帰郷218
屈指の力を持つ兵器だが、空での格闘というのは一切想定していない。
「ふぅ…………」
「ねぇ核露、私疲れちゃった……お母様、今日はもう休んでも?」
「そうね、焦っても事を仕損じるだけ……休みましょう」
「すみません……リーフさん」
「良いのよ。こんな所で無理をして大怪我したら、それこそ取り返しが付かないもの。今日はゆっくり休んで」
まだ日は明るく、もう一回は行けるかもしれないが、自分達にとっての最大戦力である核露を、乱暴に扱う事は出来無い。
ドラゴンは戦闘機のように速くは飛べないし、戦闘ヘリのような重武装している訳ではないが、それでも、ドラゴンには空戦が出来る。
近付いて来た角付きのペガサスの羽を引き千切り、首根っこを掴んで地上へと叩き付ける事も出来る。
それに地上に降りれば、戦車とは違うが、その場でミノタウロスよりも勇猛な戦士として戦う事も出来る。
人間の兵器では出来無い、空も地上をも暴君として暴れ狂う事の出来る存在、時代が移り変わっても、決して見劣りのする事の無い兵器。
この唯一無二のドラゴンをどう扱うかによって、戦いは決まるだろうが……
「ダメね私……ごめんね核露くん……」
リーフは、核露に負担を掛ける事に負い目を感じるのであった。
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「大丈夫?」
「うん……」
「無理をしなくて良いんだよ?」
「平気……」
「……水を持ってくるね」
エルフの隠れ里に逃げ込んだ核露達、エルフの里とは言う通りそこは、森の中と同化するかのように住まいが造られている。
敵から位置がバレないように、決して森を切り開く事無く、ツリーハウスを造ってそこに住んでいる。
「さぁ、飲んで」
「……ふぅ」
水が入ったコップを口に付けると、体の中に染み込んでいる疲れを溶かす。
そんな一息吐いている様子を見ながら、隣に座って、
「初美……リーフさんにちゃんと話した方が良いよ……アフレクションネクロマンサーの「力」を知った事を……」
疲弊している初実を、核露が心配するのであった。




