悪役令嬢、謀られる
「うう~。心の準備が~。」
「それじゃいつまでもすすめないでしょ!」
「タンマ!もう少しだけでもいいから!」
婚約破棄挙句に国外追放宣告後失踪。
そりゃあ家に帰りづらくもなるわよ。
ついでに言えばここは往来のど真ん中。よって主語なしで会話中。
傍から聞いても、まさか家に帰るのをためらっているとは思わないでしょう。
もっと合いそうなシチュエーションが沢山あるでしょうから。
しかし!
話ながら歩いていたらもう着いてしまった…
覚悟を決めないとなりません。が、
「どうやって入るつもり?目立つこと極まりないわよ?」
小声でフィーラに尋ねます。
まさか前みたいに強行突入しないわよね・・・?
「こっちこっち!」
しないみたいで一安心だわ。けど、そっちに何があるのかしら?
普通の住宅街じゃない。
雰囲気だけでニヤニヤしているフィーラに案内され、
家の前を通り過ぎて、住宅街に進み、路地に入る。
「で、ここに一体何が……!?」
「ご無事で何よりです!」
!?
鈍色の髪に同色の瞳。
何よりいかにも女性受けしそうな中世的な容姿!
ど、どどどどど
「どうしているのよ!?ニスト!?」
不幸にもあの混乱した学園に置いてきてしまった専属執事、ニストがなぜかそこにいた!
罪悪感で一番会いたくなかったのに!なんでよりにもよってニストが!?
謀ったわね、ルミリアァ!
ルミリアは念には念を入れる。
念を入れても失敗するタイプ




