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17を理る者  作者: lilhytte
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5

※不備を見つけた際は誤字報告受付まで。


適当で良いよ、多分ね。



 重く積み上げた後ろを振り返れば、律する者に導かれてその身を削る。

引き摺るにも重く、円滑に事を進める為に連れられた輪に入れば、確かな一途を辿れるものだ。

その輪が結ばれている間に、如何に進む事が大事かは語るまでもないだろう。






 むらのひろばで、みんながんばってる。

みんなたのしそうなのに、わたしはきをみてるからつまんない。



「ちょっと借りてくぜ」

「そっちを待ってくれ。いくぞ、せーのっ」



またわたしのいすがちいさくなった。

まほうのことばをよむのもつかれたし、わたしもなにかしたい!



でしさんならいいかな?たしか、あっちにいたし。

 きはみてなくても、どこにもいかないもん!



「でしさん!わたしもなにかしたい!」

「イルリーナちゃん?うーん、どうしようかな」

「きはみてなくても、どこにもいかない!わたしもなにかしたい!」

「ははっ、確かにそうだね。でも、勝手にやったらファテミオ様に怒られちゃうよ?」



むむっ。

 おとおさまにおこられるのはよくないけど、みてるのはつまんないし。

でしさんにわかんないところ、きく?



「でしさん!わかんないところおしえてくれる?」

「うーん、イルリーナちゃん。悪いけど、僕はちょっと忙しいんだ。少しだけ待ってくれない?あっ、こら!それはおもちゃじゃないんだ!待て!」



 でしさんいっちゃった。

も〜、きにかえる。



「おや?この魔法は、イルリーナちゃんじゃないか!透明になる魔法で歩き回ってたら危ないよ〜?」

「まほうじゃないもん!いーちおにい、あのね?さっき、でしさんのところにいったの。でも、でしさんがいっちゃって、つまんないの!」

「困ったな〜。イルリーナちゃんと遊びたいんだけど、すぐ行かないと、村長さんに怒られちゃうや」



いーちおにいもだめ。

やっぱり、きにかえる!



「ん、わたしきにかえるね?またね、いーちおにい」

「木?どこの事か教えてくれるかな?」

「きはあそこ」

「あぁ、よっし!わかった。イルリーナちゃん、後で絶対遊びにいくね!」



いーちおにいもいっちゃった。

わたしもかえる!



 あれ?またいすがちいさくなってる。

へんなの。






「おーい、よそものー!」

「その言い方やめなさいよ。かわいそうでしょ?」

「なんでだよ。別にいいだろ?よそものなんだし。そこはおれたちのものだぞ!あっちに行け!」



 よそもの?

わかんないけど、わたしはよそものじゃないからちがう!

つぎは、しゅーとりゅっくは、あーてぃー?んん . . .



「ほら、変な言い方するから」

「聞こえてないだけだろ?はぁー、おまえ!ここはリカティオさまの領地だぞ!」



いつも、おうさまやってるひとがうるさい。

きをみるのはわたしだし、りょうち?じゃないもん。



「ここは!この、リカティオさまの領地だ!おれは王様だぞ!言うことを聞け!」

「ここはりょうちじゃないよ?それに、きをみるのはわたし」

「なに?王様の言うことを聞かないのか?」



そもそも、おうさまじゃないし。

おうさまはむらにいない。



「このくにでえらいのはおうさまじゃないし」

「なんだと!王様を侮辱するのか?言わせとけば、無礼だぞ!よそもの!」

「あのさぁ。まぁ、いいや。イルリーナはここにいるように言われてるんでしょ?」

「そう!」



 おとおさまにきをみていてほしいっていわれたもん。

んん、きょーくはららばー、だめ?うーん . . .



「ほら、あきらめなさいよ。イルリーナは言われてここにいるのよ」

「なんでだよ!じゃあいいよ。でも、これはもってくからな!」



おうさまがきをつかむ。

でも、これはおうさまのきじゃないのに?

