帰郷216
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『バサンッ……バサンッ……バサンッ……バッッサァァァァァァァァ…………』
「初美、核露くん、お帰りなさい」
「ただいま」
「戻りました」
今日も今日とて、敵の布陣が甘い所に奇襲を仕掛けている核露と初実。
敵を自分達で抑え込む事は出来無いのだが、それでも二人が戦いに行くのは、
「どう?何とかなりそう?」
「なんとか……」
「核露……核露が切り札なんだよ。頑張って」
「そうだね……うん……」
核露の負け癖を、矯正する為であった。
別に、核露が原因で敗北している訳では無いが、星の巡りが悪い……敗戦投手というのか、負け試合を処理する存在のように負かされてしまう。
「迷惑掛けうちゃうね……訓練兵は新兵ですら無いから……」
もちろん状況的には、核露でなければ死んでしまうような状況であり、生きて帰って来れるのは、それだけでも素晴らしい事なのだが、この差し迫っている状況で、訓練兵ではいられない。
「気に病まないで。核露くんが居てくれなかったら、戦うという選択肢すら無いのよ」
リーフは、気が滅入っている核露を慰めながらも、内心では少し焦っていた。
(核露くんが来てくれたのは、間違い無く転機……でも、それは事態が好転する程じゃない……)
自分達の持つ戦力で、敵の本拠地に乗り込む事は出来るが、万が一失敗した時は、そのまま死ぬかもしれない。
二人をあの本拠地に行かせるのなら、作戦が失敗しても、生きて帰れてるようにしなければならない。
「だけど、周辺の人達は大分助けたよね」
「うん……それはせめてもの救いだよ」
二人には、鍛錬を積ませる為に、暴れ回っている城型のゴーレムの付近にある、村や町の救援に行かせているのもあるが、
(後は向こうの人達が、動いてくれるかどうか……)
もう一つの意味としては、自分達が戦える事を、ここを領地としている軍人達に認識させる為でもあった。




