帰郷271
何でこっちに向かって来ているかは、詮索しなくて良い、行動で分かる。
ドラゴンに押し寄せる、角付きのペガサスと空を飛ぶトビウオ。
「凄いわね。やっぱファンタジーにはファンタジー」
多勢に無勢で押し込まれる、そんな風に見える状況であるが、ドラゴンに押し寄せる魔物が『ボトボト』落ちていく、殺虫剤を掛けられた虫のように。
「火内君……どこで、そんな風になったの……」
天敵……特効薬……そういう存在になったのは間違い無いのだろうが、それは鳥かごに居た時には見せていない兆候。
地上に降りてから、何かしらの原因で進化したのだろう。
『バッッッサァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!』
「これが、この世界のドラゴン」
ドラゴンに近付くだけで魔物は死んで逝く、ドラゴンが一際強く羽を広げただけで、道中に現れる敵が絶命し、一際強く羽を閉じた時には、リミィのクローンの前にドラゴンが降り立ったのであった。
「ドラゴン君、面白い事してるわね」
「……危ないので、どいていて下さい」
肉体が生命に溢れている……本人だけの力じゃない、他の生命も満たされている。
「それと、あなたは霊能者……なのかしら?」
「えっ?あたしは……」
リミィのクローンにとって、心の底から疑問の言葉を吐くのは珍しい。
大体の理は理解しているつもりだが、ドラゴンの背中にいるエルフには興味が注がれる。
「あなた、エルフね。でも霊能者の気配を感じる……それと……あの子の……アフレクションネクロマンサーかしら?」
自分が、この世界で世話になった霊能者の気配……それと、自分の世界に送った霊能者とも似ている。
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「……知り合い?」
「……知り合いじゃないよ……だけど……エルフかも」
「どうしたい……アフレクションネクロマンサーを知ってるみたいだけど」
「うっ…う~ん……」
初実達も、この城を完全に消滅させる為に、動いているのは元よりの話。
ここに兵士がいるというのは驚いたが、自分達の邪魔をしないのなら危害を加えるつもりは無いし、関わらずにさっさと討伐に行こうとしたが、初実にとっては、自分達以外のエルフと会うのは初めてであり、尚且つアフレクションネクロマンサーの事すらも知っている。




