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悪役令嬢、動き始める


「行ってきますわ。お父様、お母様。」

「気を付けるんだぞ。」

「危なくなったら逃げてもいいからね。」


さて、あの会議を終えて一日経って今、本格的に活動を開始します!


今日少なくとも冒険者活動と、精霊との打ち合わせが行われると思っている。

私は屋敷のエントランスでニストを連れ、お父様とお母様に見送られている。‥‥‥と言っても、ルミリアを呼んで転移するから、馬車前で泣くみたいな定番はない。


「鍛錬を怠らず、()は従者として努めろ。」

「ニスト、ちゃんとフィースを守りなさいね。」

「分かっております。」


しかし、ずっと見送りが終わらないせいで、かれこれ30分ほどルミリアを呼べていない。


まず危険へ飛び込むことの叱責から始まり、

・身を守るための心得

・自分の価値を正しく認識すること

・貴族流会話の仕方

  Etc…

などなど、話続け出立がずれ込み続けている。

この会話も5回目である。


心配させた負い目や家族の愛情のありがたみを感じることで、素直に聞き役に徹していたものの、流石にイライラしてきた。


「行ってきますわ。」

「そうか、外に出る時は護衛と」

「行 っ て き ま す わ」

「「‥‥‥…」」


圧を込めて言葉を繰り返す。

両親だって貴族だ。しかも私より経験がある、つまりは目が鍛えられている。

私がイラついてきたのに分からないわけがない。

笑顔のまま黙り込み打開策を講じようとしたのか、正面を見たまま視界を動かさないまま焦点をずらすように周りを目に映す…あっているかしら?分からないわ。


あ、でも今のは分かった。

置時計を見たわ。そして少し動揺、時間が経っていたことに今気づいたようだ。


両親の引き留めが無くなったので、言われた通り鍵に魔力を込める。

これでルミリアに合図が…あれ?

これって確か契約紋だよね?

 契約紋に魔力込めるって召喚だよね?

ってことはこれ合図じゃなくって強制招しゅ


「おはよう!フィナ!」


来ちゃったよ!?

スマホで電話するみたいに気軽に考えてたら世界で一番偉い人来ちゃったよ!!

まっずマジヤバイ割とガチ目に(語彙力崩壊)


ちらりと後ろを伺い見る。

うん‥‥知ってた。

ごめんなさいお父様お母様、メイドの皆。

突然空中にドレス着た美少女が現れたら驚くよね。


「おはよう、ルミリア。」


私に出来るのは予定通りだったという様に誤魔化すことだけ。

冷や汗かく心情を必死に隠していつものように微笑む。

ああ隣からの視線が痛い!


「迎えに来たよ。準備はできてる?」

「ええ。出発しましょうか。」

「ニストも、大丈夫?」

「はい。何の問題もございません。」

「よし!なら行くよ!」


彼女の問いかけを返していると、最後は私たちの返事を待たずに力を使う。

瞬間、私たちの視界は昨日話した部屋に切り替わっていた。


「「「「「「「「いらっしゃい!」」」」」」」」


そこにいたのは8人の女の子。


一人は、銀の髪に銀の瞳

一人は、赤の髪に赤の瞳

一人は、緑の髪に緑の瞳

一人は、黒の髪に茶の瞳

一人は、肌色の髪に柿色の瞳

一人は、青の髪に銀朱の瞳

一人は、水色の髪に青藍とオレンジのオッドアイ

一人は、淡黄色の髪に灰白色の瞳


上から真雪さん、伊緒さん、佳苗さん、愛莉さん、小百合さん、舞さん、春奈さん、凜華さん。

 転生精霊の皆さんだ。


「少しぶり!元気だった?」

「人間界いってどう?」

「面白いことあった?」

「それより乙女ゲームのどうなってた?」

「ED変わってたりした?」

「ちょっと、それよりって…」

「ヒロインざまぁした?」

「それとも王子がざまぁされた?」


テンポよく質問を重ねる皆さん。

しかし、転生の際自分が好きな姿に変えたらしい皆さんはもれなく美形である。

(ルミリア程の美形がいないのは、『想像力が足りなかった』らしい)

しどろもどろになりつつも返答しようとするが、二回手拍子が鳴り響き意識がそっちに逸れる。


「待った待った。話が進まないから質問ストップ!」


ルミリアが軌道修正を図っていた。

皆さんも納得してルミリアに向き合う。

…あら?何故皆さんはここにいるのかしら?


「コホン。えっと…」


軌道修正できたはずなのに話始めないルミリア

少しの無言タイムが訪れ…


「ああもう!どこから話せばいいか分かんない!」


と、唐突に叫びだした。


「要約!

①フィナと私は時々冒険者ギルドに行く

②フィナが第一王子派に突撃するときは皆が交代で護衛

③連絡は精霊を通す

④フィナの要望はできるだけ叶える

 以上!」


物凄く要約されて話された。

説明口調とかもなく、ただ必要なとこのみを一気に話す。


「質問は!?」

「特になし」

「大ありです。」


そのまま(恐らく混乱した脳で)むせ込むように質問を尋ね、反射で「特になし」と答えたのは真雪さん、「大ありです。」がニストである。

ちなみに真雪さんは皆の視線に対し「はっ、つい癖で!」と言い訳している。


そして地味に追い詰められているのがニストだ。


よく考えてみたら直ぐ分かる。

最近インフレしているが、人型を取る精霊はもれなく高位精霊である。

そして我が国含め世界の国で圧倒的権威を誇る精霊信仰。

=敬うべき人に囲まれて大パニック


想像してみよう――

平社員が大企業の社長ばかりいる部屋に何の説明もなく独り放り出された状況を。

さらにその社長のうち1人は上司で、1人は世界を牛耳っている。


混乱するよね?

しないわけないよね?

ごめんね慣れて!!(諦


「護衛!?人間の自分たちに8人!?」

「正確には10人だよ。」

「増えた!?」


想像の埒外の状況に混乱を極めたニスト。

そして残り二人はラース様とレース様。正真正銘の最上位精霊だ。

ニストに高位精霊、最上位精霊、転生精霊そして人間の見分けなどつかないだろうが(というか私含めた人間誰にも分らないと思う)、この世界にいる私たち以外の人間(人型)はもれなく精霊=目上。まあ大変!


「どうか気にしないでね。私たちは個人的にフィナイースさんの友人なだけだから。」


通常そんなこと言われれば、混乱を加速させるだけだ。でも、むしろ既にかつてないほど混乱していたニストにはいい方向に働いてようで、少しづつ落ち着いていく。

その様子に満足したようににっこり笑い、


「じゃあ、私たちは戻るね。最初の護衛はこの二人だからさ。」


と真雪さんは他5人と部屋を出て行った。

残ったのは愛莉さんと小百合さん。


「私たちはここで待機!」

「&そこの従者君と打ち合わせ。」

「フィナは私と冒険よ!」


ニストへの対応は2人がやってくれるようだ。

そして私たちは、待ちに待った念願の冒険だ!

ファンタジー世界の定番ね!!



「「冒険を始めましょう!!」」




今さらですが、投稿空けまくってすみません!

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