↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
性能しか見ていない鍛冶師、左遷先でなぜかバズる~性能特化で赤字子会社を立て直す~  作者: Masaki


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
53/62

第53話 タイムアタック

やっとボスか。


 ここまで順調に進んでいるとはいえ、かなりの時間を費やしている。

 ボスは全員で戦うから、すぐ終わるだろう。


「ここまで順調だったな。あとは……タイムアタックしないか?」


 タイムアタック?


『タイムアタック!?』

『急に別企画始まったw』

『蒼雷これ前もやってたな』

『ボスでやるのか』

『桜坂初見だぞw』

『さすがに蒼雷有利』

『一条が出れば分からん』

『監督は戦わないだろ』

『次は働け』


 ずっと働いてる。


「タイムアタックですか?」

「うん。ボスを倒すまでの時間を競うんだ。前に他のところとコラボした時にもやっててさ」

「なるほど。面白そうですね!」


 桃はやる気だな。


「ここのボスは倒してから10分でまた出る。俺たちが先にやって、そのあと桜坂でどう?」

「やりましょう!」


 俺はまだ返事してないんだが。


「一条さんもいいですよね?」

「…全員で戦った方が早いぞ?」

「決まりですね!」


 決まってるなら聞くなよ。


『いや許可出てないw』

『全員で戦う案スルーされた』

『一条の意見どこいった』

『決まりですね!じゃないんよw』

『室長に決定権なくて草』


「じゃあ、俺たちから行くよ」


 蒼雷の5人がボス部屋へ入る。

 奥に魔力が集まり、大きな影が現れた。


 牛の頭をした巨体。

 手には巨大な斧。


 ミノタウロスか。


「玲奈!」

「任せて!」


 斧が振り下ろされる。


 鷹宮が正面から受け止め、その横から近藤。

 速水が動きを乱し、後ろから紅愛の魔法が飛ぶ。

 小鳥遊は全体を見ながら回復の準備をしている。

 

 しっかり自分の役割をこなしているな。

 だが…。


『安定してるな』

『玲奈硬い』

『蓮司の攻撃入る入る』

『紅愛の火力やっぱ高い』

『湊暇そう』

『ヒーラーが暇なのはいいことだろw』


 ミノタウロスが斧を振る。

 鷹宮が止める。

 近藤が斬る。

 紅愛が撃つ。


 ほとんど形が崩れない。

 よくできてるな。


「紅愛!」

「分かっていますわ!」


 大きな魔法が直撃した。

 よろけたところへ近藤が斬り込む。

 ミノタウロスが倒れ、その身体が魔石へ変わった。


「5分11秒です!」


『はや』

『5分w』

『余裕じゃん』

『さすが蒼雷』

『綺麗だったな』

『次桜坂か』

『倍くらいかかりそう』


「今日は結構よかったね」

「ああ。この感じなら悪くない」


 5人とも余裕がありそうだ。


「一つ聞きたいんだが」

「はい?」

「小鳥遊は、なんで魔法を撃たなかった?」

「え?」

「余裕がありそうだったからな。攻撃魔法も使えるだろ?」

「使えますけど……紅愛さんがいますので」


 なるほど。


「どうかした?」

「いや、なんでもない」

「そうか。次は桜坂の番だけど」


 近藤がこっちを見て聞いてくる。


「4人だよな。一人こっちから入ろうか?」


 入れてもらえ。

 戦力はあった方がいい。


「どうします?」

「せっかくですし、今回は私たちだけでやってみませんか?」

「私もそれがいいです!」

「やる」


 …‥三人ともやる気だな。


「じゃあ今回は桜坂だけでやってみます!」

「分かった。危なそうならこっちも入るから」

「大丈夫ですよ。一条さんもいますので!」


『桜坂だけでやるのか』

『4人ならいける?』

『一条いるし大丈夫だろ』

『ついに監督参戦』

『今度こそ働く』

『期待されてて草』


 だから働いてる。


 再出現まで10分。


「そろそろですね」


 奥に魔力が集まり始める。


「行きましょう!」


 4人でボス部屋に入る。


 俺は後ろでいいな。

 危なくなれば動けばいい。


 ミノタウロスが姿を現した。


「来ます!」


 桃が前へ出る。

 斧を盾で受けた瞬間、身体が後ろへ滑った。


「重っ!」


 結構重そうだな。


「葵ちゃん!」

「ん」


 葵が横を駆け抜ける。

 勢いの乗った鉄球がミノタウロスの脇腹に直撃した。


 ミノタウロスが葵を見る。


「来た」


 そのまま走る。

 斧が振られるが、葵には当たらない。


「今です!」


 今度は桃が斬り込んだ。


『桃ちゃん攻撃に回った』

『葵が狙われてるからか』

『回避盾みたいになってるw』

『走れ葵』

『今日ずっと走ってんな』


 ミノタウロスが桃へ向き直る。


 桃は盾。

 空いたところへ葵の鉄球。


「桃ちゃん!」


 傷が光に包まれる。


「ありがとうございます!」


 回復を終えた茜が、そのままミノタウロスへ魔法を飛ばす。


 攻撃の方は威力を抑えてるな。

 足を止めて大きいのを撃つより、今はその方がいいか。


『茜さん忙しいな』

『攻撃も回復もやってる』

『大技は?』

『撃つ暇ないだろ』

『桃と葵ずっと入れ替わってるw』

『一条は?』

『後ろ』

『見てる』

『本当に見てるだけで草』

『4人で入った意味』

『監督だから』

『せめて何か言えw』


 別に言うこともない。

 三人とも問題なく動けている。

 蒼雷より時間はかかっているが、危なそうではないな。


「桃ちゃん、葵ちゃん。少しお願いします!」

「はい!」

「ん」


 茜が足を止めた。

 魔力が集まっていく。


 決めるか。


「こっちです!」


 桃が正面から引きつける。

 横から鉄球。


「こっち」


 今度は葵。

 ミノタウロスの視線が二人の間を行き来する。


「茜さん!」

「いきます!」


 魔法が直撃した。

 巨体が大きく揺れ、そのまま倒れ魔石に変わった。


「……倒した?」

「倒した」

「やりました!」


『おおおおお!』

『勝った!』

『普通に倒したな』

『3人でいけたじゃん』

『一条は?』

『見てた』

『最後まで見てたw』

『監督の仕事を全うした』

『何もしてないとも言う』


「時間は……11分23秒だな」

「倍以上かかっちゃいましたね」

「いや……実質3人でこの時間なら十分早い」


 俺は数に入ってないらしい。

 まあ、何もしてないからな。


「桃ちゃんと葵ちゃん、途中で何回も入れ替わってたよね」

「狙われた方が受けるか避ければいいかなって」

「殴れる時に殴った」

「茜さんも最後すごかったです!」

「二人が時間を作ってくれましたから」


『蒼雷の方が圧倒的に速いな』

『でも桜坂も危なげなかった』

『桃ちゃん盾も攻撃もやってるし』

『葵ちゃん回避盾までやってたw』

『茜さん最後だけ火力違いすぎ』

『一条だけ役割変わってない』

『監督』

『見守り』


 これで終わりか。


「いちじょー」

「なんだ」

「武器見せてない」

「必要なかったからな」

「約束した」

「してないだろ」

「した」


 記憶の捏造はよくない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。