帰郷263
それは生物を模倣する事で夜目を手にしたのか、それとも赤い液体が気配を感じ取ったのか、定かではないが、煌々しく光る群れの中から、ライトを消して回り込む部隊が居れば、警戒をしないという選択は無い。
闇夜に溶け込む姿をし、ライトを消して回り込もうとする敵を警戒しない訳が無く、様子を窺っていれば、それが本拠地に向かって移動しているのに気付く。
闇夜に溶け込む姿で、少数の部隊での移動、それが奇襲を仕掛ける部隊という事は、それが精鋭を集めた部隊であろうというのは予想が付く。
大部隊では無いが、精鋭部隊を潰すというのは敵の勢いを削ぎ、奇襲を主とした作戦を叩く事に繋がる。
『ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ!!!!!!!!』
『キュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!!』
少数精鋭で、敵の本拠地に疾風の如く攻め込むはずが、一番やられたくない方法、少数の部隊に対して物量で抑え込むという迎撃をされる。
二機のD兵器が、機関砲をフルに撃ち込みながら、飛び上がって来る角付きのペガサスに抵抗するが、
『『ブゥゥルルルルルルルルル!!!!!!』』
兵士を乗せたトラックは、押し寄せるミノタウロスとキノコの蛇の前に、兵士を展開する暇も無く、下がってしまう。
『ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ!!!!!!!!』
『キュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!!』
『『ブゥゥルルルルルルルルル!!!!!!』』
逃げ出すトラックを援護しながら、D兵器も下がる。
奥深くに入り込んでから奇襲された訳では無いお陰で、撤退する事が出来る。
敵の奇襲が失敗したように、こちらの奇襲も失敗した。
これで一度仕切り直しとなり、各々の陣営で再び策を練るという状況に陥るかと思われたが、
「それじゃ始めましょうか奇襲を」
『『『『『ドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥンドッスゥン!!!!!!!!』』』』』
ライトを煌々しく煌めかせていた大部隊の方から、三十機のD兵器が敵陣である森の中へと侵入を始める。




