#43 第二の舞台(ステージ)クリア??
それは言わぬが花。
◆
「お前は確かに言っただよ! あのお方の名前を!」
「…知らねえっつってんだろゥが‼」
ギャキ!
入江が、弓を構えた。
「この距離なら、殺れるぜ? 手前は死ぬ」
「本当に不作法な女だべ!」
ガシ!
「ぬあ!?」
思わないところから静止が入った。
「止せ」
「血の気多すぎだぞー? 出口ィ~~」
「…《憤怒の五十嵐》に言われたくねェわ!」
「減らず口め!」
ちゅううううううううううううう!
「む、っぐ! ンン゛ンん゛ん゛ッ!」
五十嵐に口を塞がれてしまう。
それは息を吸うことも許されない。
「お、おい。…五十嵐…冬生??」
唐突もない五十嵐の行動に、
「いい加減にしろ!」
小林が入江の身体を引っ張るも、力強く五十嵐が抑えているために、動かない。
そして、入江も涙目で頷き、OKサインをする。
ようやくここで、五十嵐も口を離した。
「ぷは! 子供じゃあねぇんだから、聞き分けなきゃな」
バキッ‼
小林が五十嵐の頬を殴り飛ばした。
「の゛あ゛ッ!」
ずごごごーーーーッッ‼
ドズン…岩に当たり、身体が止まった。
「こ、小林さん、あたたたた、たたた…」
何やら怪しく、ただらならない空気に、メジロと伍朗は震えた。
「い、言いたくないなら。うちが教えてあげるべさ」
「やや、やめなないか。メジロ! あの方がどこで聞いているのか分からないんだよ??」
「この《呪い》を解くにはあの方しかいないのは知ってるべさ! 兄さだって‼」
ぐぬぬ! メジロが涙を流した。
「うちは! 元に戻りたいだけだべさ! 兄さは、その姿が、いや、元々だからいいかも知らねが! うちは解きたいんだべさ‼」
三人がきょとんとする。
すると、入江がー
「解くも何も、アイツ…居ねえぞ?? ここにはな」
腕を組み敷きながら言う。
「「!?」」
へなへな~~とメジロの身体が地面に着いた。
「あ゛ああ゛あァ゛ア゛ア゛ッッ‼」
「じゃあ。俺と来いよ。俺を助けてくれたんだべ? 手前が」
「え゛?」
「俺が手伝ってやんよ」
「え゛??」
「そんで貸し借りなしっつ~~のは如何ざんしょ??」
にか!
「…はげーー」
「! 禿は名前じゃあねぇかんな?? お゛い゛‼」
「?? だって、そう呼ばれてだべさ。お前さ??」
サラサラー…。
「俺ァ、入江出口っつー~~男だ!」
「「お、男??」」
メジロと伍朗が驚いた。
「「いやいや。女、こいつ、女だから。今は」」
さらに驚く。
「「今は??」」
「「そうそう、今は」」
そんなやり取りの中、入江が低い声を出した。
「ど~~やら、そいつらも俺たちの仲間みたいだぜェ」
一斉に振り向くと。
「面白れェこと、してくれるぜ! ははは! ぶっ殺してやんよォ~~ッ」
入江の顔が、表情が変わる。
鬼のものへと。
《標識調》が洞窟を塞ぐかのように生えていた。




