帰郷242
「ご用件は?」
指揮には問題無いと太鼓判を押し、満足気にしていたはずのリミィだが、物申す事があるというのだろうか
?
『そんな怪訝そうにしなくて大丈夫よ。あなたに指揮を頼んで良かったと、本心から思っているわ。私が伝えたいのは援軍が来るって事』
「援軍ですか……対空機関砲の増援という事で、よろしいですか?」
『増援は私からじゃなくて、鳥かごの方からなの。間違って撃墜しないでね』
勘の良いリミィの事だから、こんな事態を予測して、対空機関砲の増援を送っていると言っても、何一つ驚かなかったが、予測が外れてしまった。
「鳥かごからの援軍は有り難いですが、状況が状況なので……」
自分以外の部隊が混ざると指揮が乱れ、それだけで苦労するのもそうだが、鳥かごからの援護となれば、空から来るという事は必然、となれば航空兵器が降りて来るというのが自然な発想であり、空からの航空兵器を向かい入れるとなれば、対空機関砲が使用出来なくなる可能性がある。
「出来ましたら、後方で待機するように伝えて欲しいのですが」
士気の乱れを考え、役に立たない兵器を投入するよりは、後方で、前線を下げる時の支援をして貰えるのが一番良い。
『普通ならそうするように、こっちで手配するんだけど、ちょっと面白そうなの。苦労を頼まれてくれないかしら』
「指揮官がそうおっしゃるのなら、私はそれに全力で応えますが……何が来るんですか?」
リミィは「ちょっと面白そう」と言うが、決して遊び半分で部下を危険に晒したり等しない、何かしらの算段があり、前線にいる自分達が有利になる可能性が高いと踏んでいるはず。
この状況を打開する物が何のかと聞いた所で、
「失礼します、副指揮官殿!!!!上空から……その……ドラゴンが……来ています!!!!」
「ドラゴン?ドラゴンってあのドラゴンか?」
外で見張りをしていた者が、火急の事だと報せを持って来たのだが、
『鳥かごでは、それをD兵器と呼ぶらしいわ』
それがどうやら、本命の兵器であったらしい。




