帰郷217
ここを領地にしている者は、あの城型のゴーレムの進行を止めてはいるが、森の中に進行は出来ていない。
彼等の持ち合わせている鎧は優秀で、キノコの兵士とミノタウロスを圧倒するが、それは平地での話。
森の中となれば木々が遮蔽物となり、銃器を遺憾無く発揮させる事が出来無くなり、数のキノコの兵士と質のミノタウロスとの接近戦となれば、近代の鎧を着ていても被害が出る。
だが、最大の問題は、城型のゴーレムを護る角付きのペガサスと幕を張って空を飛ぶ魚。
ここを領地としている者は、あの空を飛ぶ兵器を持ち出して戦ってはいるが、領空侵犯をする事が出来ていない。
個の存在で言えば、あの空を飛ぶ兵器は、角付きのペガサス共を凌駕し、一対多数を制する力があるが、戦略によってその力の差を無効化されている。
空を飛ぶ兵器の戦闘機という方は、目にも止まらぬ速度で突っ込むあの兵器、エルフとオークの軍団のような火力を持ち合わせ、電撃が走るかのように神出鬼没で現れる。
もう一つの空を飛ぶ兵器、戦闘ヘリというのは、戦闘機のような電撃のような速度は持ち合わせていないが、エルフとオークの軍団のように火力を持ち合わせながら、空中に拠点を築く。
どちらも攻撃力という意味では、リーフ達の世界の兵器では手が出せない程に強く、あの兵器と戦うには、同じ兵器をぶつけないというのは異論の無い話……だが、
(でも、あまりにも脆弱……)
彼等の兵器は異常なまでに空中戦に強いのに、余りにも空中戦に弱い。
戦闘ヘリは、その頭上の羽を回して空を飛び、接近して来る敵を羽で切り裂くのかと思ったが、羽に角付きのペガサス共が絡み付いた瞬間に地上へと落下し、戦闘機の方はといえば、角付きのペガサス共が接近しただけで、武器であるはずの電撃のような速度で、逃げ出してしまう。
彼等の持ち合わせる武器の最大の弱点は、空中戦が出来無い事。
空で鷹が爪を突き出し、絡み合い、殺し合いをしながら空を落ちる事が出来無い。
一度、爪をその身に立てられたら、一瞬で絶命して落下する事しか出来無い。




