令嬢、嗤う
フィナイースの友人、クレシエラ視点です。
初めまして。
わたくし、フィナの友人の、クレシエラ・トゼ・ヒナトといいます。
どうかシエラとお呼びください。
フィナは少し前に、パーティで婚約破棄と国外追放を言い渡されました。
そしてその後、会場に現れた少女と手を繋いで消えました。
私たちはパーティ前、王子に何故フィナをエスコートしないのかと
直接詰問しに行ったことで、王子が私たちのエスコート相手に命じ
会場に入った後に私たちを拘束させ、結界で音を遮り、
フィナを庇うことも有利な発言をすることも出来なくなっていました。
フィナの後ろで拘束され、何もできないのはつらかったです。
せめてもの抵抗として、
エスコート相手の婚約者の足を、ヒールで全力で踏みまくりましたわ!
王子の権力に目の眩んだ大バカ者です。絶対婚約破棄してやる!と思いましたわ。
しかしそのバカ婚約者、会場に強風が吹いたとき、風に飛ばされ壁にぶつかり気絶しました。
ざまあみろ。という言葉を初めて使いましたわ。
周りを見ると、ほかの2人も開放されたようです。
頷き合い、さあフィナを助けに行こう、と正面をみると、
絶世の美少女の純粋な笑みがありました。
思わず頬を赤く染めて見入っていると、少女はフィナを助け起こして一緒に消えました。
それを見て私たちは思いました。
少女は、フィナを救いに来てくれたんだ。と。
その後の精霊一斉契約破棄騒動は渡りに船でした。
フィナと少女について注目が、その騒動で多少なりとも薄れたからです。
同時にあのクソ王子の呆けた顔にはスカッとしましたわ。
後、フィナを守れなかった私たちも契約破棄されると思っていましたが、
精霊が残ってくれたのは、素直に嬉しかったです。
そして精霊から、驚きの事実を聞きました。
『あのお方はフィナイースの契約精霊』
『あのお方は自身の力を戦争に使うため、フィナイースが戦場に行かされるのを恐れた。』
『だから契約紋を隠した』
さらに続きもあり、
『あのお方の顔、あなたたちとフィナイース以外は見ていないよ。』
『精霊たちがありとあらゆる方法で隠したの。』
『結界代わりに机や植物を使ったりして、目くらまししたの』
『『『あの程度の輩にあのお方はみせないよ』』』
精霊たちは、“あのお方”を本当に慕っているようです。
かくいう私も同意いたします。フィナを救ってくださった方ですもの。
だから、精霊たちに続くことにいたしました。
「ヒナト伯爵令嬢、アルトリーレ子爵令嬢、テスティア男爵令嬢。
フィナイースを連れ去った者の顔をみなかったか?」
だからあなたの問いには答えませんよ。クソ王子
「いいえ。私の精霊が作った障害物によって、私たちは何も見えませんでしたわ。殿下。」
せいぜい迷走し、後悔してくださいね。
激おこぷんぷん丸




