帰郷249
『『『ブチュブチュブチュブチュブチュブチュ!!!!!!!!』』』
弾丸に撃ち抜かれた角付きのペガサスは、身体に杭を打たれたかのような穴を空けて、ボタボタと落ちていく。
チェスの駒のように身体を硬直させ、目を見開き、舌をだらしなく口から垂れさせながら落下していく。
角付きのペガサスは決して、攻撃力の高い生物ではない、戦法は数で押し切る戦い方、そして文字通り、その身を以って、敵を押し切る。
『『『ヒッッッ……ヒィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!』』』
弾丸の暴風雨を抜けた角付きのペガサスが、嘶いて鋼鉄のドラゴンへと突っ込む。
落下する勢いのままに角を立てて、鋼鉄のドラゴンの心臓目掛けて突っ込んでいき、
『バァッゴォォォン!!!!!!!!』
角が折れるのと同時に、ドラゴンの硬い胸板に身体を打ち付けてバウンドする。
トラックに子供が弾き飛ばされたかのような、ゴム毬のように為す術無くにだ。
『ヒッッッヒィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!』
厚い胸板を貫通出来ないのなら、羽を千切れば良いと角付きのペガサスが突っ込む。
鋼鉄のドラゴンに羽があるのは、自分達の翼と同じように空を飛ぶ為、そこを突き破ってしまえば、鋼鉄のドラゴンは落ちる……それは正しい判断なのだが、
『バァッゴォォォン!!!!!!!!』
鋼鉄のドラゴンの体は、全てが鋼鉄なのだ。
羽だけが薄くて柔らかく、風を掴む為の薄い肉の羽ではない、空を飛ぶ為に自ら熱風を生み出す、鋼鉄の羽なのだ。
『ヒッッッヒィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!』
それならばと、鋼鉄のドラゴンに組み付き、蹄を高々と掲げてから勢い良く振り降ろすと、
『ガァァギィィンンン!!!!!!!!』
鋼鉄を踏み鳴らした音だけが虚しく響く。
『ヒッッッヒィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!』
『ガァァギィィンンン!!!!!!!!ガァァギィィンンン!!!!!!!!ガァァギィィンンン!!!!!!!!ガァァギィィンンン!!!!!!!!ガァァギィィンンン!!!!!!!!ガァァギィィンンン!!!!!!!!』
それでも穿つ事を諦めずに蹄を叩き付け、鋼鉄の体を破壊しようとするが、
『グゥォォ!!!!!!』
『…………!!!?』
鋼鉄のドラゴンの体に穴を空ける前に、身体を鷲掴みにされてしまう。




