国王、頭を抱える
メルディル王国の国王視点です。
息子よ、なぜこんなことをしでかしたのだ。
どうか父の心労も考慮して行動してくれまいか。
パーティ会場で、ほとんどの貴族令息/令嬢が精霊を失うという大事件が起きた。
しかもそれを引き起こした原因が、
冤罪でとある令嬢を国外追放にしたことに精霊が怒った。
だとか。
そしてその暴挙に及んだのが、恋に溺れた第一王子とその側近!
頭が痛いことこの上ない!
「精霊を持たぬなら国は継げないでしょう。」
「ええ。第二王子を王太子にし、第一王子を廃嫡すべきです。」
「いえ、第一王子は有能です。精霊に許しを請いましょう。」
「そうですな。そして再び精霊契約を行い、立太子していただきましょう。」
会議室では緊急会議が開かれた。
それは、王子をはじめとする若者らが一斉に精霊を失ったことに対する会議だ。
そのはずなのに、貴族たちの議題は王位継承についてのことばかり。
エルドルドの失態を好機と見た第二王子派が勢いを増しているのだ。
儂はどちらにもつかないと表明していたが、シェグビナ(第二王子)に傾き始めている。
恋で変わってしまうものが王とは、、、、不安すぎる!無理だ!
だがシェグビナは、優秀でも無欲過ぎて、王位に興味がないのだよ。
はあ。本当に頭が痛い。
やっと議題が軌道修正されたのを聞きながら、
宰相の持ってきたエルドルドのやらかしの数々を眺める。
っておい!国庫使ってないかこれぇ!
宰相が資料を持ってきたときの苦虫を嚙み潰したような顔の理由を悟り、
頭痛が本格的になってしまい、会議の終わりにため息を吐いてしまった。
もう驚かん。何があっても驚かんぞ。
次々とエルドルドがやらかしていたとしても、現在進行形で改善されていなくとも。
報告書にあった薄紫の髪の少女と思われるものが、
私の自室で寛いでいたとしても、
明らかに精霊の、天使型女性が給仕を行っていたとしても
「どうやってここに入ったのだ!(もう驚いたりなんてしない!)」
「本音と建て前、逆だよ。」
・・・・・・・・・・・・・あっ
不法侵入!?(法外権力)