おとなのひとしか、つかわないっておとおさまがいってたし。



「なんで?おうさまのきじゃないのに」

「うるせー!おれの城に使うんだよ!」

「しろ?でも、それにつかうってきいてないよ?」

「いいからよこせ!」



でも、おとおさまにいわれたし。

 だめなものはだめ。



「おとなのひとしかつかわないっていわれたからだめ」

「うるせー!おれが使うからいいって言ってるだろ!よそものはだまってろよ!」

「はぁ〜、あんたたちはも〜!」



おうさまがつかむから、あしでじゃまする!

きしとまほうつかいもつかむし、もー!だめなの!



「だめ!」

「じゃまするな!」

「いいかげんにしなさいよ、あんたたち!」

「おれの城に使うんだ!」



 . . . ん!えい!

ちゃんととべた。



「は?なんだよ。じゃましただけ?」

「やっと言うことを聞いたんだろ。いくぞ!」

「ちょっと、やめといた方が . . . 」



バキッ―――



「やばい!くずれるぞ!」

「はなれろ!」

「これは、なんの騒ぎだい?うわ!っと危なかったな」



いーちおにいがきて、くずれそうだったきをもどしてる。

すごいちから!



「これでよし。さて、これはどう言う事か聞かせてくれるよね?」

「それは . . . ぜんぶイルリーナのせいだ!」

「はぁ〜、あんたはほんとうに」



 え!わたしのせいじゃないもん!

おうさまがわるい!



「リカティオはこう言ってるけど、本当かい?イルリーナちゃん」

「ちがうもん。おうさまがしろにつかうってきをつかんだから!」

「ちっ、なんでぜんぶ言うんだよ!」



なんでって、きかれたからいっただけなのに?

わたしがわるいの?



「城か。ここにある物を勝手に使ったのかな?」

「だっていっぱいあるし、あまったらいいって言われたから!」

「でもこれ、まだ余りじゃなかったよね?それと、余所者だっけ?」



ん、よそもの。

 いわれたけど、わかんないやつ!



「一緒に遊んだ仲のイルリーナに言って良いことかな?」

「でも、よそものなのはほんとうだろ?」

「本当に余所者かな?フィテミオさんがどうしてこの村のことを気にかけているか、知ってるよね?」



 んん . . . おとおさまはよそものじゃない?

でも、わたしはよそものってやつ?

よくないっていってるから、よそものはわるいやつ?



「でも!よそものだろ!おれが村長だったら、こんなやつ . . . 」

「んん?おうさまはそんちょーじゃないよ?」

「うるせー!よそものはだまってろ!」



 やっぱりよそものなの?

よそものだから、わたしがわるいの?



「分かった。イルリーナは余所者なんだね?

じゃあ、もしイルリーナが僕の家族なら、もう余所者じゃないよね?」

「は?なんでイルリーナばっか優遇されるんだよ!」



いーちおにいがかぞく?

かぞくならわるくないの?



「えぇ〜、イルリーナ良いなぁ〜。ねぇ、私のこともよそものって言いなさいよ」

「はぁ?なんでだよ!」

「どうかな、イルリーナちゃん。僕と家族にならない?」



かぞくならよそものじゃないからわるくない?

いーちおにいはおもしろいし、かぞくでいいけど、

へんなこというし、これもそう?んん . . .



「いーちおにいとかぞくになる」

「よっし!じゃあ、みんな2度とイルリーナに余所者って言わないこと。良いね?」

「ちっ、もういいよ」



よくわかんないけど、いーちおにいとかぞく。

 わたしはもうよそものじゃない?から、わるくない!



「おーい!イルリーナ居るかぁー!ファテミオ様が帰るからって待ってるぞー!」

「じゃあ、行かないとだね。忘れ物はない?」

「うん!みんなまたね」






 揺れ行く情にも敵うかもしれない。

顔は見えずとも、声だけで魅せられたかもしれない。

触れた何者にも止めることは叶わなかった。



 触れた者はただ、その姿の手助けとなり、散っていく。

後ろから追う者は居なかった。






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