帰郷232
_____
「迎撃せよ!!!!布陣を崩すな!!!!」
それは唐突に破られた。
森の中で練り歩き、森の上を旋回していた赤い化け物達が、突如として境界を打ち破って雪崩れ込んで来るが、
「猟の時間だ!!!!撃ち漏らすなよ!!!!」
こちらの領空へと侵犯を犯す赤い化け物達を許すはずがなく、敵の奇襲の備え等、最前線にいるのだから当たり前にしている。
『『『ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!』』』
『『『バッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッ!!!!!!!!』』』
臨戦態勢で待機していた対空戦車の機関砲が、陸軍の兵士達がフル稼働して弾丸を吐き出すと、大小の空気を叩く音が鳴り響く。
一定のリズムで、太鼓を叩くかのように銃弾の音が鳴り響き、空から迫ろうとした角付きのペガサス、陸から攻めようとしたミノタウロスとキノコの兵士達がバタバタと倒れていく。
まるで蚊取り線香の煙を吸って、苦しみ蚊のようにバタバタと落ちていく光景に、指揮を執っている者は眉をひそめる。
「……何のつもり何だ」
ただの突撃、物量の差で押し込むという古典的な方法は、既に先の攻防戦で、突破出来ないのは味わっているはず……それなのに、その選択をして来るという事に嫌な予感がする。
「……指揮官殿に連絡を「敵に動きあり、防衛に問題無し」と送ってくれ」
「了解しました」
浅はかな行為と鼻で笑う事は出来ない、こちらも重要な作戦を立てていて、その作戦は、指揮官を務めているリミィが部隊を編成し、敵の本丸に直接侵入する。
無謀な作戦に思えるが、その作戦には秘密兵器を投入するという事で、心配をする必要は無いと言われているが、敵が動き出したのを見ると、心配せずにはいられない。
「敵が動き出したのは、何かを察知されたのか……ただの気苦労で終われば良いが……」
作戦が始まるまでは、些細な事でも逐一連絡を入れるように指示を出されているが、この報告が些細な事で終わってくれる事を祈るばかりである。




