帰郷264
『…………!!!?』
敵は虚を突かれる。
精鋭部隊が尻尾を巻いて逃げ出したのだから、多少は動揺という物が広がって良いのだが、
『『『『『ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ!!!!!!!!!!!!』』』』』
『『『『『ドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥン!!!!!!!!』』』』』
『『『『『ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ!!!!!!!!!!』』』』』
対空機関砲、D兵器、パワードスーツの兵士、それらが何の躊躇いも無しに戦いを始める。
奇襲を仕掛ける部隊が勝手に失敗した、失敗したから次の作戦に移行した……そういう捉え方も出来るが、あまりにも動揺が無い。
「そうよ、その違和感は本物よ。私達はここに居る」
RLH用のヘルメットを小脇に抱えて、トラックから降りて来るリミィのクローン、しかし、降り立ったのはミノタウロスとキノコの蛇の眼前ではない。
「分からないでしょ。どこに本命がいるか」
降り立ったのは、煌々しく煌めいていた大部隊の中であった。
「それじゃ奇襲が始まったら、怯む事無く突撃するわよ」
「「「了解」」」
奇襲は失敗したはずだったが、リミィのクローンは「奇襲が始まったら」仕掛けるという。
別れて行動させた部隊は、敵の迎撃にてんてこ舞いになって、ここから反撃の兆しを見せるとは到底思えないが、
「見てなさい、最高のパイロットによる奇襲を」
『『キュゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!』』
リミィのクローンの言葉を皮切りに、三十機のD兵器の中から二機のD兵器が浮かび上がって動き出す。
他のD兵器が大地を踏み締めて『ノシノシ』と動くに対して、二機のD兵器だけはホバーで森の中を駆ける。
『ドッドッドッドッドッドッドッドッ!!!!』
『ザシュゥン!!!!』
ツバメが空を飛ぶ昆虫を捕らえるかのように、森の中に潜んでいるミノタウロスとキノコ兵士を狩る。




