#24 ジャングル攻防戦
《憤怒の五十嵐》、か。うん、悪くない。
みんな、俺の前から居なくなればいい。
そんな俺の前にだよ。変な子供が寄って来やがったのよ。
『何で、いつも怒っていられんの? アンタは』
生意気にも、俺に物怖じない少年が近寄って来やがった。
『ま。分からなくもねぇけど』
分かった風に言うな。子供のくせに、てなる訳よ。
『でも。ま、俺みたいのに言われたくないよな』
「まぁな!」
俺は手を握り締めた。
そして、虫へと遅いかかる。
『でもさーアンタも、江頭の主任みてえに馬鹿だよ』
ドガァァァァァァッッ‼
「どこがってんだよォ‼ クソ生意気な子供の分際で!」
大きく声を荒げる。あのクソ生意気な子供。
お前なんか、相手に出来ねぇのよ。
だって、お前はあの人のお気に入りだ。
「?? 何、言ってるのかな~~、五十嵐チーフ」
浦飯が立ち止まる。
「さてね」
入江が浦飯の腕を掴み、走る。
「っわぁ!」
ザザザザーー……!
「何か、思い出したんでしょ」
◆
「拳、痛くないの?」
「そっちこそ。痛いんじゃあないっスかぁ??」
五十嵐と小林が睨み合い。ほくそくむ。
「「痛いよなぁー」」
そして、虫の大群を凄む。
「「ぶっ殺す‼」」
◆
「っど! どこまで走るの~~疲れたよーもォ~~無理ぃ~~」
浦飯が悲鳴を上げる。
入江も掴んでいた腕から手を離した。
ペタン……!
「どこも。安全じゃあないんだよなァ」
入江もため息を漏らす。
(こ~~いうときの主任じゃあねェのかよ!)
入江にとって江頭は便利道具の一部となっている。
「あの、木っぽいのも生えねェったら! 使えねェなァーッ」
ザァッ! 入江は足元の草を蹴飛ばした。
「ん??」
すると、そこにはーー紫のボタンがあった。
「なぁに~~? 入江ちゃん??」
浦飯も、入江の視線の先を見る。
「これ、何だと思う? トヲル」
入江は真剣な話をするとき、相手の名前で呼ぶ癖があった。
だから、これは真剣な話だと、浦飯も息を飲む。
「何かの、ボタン……でも、押しちゃあダメだと思うの」
「……逆も、あっだろう? ほら」
「そ、そんな都合がいいもんなんて危ないよ」
浦飯も続ける。
「もしもだよ? もしも、押すならーー主任と、チーフが来てからのほうがいいよ」
入江は来た道を睨んだ。
「分かった!」
「え。い、入江ちゃん?」
「連れて来りゃあいいんだな??」
「ぇ?! あ……え?!」
「連れて来っから、浦飯さんは、そこで隠れててくれよな!」
ダダダダ‼
そして、行ってしまった。
呆然としてしまう。こんな場所に、一人残されてしまう。
「ぇ゛え゛~~うっそでしょォ~~~~~~~~~~~~~~うッッ?!」




