帰郷292
『バッサァン!!バッサァン!!バッサァン!!』
『『ギャリギャリギャリギャリ!!!!!!!!』』
ミノタウロス達は、自分の側を飛び回る小さなドラゴンを殺そうと腕を振るが、一向に当たらない。
「とろいな!!!!せっかく、そんな姿で生まれたのに、残念な事だ!!!!」
『『ブゥモォ!!!!』』
挑発をする核露、破れた袋小路から逃げ出そうと思えば逃げれるのだが、ミノタウロス達を相手取る。
『『ギャリギャリギャリギャリ!!!!!!!!』』
『バッサァン!!バッサァン!!バッサァン!!』
ミノタウロス達は気付いていないが、自分達の手が丸鋸であるが故に、武器である丸鋸を当てる事に躍起になってしまう。
腕を大きく振って、丸鋸を当てようとするのだが、腕を大きく振る事によって動きが単調となり、軌道を描いていない場所がある。
もしこれが普通の手なら、ジャブを打ち、手の平を広げて掴もうとする事も出来れば、ストレートを撃ち、場合によっては肘打ちだって出来たはずなのだが、手から外れない武器が、ミノタウロス達を苦しめる。
『『ギャリギャリギャリギャリ!!!!!!!!』』
「そろそろ終わりにしよう」
当てれば……たった一発当てれば、小さなドラゴンは死ぬ。
その事実に囚われて腕を振り続けてるミノタウロス達を躱して、袋小路から廊下の方へと出ると、核露は再び大きなドラゴン形態に戻るとミノタウロスと相対する。
廊下に出た事によって、ミノタウロス達の挟み込むというアドバンテージは無くなり、再び一対一の態勢に戻る。
『キュラキュラキュラキュラ!!!!』
『ギュルルルルルル!!!!』
散々小馬鹿にされたミノタウロスは、咆哮を上げるよりも早くキャタピラを回転させ、咆哮よりも先に丸鋸を高速回転させる。
「来い!!!!」
敵の挟撃作戦を看破したのは間違い無いが、それで状況を変えるような事をしていないはずなのに、核露は正面から、ミノタウロスに挑む。




