っている。



「この街にはさぁ~人間以外の種族は居ないみたいよ。」



シルフィーが風の下級精霊達に確認をとって教えてくれる。

シルフィーの言葉を聞いたアーロンは王であった頃の記憶を思い出している。あの頃は王都(フルト)に近い街にもドワーフやエルフ、獣人など沢山の種族が住んでいて賑わっていたはずだ。


アーロンは第一王妃であるヒルダと王子であるダーメンの顔がよぎった。



「シルフィー、近くに馬車を止めれる場所ってあるかな?」


「すぐ近くに宿があるから精霊たちに案内させるわね。」


「さっそく、カフェに行くのじゃ!シルフィーも行くであろう」



ドーラは新しい街で美味しい物を早く食べたいみたいだ。



「そうだね。僕は少し用事が出来たから二人はカフェ巡りでもして来てよ。用事はすぐ終わると思うから後で合流するね。」



宿は直ぐ近くに在ったのでシルフィーに大人の姿で部屋を取ってもらった。馬車を止めて部屋に3人で入るとドーラは早く出かけたくてシルフィーを引っ張って出ていく。



「さぁー行くのじゃ。シルフィー。はようせい!」


「ちょっと待ちなさいよ!アーロン何かあれば言いなさいよね。解った!」



シルフィーはドーラに引っ張られながらもアーロンの事が気になっているようだ。



「解ってるよ。その時は精霊達からシルフィーに伝えてもらうよ。大丈夫だから二人は楽しんできなよ。」



シルフィーとドーラは笑顔で窓から出て行った。



「窓からって (;´・ω・)・・・  入り口からの出入りを覚えさせないとダメだな。」


「さぁ、ちょっとエイベルに連絡を取ってみようかな。」



アーロンはベットに腰をかけて目を閉じる、意識をエイベルに預けてある小鳥型のクローンに移した。

閉じていた目を開けるとエイベルの執務室が視界に入ってきた。アーロンは周りを見渡してみたがエイベルの姿が無い。



「おかしいな、エイベルはどこかに行ってるのかな?聞きたいことがあったんだけどな、少し待ってみるか。」



アーロンが独り言を言ってると目の前から大きな手が表れて体を両手でつかまれた。



「その声は、アーロンですね。」



エイベルの声が聞こえた。小鳥型のクローンはエイベルの頭の上に止まっていたようで、頭上からアーロンの声が聞こえたのでエイベルが頭の上からクローンを捕まえて顔の前に持って来たようだ。



「やぁーエイベル居たんだね。」


「居ましたよ急に頭の上から声がするからビックリしましたけどね。この魔法は凄いですね、アーロンにはこちら側が見えているんですよね。」


「ああ、しっかり見えているぞ。」



エイベルがとても驚いてる。アーロンがいれば情報戦で他国に後れを取ることは無いだろう。鳥型クローンなどを複数放てば戦争や商売でもあらゆる最新情報を得ることが出来るのだ。いくらでも国を強く出来るのではないかと考えてしまう。

少しの間、色々と考え込んでいたのでアーロンの声が聞こえていないようだ。



「エイベル!・・おーーい!・・どうしたんだ?上の空だぞ」


「・・・・・・・・!すまんすまんちょっと考え事をしていた、大丈夫だ。」


「どうしたんだ?何かあったのか。」


「少しエイベルに聞きたいことが有って連絡したんだよ。」



アーロンは(トット)の異変についてエイベルに聞いた。



(トット)から人間以外の種族が居なくなってるんだけど、エイベルは把握してるよね。確か(トット)を管理してる貴族は第一王妃派だったけどその影響だったりする。」



アーロンの話も聞いたエイベルが申し訳なさそうに話し始める。



「すみません、その通りです。精霊のおかげで暗殺の脅威は無くなったんですが、この4年間で第一王妃(ヒルダ)側の宰相(ドリル)財務大臣(ダレル)の力が徐々に大きくなり、特に財務大臣(ダリル)が金銭を使いアーロン側だった貴族達を次々に買収してしまい大勢力に。私の全権代理者としての力も弱くなってしまい・・・・・今は何とか立場を守っている状態です。」


「ですが私が亡くなるか、ダーメン王子がよほどの功績を上げたりしなければ、今すぐ私の立場が変わることは無いと思いますのでまだ数年は大丈夫ですよ。精霊のおかげで暗殺される事はほぼ無くなりましたし、ダーメン王子は相変わらず能力も才能も無い上に努力という物を一切しませんので国民が認めるほどの功績など上げられるわけありませんし。」


「それに、アーロンの能力を実際に体験したら何とかなりそうな気がしてきましたからね!今のアーロンは、王では在りませんがその能力は貸してもらいますよ。ここから国を取り返しますから!」



話し終わる頃にはエイベルの顔も少し吹っ切れた感じで笑顔になっていた。どうやらダーメン王子の無能さとアーロンの能力を実感したからだろう。



「いつでも言ってくれ、俺の力ならいつでも貸してやるからな!俺もこの国を守りたいしな。」


「エイベルありがとう、聞きたいことは聞けたから戻るよ。3か月後には帰ってくるからまたな!」


「了解だ!冒険の旅楽しんできてくれ。またな。」



アーロンはエイベルに別れを告げてクローンから自分の体に意識を戻した。目の前の景色が(トット)の宿の部屋に戻った。



「よし!まずはシルフィーとドーラの所にでも行こうかな。風の精霊さん!シルフィーたちの所に案内してくれるかな?」



アーロンが風の下級精霊話しかけるとシルフィーたちの所に案内を始めたので、アーロンも部屋を出ていく。












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